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【イラスト講座の闇をぶっこわーす】

ことの経緯。
昨年末くらいにinstagramでとあるイラスト講座の広告が流れてきたので興味もあって公式LINEに登録し、50分ほどの案内動画を視聴しました。

その内容は
「3ヶ月のオンライン講座受講で誰でもイラストレーターになれる」
というもので、
イラスト業界にいる者からしたらマジか!?そんなわけなかろう、と果てしなくツッコミどころの多い内容。
しかしその巧みなセールストークとプレゼンに業界未経験の初心者は話してる内容を信じてしまうかもしれない。
こんな講座に多額(20万円)の費用を支払い入ってほしくないなぁと思っていたのだが、その時はスルー。一応ツッコミはメモってた。

そして最近、instagramとfacebookでまたこの講座の広告が流れてきたので
まだやってるのかーと、公式LINEの方へ前回の動画に対しての質問をメモを元にまとめて送ることにしました。

2日以内に返答しますとのことだったが、日にちが過ぎても返ってこない。
なので催促のLINEを送る。

そしたら返答キタ!

一応丁寧に返してくれたのでそこは評価するとして、
その回答もまた、そんなことはなかろう、という感想。

ということで、
それに対し再度ツッコミの返信をしました。

その内容を余すことなくこちらのnoteに転載します。
長いのでコピペです。




ーーーーーー↓ここからーーーーーーー


太字→わたし
細字→いただいた回答


(1)

そもそもフリーランスのイラストレーターは在宅がメインです。
御社の定義する「在宅イラストレーター」とは何が違うのでしょう?

→フリーランスのイラストレーターさんでも、実際に対面で会って打ち合わせをしたり、営業をされる方もいらっしゃいますが、私たちはそういったこともなく、「完全在宅で完結」できるということを強調するために、「在宅イラストレーター」と呼んでおります。


その説明が動画内になかったのでよくわかりませんでした。


(2)

講師の831(やさい)さんの実績と素性がわかりません。
831さんのSNSやHPで作品や実績を拝見できますでしょうか。
他の講師も同様に“誰”なのかを知りたいです。
イラストと言ってもジャンルが様々です。講師の絵柄と自分の絵柄が合うのかも大事なので
講師がどんな絵柄で仕事をしているのかを伝えるのは必要だと思いますがいかがですか?

→831さんは現在株式会社NOKIDという会社に所属されている関係で個人のSNSやHPをお持ちではなく、お知らせすることが叶いません。


現行の案内動画では他にも複数の講師がいるとのことでしたが、この方達もお知らせできないということですよね。
いずれにしても講師がどのようなタッチで描いてるのか。どのような仕事の実績がある人なのかわからないのは教わる側は不安です。
講師のプロフィール紹介は講座選定にあたり重要項目と考えます。


(3)

「絵がうまくないとダメというのは間違い」とのこと、
対価を払ってクライアントが発注する仕事はプロイラストレーターとして“絵のうまさ”は大前提でクライアントはうまいのが当然と思っているはずです。違いますでしょうか?

→この点に関しては、「アートのような微細な美しさを求める上手さは必要ない」というニュアンスでございます。
ZILではソーシャルゲームの美少女イラストのようなものではなく、WEB記事の挿絵や似顔絵などのイラストをメインで練習して受注を目指すということから、こういったご案内をしています。


そのような説明がなかったので誤解してしまいます。
挿絵や似顔絵だとしても仕事となれば求められるのは“うまい絵”なのは大前提かと考えます。
“うまい”の定義はタッチによらずプロとしての仕事なのかという客観的判断です。


(4)

御社は多くの企業とアライアンスを組んでいて毎日膨大なイラストの発注があるとのこと、
それらの案件は実績のあるプロイラストレーターに外注で発注はしているのでしょうか?
あるならその実績を拝見したいです。

また、それに関して言うと、
素人からイラストレーターを育てるよりも実績のあるプロイラストレーターを多数エージェント契約をした方が御社にとってのメリットが大きいと思いますがそういうことはされていますか?

→以前は社内のイラストレーターがイラストを描いて捌いておりましたが、現在は生徒さんにお任せをしております。
過去の案件に関しましては機密保持契約を結んでいる関係で、ご紹介できず申し訳ございません。

今あるイラストの仕事の一部を担っていただくため、というのももちろんございますが、
一番はやはり私たちの持っているイラストの技術や仕事受注のテクニックを生徒さんに学んでいただき、
今までイラストで仕事をしたことがなかった方にも、イラストで仕事をとれるようになってもらえたら、と
そういう思いでこの事業を行なっております。

弊社は元々イラスト以外の教育事業も行っており、社会人にさまざまなスキルを身につけていただくために
事業を展開しているところもございますので、今あるイラストの仕事を捌くのが第一目標ではないため、
エージェント等の利用は行っておりません。


仕事内容が、先述のような挿画や似顔絵などであった場合、このような案件で機密保持契約をするというのは聞いたことがありませせん。
そうではないイラストの案件だとしても同様です。あったとしてもごく一部です。
いずれにしても御社のイラスト業務の実績を表に出さない理由がわかりません。
どのような会社でもそれだけイラスト案件を抱えてきた実績があるのであればHPなどに掲載するのが普通で、そのような会社は数多くあります。
それをしないのは教育事業がメインだからなのだとしたら、なおさらそのような事業形態の会社になぜ“毎日膨大なイラストの発注がある”のか理解しかねます。
という観点からも残念ながらおっしゃってることは信じがたいと申し上げます。


(5)

「依頼されたイラストを描く」ではなく「自分が描けるイラストを描く。だから誰でもできる」とお話しされてますが、
イラストの仕事はクライアントの目的があってのことで、注文や指示があります。
基本的に描き手が自由に描いていいということはほとんどないと思われます。
「だから誰でもできる」というのはミスリードではないですか?

→私たちからご案内する仕事は、自分の描けるイラストのテイストのままに、指示された構図のイラストを描くというものです。
また、ご自身でお仕事を得ていただくときも、自身がやりたいこととマッチした仕事を選んでいけるように指導しています。

ですので、等身の高いイラストが描きたくないのであれば、描かなくていい、
自分の描きたいイラスト、描けるイラストで仕事をしていくという意味でこういった表現をしております。


それってどちらにしても「依頼をされたイラストを描く」ということですよね?
ご回答のようなことだとしてもそのような説明がないので誤解を与えます。
あたかもどんな初心者でもイラストで仕事ができるようになる、という風にしか動画内では受け取れません。
「誰でもできる」は完全にミスリードだと申し上げます。


(6)

在宅イラストレーター(ZIL受講者)で副業で稼いでいる人がたくさんいるとのこと、
その方達の名前や実績はどこで拝見できますか?
通常イラスト業をしている人はSNSやHPがありますのでそれらでもかまいません。

→生徒さんの情報を事務局からご案内することができず、申し訳ありません。


なぜ出来ないのか理解ができません。
受講者の実績を紹介してはじめて御講座の信頼を得られます。
案内できないとなると「在宅イラストレーターで副業で稼いでる人がたくさんいる」というのは虚偽だと理解せざるを得ません。


(7)

お話しに出てくる「受注サイト」とはなんでしょう?
ココナラやランサーズなどのことでしょうか?
御社からの受注のことではない?

→おっしゃる通り、スキルシェアサイトのことを指しております。


スキルシェアサイトで仕事を受注するのも初心者には簡単ではないことを申し上げます。
どこまでフォローいただけるのかも不明です。


色々申し上げさせていただきましたが、
ご回答いただいた内容を鑑みましても申し訳ないですが御社のZILという講座には不信感を感じざるを得ませんでした。
私は会社員イラストレーターを経てフリーランスイラストレーターとして20年以上活動している者です。
イラストの業界で長年生きてる者なので動画を拝見した時には違和感と疑問しか湧きませんでした。
なので色々質問させていただきましたが、このような実態と実績が不明瞭な御社が実施している講座に
「3ヶ月でイラストレーターになれる」
と謳ってイラストレーターに夢と憧れを持っている純粋な人へ多額の料金でセールスするのはプロの目線からして辞めていただけないでしょうか。
イラスト業はそんな簡単なものではありませんし、業界では有名な他の真っ当なスクールにも迷惑をかけることになるのではないでしょうか。
教育事業とおっしゃるならばなおさら真摯なスクールを運営していただきたく僭越ながらご提言申し上げます。
それが難しいのであれば撤退することをお願い申し上げます。

以上です。
ありがとうございました。

ーーーーーーここまでーーーーーーー


いかがでしょうか。

これに対してまた返信がくるのかはわかりません。

いずれにしてもこの公式LINEには現在5000人弱の登録者がいます。

この広告から受講をするに至った人も少なからずいるはずです。

その投資、正しかったですか?
イラストレーターになれましたか?
中に入った人いたら教えてください。


このような広告しかり、
これを読んでくれてる人がどのくらい認識しているかわからないけど、
SNSの中で“イラスト教えまっせ系ビジネス”をされてる人達を散見します。

これにも色々思うところがあるのでまた別で記事を書くかもしれません。


note初記事がこれって(笑)
おつきあいありがとうございました。

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