生態多様性と市民参加を両立する─エコロジカル・デモクラシー まちづくりと生態的多様性をつなぐデザイン【鹿島出版会】
ランドルフ・T・ヘスター 著 土肥真人 訳
菊判/520頁/5,500円+税
エコロジーとデモクラシー、どちらも単独では問題を解決できないが、両者が組み合わされたとき、都市の新たな希望が生まれる。世界をつなぐ15の原則に導かれた、都市デザインへの圧巻の大著。
著者は,現代都市がその場ごとに異なる自然(植生,水循環など)を無視し,経済性重視で紋切り型の成長を遂げてきたと指摘.同時に,インフラなど技術的専門家主導の都市づくりは,従来からの住民コミュニティを弱体化させ,彼らの都市への帰属意識を喪失させると言う.そこで,例えば広域な緑地を設けて都市拡張を抑制し,多様な社会階層の住民が共有するエコツーリズムの場とし,都市への帰属意識を育てる.
こうした生態多様性と市民参加の両立を「エコロジカル・デモクラシー」と呼び,実際に都市に有益な効果をもたらした15の実例が掲げられる. (ゆ)
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