見出し画像

2020.08.16.Sun

前の仕事を辞めて1年8ヶ月、間もなく2年。やらなきゃいけなかったことについ最近カタがついた。

ひとりでやれば終わることは良い、どこまで行っても自分のことだし。

恋人はバランスが悪くなってしまったら離れれば良いし、家族も友人も距離は取れる、仕事仲間もそう。

そういう関係性の中では、デカい壁にあたって苦しい時も、それを乗り越えた時も、本当の意味でそれを理解してくれる人はおらず、誇らしくなるのも束の間、「まぁ、よくやったな、うん」くらいで終わるのが常。


その点、バンド―――プロとして活動している人達は本当に凄い。

恋人より”理性的”で、仕事仲間より”感情的” なつながりが求められるはずだから。
そこで生まれた芸術は彼らの生業となり、人の人生を支え・変えてしまったりもする。生半可なものじゃないよなぁ、と思う。

なにより、

新しいスタートを誇らしく切れた時、やたらと長い袋小路にはまって苦しんだ時ーー

心の底から一緒に喜んだり、悲しめたりするのはきっと、自分が経験してきた関係性ではできないだろうなと思う。

パノラマパナマタウンの配信ライブ、自分にはきっと手に入らない関係性の中で生まれるキラキラしたもの。一緒に歩んだ仲間やスタッフ、なによりも待っていた人達と分かち合っていて、心から素敵なものでした。


自分自身に対する”虚栄心”みたいなものは一切なく、ただシンプルに彼らのほんの一部に携わらせてもらったことに対する感謝と、もう外野の自分が少し悲しい気持ち(これは本当に良い意味で)にさせてもらえた、素晴らしいライブ。

バンドは明るく、軽やかに前を向いて、やたらと大股な一歩を踏み出していました。

もし、僕のフォロワーで彼らのファン、まだライブを観てない方がいたら観て欲しいなと思って書いてみます。

ライブレポ(それはプロが作ってくれます)ではなく、どうか、勝手な日記の一部と捉えてください。


パノラマパナマタウン 初の配信ライブ「On the Road」 

2020.08.16.Sun @ 新宿LOFT

★ここからはネタバレも含みます★

邪念無しで観たい人はここでストップしてください。予備知識なんかなくても十分楽しめるので。


ライブの前に

彼らのことを僕が知る限りで少しだけ。

名だたるオーディションを総なめ(当時、現役大学生)、メジャーデビューと共に上京。一見、華やかに見える経歴の後ろに、苦悩も挫折もたくさんあったはず。

というか、側で見ていて思ったのは、20代前半なんて(自分も含めて)こんなに苦しんだり、悩んだりしなくても幸せな人はたくさんいるとも思った。

大なり小なりいろんな壁が合ったはずだけど、それでもなお、バンドに試練は舞い込んできて

岩渕のポリープ手術による活動休止、メンバー(夢希)の脱退、再起をかけた日比谷野音のイベント中止。

ネガティブなことばかりに見えるけど、全部丸めてポジティブなパワーに変えていたのが初の配信ライブ「On the Road」でした。

ライブ本編

こればっかりは「観てくれ!聴いてくれ!」だけど、一番思ったことは ”新装開店” したパノラマパナマタウン、めちゃくちゃカッコいい。

今までのヒップホップを含む雑多なニュアンスは曲の中に残しながら、それを表現するバンドーー特に岩渕はほぼ全ての曲(”パノラマパナマタウンのテーマ”以外)でギターを持ち、ギターヴォーカルとして表現をしていた。

お客さんと対面しない配信ライブならではの試みでもあったのかもしれないけど、これがとても新鮮で魅入る。バンドを組んでアレックス・ターナーの立ち姿に憧れた高校時代をなんとなしに思い出しました。(ヴォーカルギターなんて夢のまた夢でしたが。)


バンド初期の曲 ”ロールプレイング”、 はアレンジが効いていて、新しいアンサンブルが楽しい。”ラプチャー” のアドリブもそう。浪越のアイディアは既曲をより新しいものに昇華させ、ファンはそこに唸り、新しいファンはそのことを後で知って楽しめる。

あと、”ロールプレイング” で一点。岩渕の曲入り直前「新 装 開 店」の言葉のチョイスとハマり方が気持ち良いので是非。

ライブ中のタノのパフォーマンスはレンズ越しにお客さんの顔が見えてるのかってくらい、魅せ方が上手でカッコいいし、サポート オオミくんとのリズム隊もバッチリ。新曲 ”Come on Future” とかリズム隊だけでも楽しい。


ライブ本編の話に戻す。

自分が特に見どころだと思ったのは終盤にかけて、新曲”SO YOUNG” から。

”SO YOUNG” や ”On the Road”のような新曲達がライブのハイライトになることが素晴らしいし、間に挟まれる”エイリアン” 〜  ”俺ism” 〜 "MOMO" の私的な世界が広がる美しい並びも "めちゃめちゃ生きてる" でキッチリ回収して”On the Road” で締めくくる。これまでの歩みや新しい一歩が明確な意志を持って鳴らされていてました。


本筋からはズレるけど、”俺ism” を聴いている時、2017年にメンバーと行った高校の文化祭イベント(福井県、だったと思う)で見た学校からの景色を思い出しました(写真に使ってる風景)。

当時、この曲は無かったし、モチーフでもないけど、あの時ライブを観ていた生徒も、もしかしたら、この配信ライブを同じ画面越しに観ているかもしれない。もっと言えば、東京の大学に入学して、鬱屈としていた日々の支えにこのライブがなってるかもしれない。

そんなことを考えると配信ライブも面白いですね。観てたら良いなぁ。


つべこべごめんなさい、とりあえず観てみると良いです。

たくさんの人がバンドのこれからを応援しているし、僕もそのひとりです。

本当に良いライブを見せてくれてありがとう。これからもずっと応援しています。大ファンです、なんか恥ずかしいけど。

視聴チケット ¥2,000(税込) / 特典付きサポートチケット ¥2,500(税込)
チケット販売期間 8月23日(日) 21:00まで。
※8月23日(日)23:59までアーカイブ配信あり

チケット購入URL:https://eplus.jp/ppt0816st/


あと、メジャーデビューのLOFTでのワンマン。
”MOMO” を撮り忘れて本当ごめん。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?