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西松屋がすごいらしい、とにかく。

西松屋がすごいらしい。

前回9月の決算もインパクトありました。

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2020年9月の売上前期比は110%、10月は124%、11月は108%と絶好調。

コロナ禍でお出かけが減って、子供服の需要が落ちるのかと思ったんですが、11月は前半から例年より気温が低かった影響で冬服の需要が増えたみたいです。

お出かけが減ったのは事実としてありますが、普段の買い物や散歩では結局のところ移動します。

子供の成長は早いので、もはや子供服は消耗品。

季節によって買い換えないと追いつきません。

さらに8月に先代の大村禎史氏から大村浩一氏へと社長を交代し、組織改革にも乗り出しました。

今期の見通しは3期連続減益から一転して増益予想へ大逆転。

明日、12月21日の第3四半期の決算は増収増益がかなり期待できます。

注目度高ですね。

今回はそんな絶好調・西松屋をトレースしてみました。

会社概要

西松屋

1,006店舗、売上高は1,429億円と国内最大の育児・ベビー用品のチェーン店です。

設立は1956年で今年65年を迎える老舗企業。

元々は宮詣り衣装、出産準備品を扱う会社として設立しました。


絶好調な要因

なぜ、西松屋が絶好調なのか。

主に以下2点が考えられます。

・過剰な仕入れによる在庫の見直し
・コロナ禍によって接触を避けたいニーズにマッチ

まず、1点目の「過剰な仕入れによる在庫の見直し」

20年2月期決算で25期連続増収を達成したものの、まさかの減益。

調べてみると、季節性の衣料品の値下げロスが増加してたそうです。

さらに突き詰めてみると、過剰仕入れによる在庫の増加が大きな原因だったそうです。

そこで、まずは予算を適正を決めて、適正な仕入れ額を決めることから始めました。

※詳細は以下、ダイヤモンドオンライン


次に2点目、「コロナ禍によって接触を避けたいニーズにマッチ」

通販サイトはあるものの、どうしても衣服は肌ざわりや着心地など実際に確かめてみないと不安になります。

なので、どうしても店舗に行く必要がある。

しかし、コロナ禍の状況で接触をどうにかして防ぎたい。

そんな中、

「西松屋はいつも空いていたから行ってみよう」

お客様に想起していただくことで実際に来店してもらう。

では、「なぜ、西松屋は空いているように見えるのか?」

そこには店舗としての工夫がありました。

店舗の工夫

主に西松屋がやっている店舗の工夫は以下3点。

・郊外に出店することで賃料を抑える
・ベビーカーがすれ違えるスペース確保
・店舗では必要最低限の業務のみ

まず、1点目、「郊外に出店することで賃料を抑える」

西松屋は都心ではなく郊外に出店しています。

※都心の西松屋

都心

※千葉方面の西松屋

千葉方面

※東京郊外(西方面)

東京西方面

2点目、「ベビーカーがすれ違えるスペース確保」

西松屋に訪れるお客様のほとんどは子連れの方。

そうなると、ベビーカーを引いて来店される可能性が高い。

ベビーカーを引いて買い物をするのは、すでに周囲に気を使って少なからずストレスを感じているはず。

子供服の買い物までもそういったストレスを感じることなくやってほしい。

より快適にお買い物を楽しんでもらう工夫がなされています。

ベビーカーが快適に通れるスペースを確保しているので、自然と店舗自体が空いているイメージがつきます。

ストレスフリーで快適な買い物を実現させた結果、来店促進につながりました。

3点目、「店舗では必要最低限の業務のみ」

基本的に店舗スタッフは2~3名に抑えているそうです。

一見、店内は広く、店舗スタッフは足りないんじゃないかと思われるかもしれません。

しかし、西松屋は店舗スタッフは店舗でしかやれないことに専念しているので2~3人でも事足ります。

それ以外の業務は専門のスタッフが対応します。

以前は店舗の全ての業務を店舗スタッフで対応していたため、業務が圧迫して生産性が低下していたそうですが、業務体制を見直して効率化を実現。

チェーン店の理想形ともいえるBPOの体制がとれています。

まだまだ実験中ではあるものの常に現状を見直して改善を行い、あるべき姿を実現しようとしている企業の姿が見られます。

そんな西松屋。

冒頭でも触れましたが明日、12月21日に第3四半期決算です。

どんな内容が開示されるか楽しみ。

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