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京セラ稲盛和夫名誉会長の訃報を受けて思うこと

私は普段はファイナンシャルプランナーとして活動していて、お客様のライフプランを作成しています。

私は、このファイナンシャルプランナーとしての活動は今年で14年目になるのですが、自らのライフプランニングの提案には、長年かけて「軸」みたいなものつくりました。これはもう即答できるレベルで話せるもので、ここをブレさせないことが非常に大事です。

そして、そのお客様のライフプランニングにおける(私自身の)「軸形成時期」みたいなときに、非常に影響を受けたのが京セラ会長稲盛和夫名誉会長の考え方・お言葉です。例えば、

・なぜ働くのか

こういう問いがあるとします。

なぜ保険の募集人として仕事をしているのでしょうか。この問いは、人それぞれであって(それぞれ、置かれた立場・環境・年代も違うので)どれも正しいともいえるし、間違いはいんだと思うのです。大事なことは、こうした問いから逃げないことであり、それを自分で自分に「YES(肯定するという意味)」って言ってあげることなんだと私は思っています(ただし、倫理観欠如は論外)。


私自身、なぜ仕事をするか、なぜ保険の募集人として仕事をするか、という問いに、30歳で募集人始めたばかりのときとかでは、お金が欲しかったととか、(心の中では)私利私欲を考えたときもあったので、決して偉そうなことを言えるわけはありません。ただ、稲盛会長の書籍などを読む中で一つのよりどころみたいなものをいただいたと思っていて、これが、今もこれからも大事にしていることなんですが、それが、

・働くことは善く生きるための最良の方法である

というもの。


これはどういうことかというと、つまり、働くことで「人格形成」をするのだ、という意味に近くて本当に考えさせられたんですね。
そのほか、稲盛会長の物事の判断基準としてあるのが「倫理観」であって、人として、企業として、善い行いか。利他行を積むことの大事さ、みたいなところが多く書かれています。


私たちは、お客様にライフプランニングをします。その際には、お客様の現状の収入支出の状況はもちろん、将来の想い、家族への気持ちなどもお聞きし、総合的にプランニングするわけです。これは一見素晴らしいことで、利他に資すると思う反面、非常に怖いものでもあるわけです。

私のアドバイス一つで、将来のライフプランの収支を見て、お客様は将来のご出産とためらうかもしれない。3人子供がほしかったのに、2人、もしくは1人にするかもしれない。わかりやすい話、今年来年の(お子様が小さいときの)旅行さえやめてしまうかもしれない(それは、家族の思い出作りに影響する)。

こうしたことを、私のアドバイス一つで、大きく変えてしまう可能性があるわけだ。だし、私たちFPはよくよく承知していると思うが、私たちのライフプランニングソフトは何を使っていようが、「係数一つ」で大きく将来シミュレーションが変わってしまうということを理解しているはずです。変な話、ライフプランニングというのは、担当FPの匙加減でお客様の将来のシミュレーションは大きく変化する(お客様の行動変容をもたらしてしまう)という側面があり、これは非常に恐ろしい側面なのです。

つまり、ライフプランニングには、FPの高い「倫理観」が必要なのです。

こうした軸を作っていくのには、本当に本当に稲盛会長のお言葉に影響を受けました。


変額保険だってそうです。なんでもかんでも80歳満了としていないでしょうか。もちろん保障が高く必要であればいいのかもしれません。ですが、お客様が何を重視しているか、それに合う形で(自らが担当する責任で)変額保険が提案できているか。高い倫理観を持つということはこういうことです。

私はライフプランニングをするときに、お客様との「目線合わせ」をします。それが、

楽観的に構想し、
⇒人生の目標や「夢」は、常に前向きに、楽観的に行いましょう。「こうしたい!」「こうありたい」という構想は、楽しく考えていきます。
悲観的に計画し、
⇒実際の計画(ライフプランニング)の段階では悲観的に家族の構想を見つめなおします。常に最悪の事態を想定します。
楽観的に実行する
⇒実行段階においては、「必ずできる!」という自信を持って、楽観的に!

です。この「楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する」は、稲盛会長の金言です。


本当に本当に、多大な影響を受けました。

今日は以上です。

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