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災害支援ナース派遣について


はじめに

2024年1月1日に発生した令和6年能登半島地震の被災者の方々へ心よりお見舞い申し上げます。

現在も現地では予断を許さない状況が続いている中、皆様のご無事を心よりお祈りしております。

今回は自転車は全く関係なく、災害支援ナースについてお話ししたいと思います。

最初に全てを言ってしまうと、当初は派遣予定でしたが、復興が進み派遣が不要となったため、今回は派遣されませんでした。復興が進んでいることを思うと喜ばしい限りです。

今回は派遣される直前までの流れを忘れないために、記録として残そうと思います。災害支援ナースってこんな感じなんだな、と少しでも思っていただけたら幸いです。

災害支援ナースとは?

災害支援ナースとは、看護職能団体の一員として、被災した看護職の心身の負担を軽減し支えるよう努めるとともに、被災者が健康レベルを維持できるように、被災地で適切な医療・看護を提供する役割を担う看護職のことです。都道府県看護協会に登録されています。災害支援ナースによる災害時の看護支援活動は、自己完結型を基本としています。(日本看護協会より引用)

端的にまとめると、「看護師としてより詳しい災害看護の研修を受けた人が、看護協会より派遣依頼を受けて現地に派遣される。」ということです。

災害医療というと被災地の中心地に派遣されるDMAT(災害派遣医療チーム)が思い浮かびますが、災害派遣ナースは、災害発生3日以降から1ヵ月間、被災した医療機関や社会福祉施設、避難所などで活動することが多いみたいです。

詳しい内容を知りたい方は看護協会のリンクを貼っておきますのでご参照ください。

https://www.nurse.or.jp/nursing/kikikanri/saigai/index.html


私は2022年にこの研修を受講し、資格を取得していました。

震災当日

2024年1月1日は夜勤入りの日で、夜勤担当患者の情報収集をしてる最中に揺れを感じ、ニュースで相当な被害が出てることを知りました。

この時点でもしかしたら派遣要請は来るかもしれない、勤務先の許可が降りたら行きたいと思っていました。

看護協会よりメールが来る

1月10日に災害支援ナース全員に向けてメールがありました。「3泊4日で派遣を実施してるので、本人の意思と所属施設の許可があるなら返事をください」みたいな内容でした。

その日、私は夜勤入りで、病棟に行く直前で看護部長にたまたまお会いし、派遣の意思を問われました。

震災復興のお役に立ちたいし、貴重な経験に間違いはないので病院が許可を出してくれるなら行きたい。

と返事をし、病院としても派遣は可能との判断だったので、すぐに部長から看護協会へ返事をしていただきました。

その後、何度か行ける日程を提出したのですが、派遣可能な看護師が多数居たのか、結局派遣には至りませんでした。(東日本大震災以降、災害支援ナースの取得率も上昇傾向らしく、関心度が高いらしいです。素晴らしい。)

ついに派遣要請

なんだかんだで2月になり、派遣はもうないかなって思い始めた矢先、2月初旬に看護協会より2月末の派遣を要請したいとメールがありました。

所属している病院は、全面的にバックアップするから行ってきなさいという雰囲気だったので、ありがたく行かせていただくことに。すぐに返事をし、派遣が確定。

支援荷物を郵送で送るとのこと。この時点でメールの文末に、避難者が少なくなったり、支援が不要になったら派遣は中止になるかもしれないと記載されてました。

派遣先の詳細が確定


派遣先の詳細なメールが到着。

1.5次避難所(災害発生直後に開設された1次避難所などから、自宅の復旧や仮設住宅、2次避難所などへの入居までの間、被災者の生活環境を確保するために設けられる施設)にいる要介助者や高齢者の援助を行うということでした。

ライフラインは整っているが、テント暮らしで避難生活が長期化してる様子が記載されてました。

支援荷物到着

翌日には看護協会より支援荷物が到着。

サイクリスト御用達のドイター
現地で動きやすいウェストポーチセット

協会から届くのは必要最低限の物品で、衣食は自分で用意して現地に行く必要があります。初期の場合だと寝袋も持っていくことあるとか。私は、補給食でまとめ買いしてた羊羹を持っていくつもりでした。

現地では身分証を首から下げて、ベストを着て活動するらしいです。

手書きメッセージ入り

現地で疲れたら食べてくださいとチョコが入っていました。横に感謝のお言葉があり、引き受けてよかったと思えるありがたい言葉でした。

派遣中止

準備も少しずつ始めてる矢先に、職場から電話が。看護協会より災害支援ナース派遣が終了になったため、今回の私の派遣は中止。荷物を返送して欲しいとのこと。

現地での看護支援が不要となるくらい復興が進んでいるのは本当に喜ばしいことです。

看護部長からも「派遣に立候補をしてくれた職員がいることを誇りに思う」とお言葉をいただけました。

師長も忙しいなか、柔軟にシフト調整の対応をしてくださり、改めていい職場で働けているのだなと実感しました。

おわりに

今回、派遣とはなりませんでしたが、派遣直前までの貴重な体験をすることが出来ました。震災はいつ来るかわからず、次は自分自身が被災者になることも考えなくてはなりません。

南海トラフや首都直下型地震はいずれ起きると言われています。今回のことをきっかけに私自身も、自宅の災害グッズの見直しを行いました。

皆さんも他人事とは思わず、日頃から災害の、もしもの備えをしておくことを強くおすすめします。

稚拙な文章ですが最後までお読みいただき、ありがとうございます。

最後に重ねてになりますが、被災者の方々へお見舞いと1日も早い復興を心からお祈り申し上げます。




あとがき

漫画家・高松美咲氏のスキップとローファーという作品で、主人公が能登地方出身でチャリティー放送を行ってたのでアニメを見ました。

被災地だからとか関係なく、高校生にとって、非常に悩ましい人間関係の微妙な模様が忠実に描かれつつ、登場人物が少しずつ成長してる様子が非常に魅入られます!気になる方はぜひ視聴してみてください!

個人的にOP「メロウ/須田景凪」が本当に好きで鬼リピートしてました笑

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