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ポートランド訪問記

アウトプット・ファースト

アウトプット(自分の経験や知見をSNSやブログを通じて外部に発信すること)の重要性を感じ、ブログを開設してみました。最初の投稿は、アメリカ西海岸の都市「ポートランド」の訪問記です。

ポートランドを知ったきっかけ

それは「移住」についてのテレビ番組のなかで、人気のハワイなどと並んで全米などから移住者が毎週500人以上もやってきているとの紹介から始まりました。

ポートランドは、アメリカ西海岸「オレゴン州」にあります。日本からは直行便もあります。

ある地ビールメーカーが経営する店の来客者たちにインタビューすると、ほとんどが他の州からやってきた移住者とのこと。

自分も約10年前にカリフォルニア州のシリコンバレー(ベイエリア)に住んでいたことがありましたが、物価も高く相当な競争社会なのは確かです。IT関係で場所を問わない仕事内容なら、移住は選択肢の一つかもしれません。

たくさんのポートランド本

早速、大きい書店に行ってみたところ、ポートランドに関する本がたくさん並んでいました。

ただ今回その本を持って行ったかというと、答えはノー。あまり事前に情報を入れすぎるのは楽しくないと思ったからです。偶然は、必然でもあります。全ては必要な時に、必要な人やモノは向こうからやってくるのです。

サタデーマーケット

どうやら毎週土曜日は、面白そうなマーケットをやっているので行く時は必ず旅程に組込もう!と思っていました。今回は、幸いシアトルでの1週間にわたる大きなカンファレンス参加後に訪問することができました。

このサタデーマーケットの印象は一言でいうと、ホンモノ感。地元のクラフトマンシップが感じられ、アクセサリーやインテリア用品など手作りの品であふれていたのがとても印象的でした。

いきなりラーメン

知人や友人からよく指摘され(怒られ!?)るのですが、現地のラーメン店にすぐ行きます。ローカルフードの開拓は、それからにしています。「とりあえずビール」といったところでしょうか。日本では、そこまでラーメンを進んで食べないのですが海外、とくに寒い地域だと体が自然に欲してしまいますね。ということで、東京・恵比寿などに店のある「柚子塩ラーメン」で有名なAFURI 阿夫利をチョイス!

レジでの先払い(ここがいかにも日本風!)を済ませ、ラーメン店とは思えないお洒落な空間でしばし待ちます。

そして、柚子塩ラーメンとチャーシュー丼をいただきました。開店時間とともに入ったのですが、自分が食べ終わる頃には長蛇の列ができていました。アメリカでは、時に寒い時期には行列のできるラーメン店が多く白い息を吐きながら店外で待った経験も多くあります。それだけ、ラーメンはアメリカ(世界)で愛されているんですね。

ラーメンという名の「ファーストピン」

開店直後すぐ始まった行列を横目で眺めながら、ふと考えました。ラーメンは、実は日本文化における「ファーストピン」なのではないか?

※「ファーストピン」戦略とは、その一人を見つけることで言わば「インフルーエンサー」が効率的に製品・サービス・文化などを広めてくれる役割を担うというコミュニティマーケティングにおける基本概念のこと。従来のマスマーケティングの手法ではどうしても不必要な対象にリーチしてしまい「取りこぼし」が発生するが、コミュニティマーケティングでは本当に「欲しい人」「やりたい人」が「自律的に」広めていくのでコストもかからず、非常に効率的である。

CMC_Meetup(コミュニティ マーケティング コミュニティ)主宰、小島英揮氏の登壇資料「コミュニティマーケティングにおける1stピンの重要性【おさらい編】」

通常、ファーストピンはもちろん「人」のことを指します。しかしラーメンは、それ自体が「日本」というブランドを世界に広め、今や知らない人はほぼいない。それぐらい、日本といえば「...」のなかに入りブランドと直結しています。つまり、ラーメンは偶然にも、誰かが意図的にファーストピンに仕立てたわけでもなく、それになった。そしてその恩恵は、ラーメンを愛する世界中の人々に還元されています。時に寒い地で旅人の心をあたため、時に世界の人たちの「日本に行ってみたい、日本ラブ!」の原動力となっています。

コミュニティのカタチ

今回は滞在期間が短かったこともあり、現地で開催されるMeetupなどの集まりには参加しませんでした。そのかわり、事あるごとにお店の人や出会った人に喋りかけてみました。20年前、全く英語ができないのに渡米した人間が、雑談をこなすなんて本当に自分でもビックリです。やはり英語は、教科書や英会話教室で習うものではない。生活してこそ、身につくのだと実感しました。今回のポートランド訪問で気づいた、ラーメンという名の日本発祥のコミュニティは、広く世界の人々の心のなかに、いろいろなカタチで存在しています。必ずしも夜にどこかの会場に集まり、プレゼンやLTをしなくとも。

"FUEL"

最後に、とても印象的な言葉でポートランドの旅が締めくくられた話を。最終日に空港へ行く前、地元で有名な"Blue Star Donuts"を訪れました。

まだ暗い、朝イチの入店だったので恒例の雑談を店員さんたちと開始。日本では(アメリカで)ジャンクフードとして有名なドーナツが高級ブランドとして売られ行列ができていた話、(それに対し)ここのドーナツは新鮮で美味しくてホンモノだね!という褒め話をしていたときのこと。彼の口からこんな言葉が!

これ(Bule Starのドーナツ)は"FUEL"なんだ。我々の生きるための。

このひとことが、ポートランドという街のすべてを語っているのかもしれない。そう思えるほど強烈な、ひとこと。彼にとっては、この店でBlue Starのドーナツコミュニティを広げることが、何より生きがいなんだと心から強く感じました。ポートランド、ここにもファーストピン在り。

コミュニティの旅は、まだ1日目に過ぎない。

おわり

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