藤村綾

なんやかんや

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りゅうにあいに

 静岡にいる息子に会いにいった。一重瞼だったけれど二重瞼になっていたので、それって手術したぁ? 目。りゅうはわたしが誕生日に送ったスエットを着ていた。うん。似合ってる。嬉しかった。 「……」  間があった。わたしも実は二重の手術をおこなっているため、ママも人工的な二重でありますよ。なんだかおかしな日本語になりながら口にした。 「あー、これね。これね。コロナでなったんだよ。なにせ10キロくらい痩せてさ、おかしいほど頬が痩けて、それで」なった模様です。はい。りゅうもまた語尾が笑え

    • 3月10日

       箱ヘルへ久しぶりに出勤。もえちゃん最近出勤しないね。どうしたの? というLINEがきて 好きなおとことと別れたので無理です。と打つと いやいやそれ関係ないし。女の子足りないから出てくださいね。あまり乗る気じゃ、いや全く行くきじゃとにかく嫌だったけど、わかりました。と返し(きのう)きょう、なので働いた。  好きな好き過ぎたおとこのことをいっときはとびきり憎みなんなら殺してわたしも死のうとおもった。ほんきで。それがだんだん思い出が美化されこんなことなら泣いて泣き喚き別れなければ

      • さいきんのこと

        ・1月17日に10年ほど不倫をしていた男と別れる。 ・1月17日にエド(猫)が急性心不全で急死。 ・18日〜28日まで泣いて泣いて泣きっぱで過ごす。 ・2月4日 まいちゃん23歳の誕生日 イチゴとトマトを買う(太るからケーキはいらないとのことで……) ・2月12日(不倫をしていた男の誕生日でついメールをしてしまいそうになったからスマホを水没させた) ・2月14日 バレンタインデー&りゅう25歳の誕生日。(タンプというサイトからスエット生地のパジャマとGODIVAのチョコを贈る

        • 1月18日

          「ママ! エドが心肺停止だって!」  こたつでお菓子を食べながらぼんやりとテレビを観ていたら階段からバタバタという音とともにまいちゃんの声が聞こえ一瞬なにがなんだかわからなくなり、早く病院に。という娘の落ち着いた声とは裏腹にわたしは情けないことに嗚咽を抱えなにも持たないで裸足のまま車に乗った。  涙が止まらず過呼吸になったわたしは急いでソラナックスを噛み砕き気休めになんとか正気を取り戻し、勇敢なまいちゃんの横顔を見る。彼女はいつも冷静でいつもクールでわたしに病院で大声で泣かな

        りゅうにあいに

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        • 短編小説
          160本

        記事

          1月17日

           エド(飼っている猫)の調子が去年の終わりからおそろしく悪く、1日に10回くらい吐くし、ぐったりして寝てばかりだったのでかかりつけの動物病院に通っていたけれどそれでも良くなる傾向はまるでなくかかりつけの先生が、大きな病院に行ったほうがいいかもしれないね。といわれ、猫をたくさん飼ってきたいとこにお願いだからいいから〇〇動物病院に行って! とまるで切羽詰まった感じでいわれたのでわかったからと半信半疑でそこの動物病院に連れていった。  そこの動物病院は設備が整っていると有名でなるほ

          1月17日

          1月1日

           精神障害者2級を取得したわたし。薬の量が鬼のように増え、体力も気力性よおくも修一さんも失い、ほんとうに『死』を考えた。  こうしてパソコンを開き文章も書くこともできなかった。けれど2024年1月1日。がんばってこうして書いている。まあ、がんばらないでもいいのだけれど。  なおちゃんと付き合ってもう9年。石川県能登珠洲市出身のなおちゃんは実家が倒壊し車も流されいとこが亡くなってしまった。 「どうすることもできないよ……、」  ニュースを観ながら首を横に振るだけでなにもできない

          1月1日

          誕生日

          そのうち、あなたを殺しにいきます。いまは復讐心でいっぱいです。 最悪な誕生日をむかえました。 では。

          暑いね

          過激なものが、書けないため、自分のサイトで書いてます。読んでいただけたら幸いです。 綾

          梅雨

           朝、目が覚めた瞬間に手鏡で顔をみる。よし、腫れてない。顔が腫れてないことを確認し、ベッドから這い出る。  カーテンを開け、おもての様子を確認すると案の定、雨だった。  昨日、美容外科に行き、おでことほうれん線にヒアルロン酸を入れてきた。四ヶ月前には糸リフトをしている。至るところににバグが起こる。そして修正をしてゆく。いまどきのヒアルロン酸はもちが良く一年〜一年半は保つ。 「うまく、入りましたよ。内出血もないはずです」  いま、通っているクリニックの先生は女医さんで、わたしの

          数独2

          「これ、この前やったやつだよ。またするの?」  腰が痛いけどねという修一さんにまた会っている。腰は徐々に痛みを増していて今日はややいい日だと自分にいい聞かせるようにいう。 「うん。今日はできそうな気がする」  以前、隠れ家のような場末のホテルのロビーにあった地元のフリーペーパーの中にある数独のページを開きボールペンを取り出した。  この場末のホテルは、いま地元でみている現場から近い。なので自動的にここへくるようになった。 「そう」  いやいやそれかなり難易度が高いよといおうと

          数独

           雨が降っている。バケツをひっくり返したような雨が。車、きれいになるかなぁ。バケツをひっくり返したような雨が降るといつもおもうし、ほんとうにきれいになっている。  土曜日に修一さんにあった分だったけれど、雨だから無性に会いたくなりメールを打つ。雨だからという理由で。おもての仕事だしなという理由で。  いや、理由なんていうのは嘘でほんとうは毎日会いたいのが本音だ。 『おふくろの通院で市民病院にいる』  会いたいですとメールを打つとわりとすぐ返信が来た。 『そっか』  わたしから

          まってもまっても

           ここのところずっとGmailの画面だけを開きっぱなししていたのは、彼からのメールを待っていたからだ。だからYahoo!ニュースも観なくなったし、YouTubeも観なくなった。けれどamebaでライブ配信されている相撲だけは観ていたけれど、やはりGmailが気になって気になって心ここにあらずな状況だった。  おもえば、いつもいつも待っている。待つのは嫌いではない。むしろ好きなくらいだ。特に好きな男からのメールを待つことなど嫌だけれどメールが届くかもというワクワク感だけで幸せに

          まってもまっても

          女子会

           土曜日はだいたいまいちゃんと一緒にモーニングにいく。ふつう、モーニングは11時までのところが多いけれどいつもいくところは、12時までやっており、だから昼食もかねてのモーニングだ。  金曜日の夜、明日は女子会だねというと、うち、あまり喋ることないなぁ。今週は。といいながら苦笑いを浮かべる。というか夕食は一緒にとっているのでその日にあった出来事はほぼ話しているためこれといって話すことはない。  それでも喫茶店で対峙をすると、なんやかんやと喋ることがある。たとえば 「物資が値上が

          犬のひと

           夕方の4時くらいになると、おくさんは雲隠れをするかのようにいなくなる。 「奥にいるからなにかあったら声かけてね」  そういう日もあるけれど、たいていはなにもいわずにいなくなる。そしておおむね夕方の5時半前くらいに、パチパチと小さな子どもをあやすような拍手が聞こえてきて、ああそういうことかと納得をする。  奥の部屋というのはわたしたちがお昼ご飯とかを食べる小さな部屋のことでそこにはテレビがあり、おくさんは相撲をみているのだ。  定時が5時半だということもあって、その部屋に入り

          犬のひと

          「なにをしてほしい?」  彼がバックからしているときに、どうしてほしいかいえと息を切らしながら耳もとでささやいた。 「……、」  交わっているときってわたしはわたしではなくなり彼は彼ではなくなりじゃなかったらじゃあだれなの? ってことになるけれどやっぱりわたしでもなく彼でもないわたしと彼が白くまの交尾のような格好をして会話をしている。会話といっても彼だけがなにかぶつぶつとささやいて興奮を煽っているようにしかおもえないからひどく滑稽でちょっとだけ涙がでた。  ブルっと体を震わせ

          note

           noteの文字の横に鯉のぼりがあり、きっとそのうち消えてしまうかもなので、スクショ。ちょっとしたイラストってかわいいですよね。こどもの日だけれど、うちはもうお兄ちゃんが23歳。まいちゃんが21歳。小さくはないので関係はないけれど、りゅうが5歳まいちゃんが3歳のとき、こどもの日に潮干狩りに行ったことがあり、楽しかった思い出よりも、大変だった記憶のほうが大きいかな。けれど子どもらはすくすく素直に成長し成人になりわたしは子育てで悩んだことはなく、むしろ勉強になったなと思っています