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キューバ旅行記Chapter#4

20040311 @カサ 18:00

今日はマルコスのために9時半に起きたのに、奴は来なかった。
ファック!マルコス!

その後お菓子が食べたくなったので、ドルショップでビスケットとチョコを購入。
どちらもCランク。
それからサンドイッチを食べて、ルイの家に向かう。

ここで、それぞれ単独行動をとることに
僕はルイの家で1時間半ほどドラム・レッスン。
今日は「ソン」のリズム。
左足で(ハイハットで)「ソン・クラーベ」を刻む。右手はライド・シンバル、左手はスネアのリムショットとタムを行ったり来たり。※

※ちなみに、指を怪我をしてから、このリズムパターンは叩けなくなってしまった…

まさか、ドラムのレッスンをキューバで受けることになるとは夢にも思わなかった。※


※キューバでもドラムの演奏に対するリズムの捉え方は一緒だったことにある意味安心した。
少し長くなるが、以下に詳細を書きたいと思う。


下図はこのキューバでのレッスンで僕がルイに教えてもらったリズムパターン。

2-3のソンクラーベをベースとしたラテンアンサンブルをドラムに置き換えたパターン

ラテン音楽において「鍵」という意味のクラーベのリズムを基調とし、コンガ、ティンバレス、クラベスといった3つパーカッションが奏でるリズムをドラムセットに置き換えて表現したものである。

普通にめちゃくちゃ難しい。

僕はその時、両手両足をインディペンデントに動かすように教えられるのかなと思っていたが違った。(要は右手はこのリズム、左手はこのリズムをやってね的な)

図にあるように一拍ごとに①〜④に縦に区切って教えてくれたのである。

よく「ドラムをやっている」と人に言うと、「よく手足がバラバラに動きますね!」みたいなことを言われるが、「いやいやそんなことはないんです」と。「パラパラ漫画みたいなものなんです」と答えている。

というのは、以下の図を見ていただきたい。

いわゆる一般的な8ビートといわれるリズムパターンであるが、図にあるように右手、左手と個別に抜き出していくと、それぞれ違うことをしているように感じられる。

ただ実際は、以下の図のように縦に割って捉えないと演奏するのが難しい。

8分音符単位で区切って点線で縦に区切ってみた。
これでいうとシーン①は「右手・右足」、シーン②は「右足のみ」、シーン③は「右手・左手」といった具合になり、その場面場面では一つの動作しかしていない。
シーン①〜⑧の一つずつの動きを、教科書のすみに書いたパラパラ漫画を動かすように、滑らかに繋げれた時にようやくリズムが立ち上がる。

キューバでもこれと同じ考え方なんだ!とわかった時は小さく感動した。


ルイの家は相当すごく、ドアはなんとオートロックだった。
キューバではプロのミュージシャンはこんなにいい暮らしができるのか。
アルトゥール達と比較すると少し複雑な気分。

ドラマーのルイ・ロペスと僕


ただ、英才教育という面では、やはりキューバは他を抜きん出ているような気がする。
ハングリーさでは明らかに日本人は負けている。

山は、僕がレッスンを受けている間、セントロ・ハバナの方に行っていたみたいだった。※

※確か、その辺のおっさんと海で泳いでいたとか言うてた気が…

16時にホテル「ハバナ・リブレ」にあるアイランドツアーのオフィスに行ったがまた閉まっていた。日本に帰ったら苦情を言うつもり。サポート体制がウリではなかったのか?

その後、家に国際電話をかけたら、一瞬で16$!!
「ボケ!」と言って、店を出る。
向こうは「OK」と勘違いしたみたいだった。
Si !! Si !! Si !!

20040312 @カサ 時間不明

昨夜行ったライブではアフロキューバン・ファンクが聴けて楽しかった。
盲目のギタリストが2人、パーカッション、フルート、クラリネット、トランペット、ベース、ドラムと大編成のバンドだった。
クオリティとしては、「La Zorra y el Cuervo」に出演しているバンドの方が高かったが、ファンキーな感じが良かった。

ジャイ子の店ではロブスターを食べた。※

※アルトゥールとオリシャンにエリサのカサを紹介してもらった日に連れて行ってもらったレストランを気に入り、通っていた。そこの黒人のムチムチの女性店員を「ジャイ子」と呼んでいた。よく話しかけてくる奴だった。

可愛らしい店員のオダリスと写真を一枚。

そこにアルトゥールとクラブに行った際に居た黒人男性も登場。名前は「ドゥーニャ」。
奴は今朝も街で見かけた。

アルトゥールの学校に寄ってみる。
足の怪我のことを聞いてみると、もう大丈夫とのこと。良かった。

今日は地図を持って出るのを忘れたため、ハバナ・ビエハに辿り着くのに時間がかかった。

この写真は旧市街だったはず。



Cerro」という街。
座ってコーラを飲んでいると、2人組の男達が寄ってきて何事が話しかけてくる。
また金を要求してくるので、最終兵器「大阪弁」を投入
「日本人やからスペイン語わかれへんねん。ごめんな。ほなね。」

大阪弁の効果は絶大!
土産物市で話しかけてきたやつにも。
「疲れたから家帰るねん。ほなね。」

大抵のやつは、「Speak English !!」とほざくが無視、無視。

そうそう、レストランで話かけてきた女にも「俺は昔 修行僧 住めば都 知恩院」※
と言うてやった。

※これは、大学の同級生界隈しか分からんネタだ…。

もうキューバンにはパワー負けはしないと思う。
ありがとう、大阪(というか南河内か)。


20040314 @カサ 3:25

昨夜はJAZZ Cafeに行ったが、目当てのバンドが出なかったため、急遽予定を変更し、ハバナ・リブレに向かう。

トオルさんが、立命館大学2回生のユウ君という子を連れてきて、友達になった。
彼はサンディエゴ・デ・クーバの方に行って来て、またハバナに戻ってきたらしい。

ハバナ・リブレのディスコは、男女のペアでないと入れないらしく…。
キューバ人の女が近づいてきて、「ペアになってくれ」と頼まれる。腕も組んできた。それはまあいいとして。
でも結局奴らはディスコに入ることができなかった。そして、僕らも…。

場所をさらに変えて、結局Cuervoに。
相変わらず、すごいライブだった。
満員だった。

そして、今日(もう昨日になるのか)再びルイのドラムレッスンへ。
ソンのバリエーションを学ぶ。

夕方になって、トオルさん、レイさん、ショウヘイくん、ユウくん、ユカさん、マキちゃんと、「カサ・デ・ラ・ムシカ・ミラマール」でキューバのアイドルグループらしき人たちのライブを観る。
山とショウヘイくんは楽しそうだった。

その後、カサに戻り、アルトゥールと山と3人でワインを飲みながらしゃべる。アルトゥールとはかなり打ち解けてきたと思う。

TVのニュースで、スペインで電車の爆破テロがあったことを知る。
そう言えば、最近ニュースなんて見たことなかったな。

ロス・バンバン」を観るために、「Cafe Cantante」に行く。
1日にライブ2本。贅沢な生活。

そうそう、ストリートでタバコを売ってる奴らと一緒に座っていた、キョウスケさん(名古屋の人)ともしゃべった。

彼はアンダーグランドなキューバンライフを送っている人で、山がアルトゥールから買ったキューバン・シガー「モンテ・クリスト」を空港で没収されないための術を教えてくれた。※

※これが後にちょっとだけ面白い話になる。

キョウスケさんは名古屋でマリファナの売人をやっているらしい。

普通ならあまり信用していいものか迷うところだが、遠い異国の地キューバでは、日本人を信用したくなるものだ。

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