365日のお話 11/18

11/18 いい家の日

ホシコちゃんのお家は屋根も壁も星型のカッコいいお家でした。
ドアや窓の飾りはお星様みたいになっていて、テーブルやお皿もお気に入りのお星様みたいな形。お布団もきらきらのお星様模様でした。
ホシコちゃんのお家では一番星が夜空に浮かぶ前にお家に帰らなければいけません。
みんながカラスの声を聞いて遊んでいる中、ホシコちゃんは帰ります。
ホシコちゃんが一番星に間に合わないとホシカちゃんが少し寂しそうな顔をするので、ホシコちゃんは息を切らして走ることもあります。ホシカちゃんが寂しくない顔をしてるとホシカちゃんは安心します。
ホシカちゃんとホシコちゃんはお月様を浮かべるために空にハシゴをかけるのですが、やっぱり日が落ちかけるとお家に帰って、ホシコちゃんは一番星を家から見上げながらホシカちゃんとあっかいご飯を食べるのでした。

ソラコちゃんのお家の屋根は大きな木の葉っぱでした。壁は大きな木の幹でした。
ソラコちゃんはソラカちゃんと寄り添って草花や木の根をテーブルにしたりお皿にしたりしていました。お布団はありませんでしたが2人でぎゅっと抱き合うとあったかい気持ちになれました。
ソラコちゃんとソラカちゃんのお家はお空の下でした。お日様とお月様が見えるところがお家でした。
あるとき大きな木からお出かけして、お花畑の近くの小さな小屋に行きました。小さな小屋からお出かけして、書物庫にもいきました。お城にも馬小屋にもいきました。ソラカちゃんはソラコちゃんと一緒にいると嬉しそうな顔をします。ソラカちゃんが喜んでいるのをみると、ソラコちゃんは嬉しいのでした。
でもときどきソラコちゃんとソラカちゃんは大切な雲をお空に流すために、別々の場所で夜を越すこともありました。そんなときは風や草木や虫の音に耳を澄ませるのでした。

ホシコちゃんの帰る家と、ソラコちゃんの帰る家はそれぞれ違っていました。
お日様もお月様もお空にぽっかりときらきらと浮かびながらみんなの家を見守っていました。

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