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OLD/NEW POWER

[“日刊”恩繋(オンライン)NEWS]
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"メディアが絶対に言えない話"について”トシキ視点”で発信し、意見を交換し合う双方向性NEWSですので沢山コメントください。
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"OLD/NEW POWER"

最近、こうゆうビジネス書が凄く多いのですがNewsPicsアプリ(有料版)で記事になっていたので一部抜粋しご紹介。

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人々の行動と期待が変わった
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──著書『NEW POWERこれからの世界の「新しい力」を手に入れろ』には、これからの時代に対応したリーダーシップの変化について書かれています。かつてのような、少数の人間がパワーを掌握し、守り抜こうとする「オールドパワー」から、時代は絶対権力が通用しない世界に突入し、顧客やファンがムーブメントに“参加”する仲間主導型の「ニューパワー」時代にシフトしつつある、と。

では、オールドパワーとニューパワーの最大の違いは何でしょうか?

ジェレミー この本の冒頭で、我々はイギリスの哲学者バートランド・ラッセルが定義した「パワーとは、意図した効果を生み出す能力のことだ」という言葉を引用しました。そして我々は、その能力を存分に手にしている、と。

今では、個人が自分のアイデアを広めたり、コミュニティを作ったり、お金を儲けたりすることができるようになりました。

実際、私とヘンリーは2人とも、政治ムーブメントや社会的なコミュニティを構築し、それを大きくしてきました。

しかし、昨今の群衆が熱狂するムーブメントはなぜ起きたのかという議論は、テクノロジーに焦点が当たりすぎていると感じます。

たとえば「アラブの春」はまるで、ツイッターの普及が引き起こしたように語られていますが、それは間違いです。

根底にあるのは、我々自身が変化している、ということです。つまり、世の中におけるパワーが変化し、人々の行動や期待が変わってきたのです。

我々が皆様に言いたいのは、今、世界において、ムーブメントを起こすなど、何かを成し遂げるには“新しい方法”があり、それを実行するためには“新しいマインドセット”が必要だ、ということです。

ヘンリー 私は、オールドパワーとニューパワーの最大の違いは、世界についてどう考えるかというマインドセットの違いだと思います。

オールドパワーの世界は、システムを所有し、それを支配している人こそがパワフルであり、だからこそ、イエス、ノーを決められるのだ、という前提のもとに成り立っています。

一方、ニューパワーは、世界にアプローチできる人がパワフルだという価値観です。

人とのコラボレーションのやり方を学んだ人は、よりパワフルになります。また、大勢の人から知恵を借りる方法が分かれば、より優れた解決策が導きやすくなります。

さらに、ネットワークを開放し、官僚制を打破して、多くの人に勝利をもたらせば、より大きな力を獲得することができます。

ジェレミー オールドパワーの世界の動きは、「貨幣(currency)」に似ています。

少数の人間がパワーを掌握し守り抜こうとし、権力者は強力なパワーを行使できます。閉鎖的で、リーダー主導型であり、いわば、ダウンロードして取り込み、獲得するものです。

一方、ニューパワーは「潮流(current)」のように、オープンで広がっていくものです。

多数の人間によって生み出され、誰もが参加でき、対等な仲間によって運営されます。いわば、アップロードして分配するものです。

私たちはオールドパワー、ニューパワーの本質的な違いを理解するために、よく2大コンピューターゲーム、「テトリス」と「マインクラフト」の比較で、説明しています。

1990年代に爆発的な人気を誇ったブロック消去型ゲーム「テトリス」の仕組みは単純です。

プレーヤーは、スクリーンの上から落ちてくるブロックを直線に並べて消去していくだけ。そのうちブロックの落下スピードはどんどん速くなり、最後にはプレーヤーは追いつけなくなってしまうという「トップダウン形式」です。

オールドパワー方式とはこのようにプレーヤーの役割が限定的で、決して巨大なシステムを打ち負かすことができないのが特徴です。

一方、テトリスに次ぐ史上2位の人気ゲーム「マインクラフト」の世界観はテトリスとはまるで違います。

マニュアルは存在せず、プレーヤーたちがルールを決め、タスクを設定する「ボトムアップ形式」で、世界中のプレーヤーが協力し合ってブロックを組み合わせ、世界を作っていきます。プレーヤーはゲームの仕様をも、自由に変えることができます。

つまり、マインクラフトというゲームを生かすも殺すも人々の参加意欲にかかっているのです。

「テトリス」の世界で育った子どもたちは、階層的なシステムの歯車として生きることに抵抗はあまりないでしょう。

しかし、「マインクラフト」は参加者全員で創造するという価値観のゲームなので、昨今のこうしたゲームをプレイして成長する子どもたちは、世界に対しても、参加者全員の創造だという期待感を持つのではないでしょうか。

このように人々の行動や期待が「ニューパワー方式」に変化し、システムが参加者に依存するモデルになると、そこで影響力を発揮するには、「オールドパワー方式」とは違った一連のスキルが必要になります。

自分が持っているもの、知っていること、所有しているものをため込み、使い切るのではなく、参加者のエネルギーを活用する力が必要になります。

もし、あなたが21世紀に成功したいなら、こういった新たな一連のスキルを学ぶ必要があります。

もっとも、私は大の親日家ですが、その一方で、日本の社会はオールドパワーが幅を利かせているということもよく知っています(笑)。

──ジェレミーさんが言う通り、日本ではまだ「オールドパワー方式」の会社や組織が支配的です。我々日本人は、世界の人々の変化に対応するために、「ニューパワー方式」のマインドセットに変わることはできると思いますか? あるいは、そもそも我々はそれを懸命に獲得する必要があるでしょうか?
ヘンリー 我々が、本の中でもはっきり言っているのは、オールドパワーからニューパワーに劇的に変える必要はないということです。

オールドパワーの世界では、オールドパワーのマインドセットが必要ですし、それが威力を発揮します。

ただし、これからは、オールドパワーを発揮する企業や組織でもニューパワーを使いたいと思う場面に遭遇することが多々あるでしょう。

そして、そのときには、ニューパワーの一連のスキルを学ぶ必要があります。

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オールドとニューのブレンド戦略
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──確かに、本の中で、オールドパワー、ニューパワーは二項対立で捉えるべきではないと書かれていたのが印象的でした。
では、我々は、これら2つのパワーをうまくブレンドし、調和させることができるでしょうか?

ヘンリー 日本と言えば、すぐに自動車産業を始めとする製造業がベストプラクティスやジャストインタイム方式を駆使していることを連想します。

そこで思い出されるのが、アリゾナのローカルモーターズ社の事例です。同社の事業は、まさにオールドパワーとニューパワーのブレンドです。

従業員ではない5万人のコミュニティを持ち、引退したエンジニアや現役の他業界のエンジニアなどのコミュニティメンバーが自動車のコンセプト開発やデザインを行い、クラウドソーシングによって資金を集め、3Dプリンターで電気自動車を作っています。

こう言うといかにもニューパワー的ですが、組み立てラインでは滞りなく動くように、伝統的なプロセス管理を行っていますし、何を作るかについてはトップダウンで決断を下しています。

つまり同社は、製造プロセスに本来備わっているオールドパワーと、製品開発プロセス、マーケティングプロセスを従業員以外のコミュニティに開放するというニューパワーをブレンドすることで、アドバンテージ(優位性)を高めているのです。

これら2つの異なる世界の最高の部分を結び付けた良い事例であり、日本の会社や日本人がオールドパワーとニューパワーを“新旧ブレンド”する上で、参考になるのではないでしょうか。


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目に見える範囲の、手に届く世界は
本気で望むと変えられると信じています。
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発行者 恩繋(オンライン)Books
編集者 シンドウトシキ

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