病気や障害を持つ人でも働ける社会へ

私は「反復性うつ病性障害」という病を患っています。
これは端的にいうと「うつ病」を繰り返し発症するというもので、双極性障害の躁状態がないものと考えて頂いて結構です。

躁状態はありませんが、うつ状態は繰り返しますので、病相としては単極性うつ病よりも双極性障害に近いのだろうなと素人ながら理解しています(違うかもしれません)。ので、気分の波をフラットにする気分安定薬も処方されています。

さて、反復性うつ病性障害に限らず、(一時的にではあれ)充分には働けなくなるような何らかの持病や障害を持っている場合、就活や転職活動、現職に留まることなど、就労に関するあらゆる場面で不利な思いを(少なくとも現在の日本社会では)することが多いです。

私の場合でいうと、反復性うつ病性障害は発症していない期間(寛解)では、全くの無症状で完全に回復するため、働けるのですが、満足に働かせてもらえなかったり(時短がいつまで経っても解除されないとか、軽作業から解放されないとか、報酬がガクっと下がったりとか)、転職活動をしても最終面接まで進んでも最終的に健康面でお祈りされたり沢山経験しました。

これは、雇う側の立場に立てば、当然とも言えるリスクヘッジであるということは理解できます。しかし、同時に働く意思も能力もある人を遊ばせているという意味では社会的な損失でもあるわけです。また、働けなければ、納税はできず、生活保護などの支援で生きることになれば税収という観点からするとマイナスになるため、その点でも損失です。

そして何より、病気や障害を持っている人達も働く意思と能力があれば存分に活躍でき、充分な報酬を得て自立して生活する権利があると私は思っています。自分に誇りと自信を持って生きる権利があると思っています。

「病人や障害者は国の世話になっていればいいんだよ」

そうは思いません。また、税金を使って行う支援である以上、その支援のレベルはとても低く(具体的には金額が低い)、それだけで生活していくことは大抵難しいです。また、そのような生活を送る人たちへの世間の目は非常に厳しいです。

「病人や障害者を雇う余裕はウチにはないよ。大企業に雇ってもらえばいいじゃない」

そうは思いません。まず、大企業の障害者雇用枠は非常に狭き門です。加えて、その報酬は驚くほど低いです。それに何より、(少なくとも私は)ただ働きたいわけではありません。その会社が目指すものに共感し、自分の力を発揮できる職場で働きたい人は大勢います。それは健康な人と何ら変わるものではありませんし、病気や障害があるからといって我慢するべきことではないと考えます。そして、やりたい仕事が大企業にはなく、スタートアップやベンチャーにあることも多いのです。

「病人や障害者は社会に出るな。のたれ死ね」

お前の血は何色だ〜〜〜〜〜!!!!!

忘れて欲しくないのは、今、健康な人もそれはたまたまであるということです。いつ、何が起こってこちら側に来るかはわからないのです。少なくとも老化は皆避けられず、必ず何らかの病を持ちます。

その時、冷たい社会でいいのでしょうか。

病人、障害者、子ども、老人、女性など、社会的に弱い立場に置かれた存在に対して冷たく厳しい社会は、いつかその牙が自分に向かうことを忘れてはいけないと思います。

私は、病気や障害を持つ人でも働ける社会の実現に寄与したいと考えています。これが自分のミッションだとはっきり自覚しています。

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