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『新建築』2018年6月号掲載作品紹介!─保育施設特集!原広司+アトリエ・ファイ建築研究所|手塚貴晴+手塚由比/手塚建築研究所 大野博史/オーノJAPAN ほか

本記事では掲載作品の簡単な紹介を一覧で掲載します.『新建築』2018年6月号は保育施設特集!今回で8年目となります。表紙は原広司+アトリエ・ファイ建築研究所による「城西小学校屋内運動場・幼稚園・児童クラブ」です!(本記事は新建築社写真部撮影のプロジェクトのみ写真を掲載しています)


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主な収録作品:
●城西小学校屋内運動場・幼稚園・児童クラブ=原広司+アトリエ・ファイ建築研究所
●慶松幼稚園=原広司+アトリエ・ファイ建築研究所
●むく保育園=手塚貴晴+手塚由比/手塚建築研究所 大野博史/オーノJAPAN
●Fuji赤とんぼ保育園=手塚貴晴+手塚由比/手塚建築研究所 大野博史/オーノJAPAN
●幼保連携型認定こども園 大阪国際大和田幼稚園=安井建築設計事務所
●まちのこども園 代々木公園=ブルースタジオ
●ルンビニー学園整備計画 ルンビニー保育園/明福寺ルンビニー学園幼稚園/明福寺 書院・庫裏=戸室太一建築設計室
●川和保育園=井出敦史+加藤克彦/sum design+TENJIN STUDIO
●認定こども園 りのひら=レムニスカート+傳工房
●認定こども園 なこそ幼稚園=川島真由美建築デザイン
●認定こども園 めごたま=象設計集団
●にしあわくらほいくえん=三浦丈典/スターパイロッツ
●佐川町立黒岩中央保育所=内海彩建築設計事務所
●わかたけ保育園=篠計画工房
●すばる保育園=藤村龍至/RFA+林田俊二/CFA
●認定こども園 きんのほし=石原健也+デネフェス計画研究所
●墨田みどり保育園分園=石原健也+デネフェス計画研究所
●駒岡げんきっず保育園=黒川智之建築設計事務所


城西小学校屋内運動場・幼稚園・児童クラブ=原広司+アトリエ・ファイ建築研究所

1987年に老朽化した校舎の増改築で竣工した那覇市立城西小学校(『新建築』1987年11月号掲載)の屋内運動場,幼稚園,児童クラブの改築計画.
基本計画を開始した1983年当時から,首里城公園の計画(1992年開園)が想定されており,そこと連続するようなランドスケープが設計者によって構想された.約30年を経て,敷地の樹木が育ち,森のような環境が生まれている.



慶松幼稚園=原広司+アトリエ・ファイ建築研究所

1968年に原広司氏の設計で建てられた旧園舎の建て替え.構造は木造(一部鉄骨造)とし,複数のハイサイドライトを持つ変形切妻型の木造大屋根が架かる.
北側の園庭に張り出した庇の下には,デッキテラスが設けられている.
保育室は南北15m×東西4mを基本とした縦長の平面.室同士は門型の壁フレームや家具によって緩やかに分節されつつも,全体を一室空間としている.



むく保育園=手塚貴晴+手塚由比/手塚建築研究所 大野博史/オーノJAPAN

弁当の製造・販売などを手がける企業による企業主導型保育園.お椀の形をモチーフとした円形の各室が軒を介して渡れるように配置されている.



Fuji赤とんぼ保育園=手塚貴晴+手塚由比/手塚建築研究所 大野博史/オーノJAPAN

戦前・戦中は立川飛行機として陸軍用の飛行機を製造し,戦後は米軍による接収・ 返還を経て,今では不動産事業など,まちづくりに掛かる事業を行う立飛ホールディ ングス(2011年設立)による企業主導型保育園.
陸軍の練習機であった「赤とんぼ」に着想を得て,複葉機を模した鉄骨造の屋根とデッキの2枚の平面で構成された建築.



幼保連携型認定こども園 大阪国際大和田幼稚園=安井建築設計事務所

大阪国際大学・守口キャンパス内に併設する築50年の私立幼稚園の園舎を,老朽化,耐震性能,保育室の不足,大学との連携の強化を課題に建て替え,認定こども園とした.大阪国際大学・短期大学部には幼児保育学科があり,学生の教育実習など,こども園と連携した教育カリキュラムを運営している.



まちのこども園 代々木公園=ブルースタジオ

国家戦略特区制度の活用により,代々木公園内,原宿門からほど近い場所に開設された木造2階建ての認定こども園.
同制度で開設された公園内保育所としては都内では4例目となる.運営はナチュラルスマイルジャパン.公園との接点となるエントランスには「土間アトリエ」と名付けたコミュニティスペースを設け,地域に開かれた場所としている.東京大学大学院教育学研究科と「保育・教育・研究交流連携事業」を行うための拠点「The Children and Community Learning Center」(通称 CCLC)としても機能する.



ルンビニー学園整備計画 ルンビニー保育園/明福寺ルンビニー学園幼稚園/明福寺 書院・庫裏=戸室太一建築設計室

保育園,幼稚園の増改築と,隣接する寺の書院・庫裏の改築を段階的に行う整備計画.保育園と幼稚園の園舎を敷地外周に寄せることで,寺と園舎を視覚的に結ぶと共に,間にオープンスペースを生み出した.園庭を囲うように保育園と幼稚園を繋ぐデッキテラスの庇が日陰空間を形成する.



川和保育園=井出敦史+加藤克彦/sum design+TENJIN STUDIO

創立76年を迎える保育園の移転・建て替え.3棟に分けた保育室のボリュームを階段室を兼ねたホールが繋ぐ構成.敷地形状に合わせて緩やかに園庭を囲い込むようなかたちとしている.建物を一周するように外廊下を設け,2階保育室と園庭だけでなく,屋上や南側の斜面までを繋ぎ,敷地全体を使うことができるよう設計がなされた.



認定こども園 りのひら=レムニスカート+傳工房

南から北へ7mの高低差がある段状の不定形地に建つ幼保連携型認定こども園.西側の高さ3.7mの擁壁を背に,敷地の高低差に沿って3つのレベルを持つ園舎が園庭を包み込むように配置される.
シュタイナーの教育理論に基づき,子どもの感覚を育てることと自由な意思の力を育む場を意図して年齢ごとに大きさ,高さ,形状の異なる教室を設けており,そのかたちが外観に現れる.



認定こども園 なこそ幼稚園=川島真由美建築デザイン

福島県いわき市に建つ認定こども園.不整形な敷地に対応するため,各室を1単位として間隔を保ちながら配置した.住宅からの距離があるところに高さが必要な教室を配置し,両端にいくほど建物高さを低くしている.結果,採光の確保や共有スペースなどさまざまな場所をつくり出した.



認定こども園 めごたま=象設計集団

町の市街地にあった乳児部,幼児部が統合移転した木造園舎.金山の田園風景が広がり,南西に月山を臨む豊かな環境の中にある.地元の200年生にもなる「金山杉」を切り出し,720mm成の梁,φ=500mmの丸太柱を使用.森林組合や町の大工や町民たちが一緒につくり上げた.



にしあわくらほいくえん=三浦丈典/スターパイロッツ

岡山県英田群に位置する人口1,500人の西粟倉村に建つ唯一の保育園.村では,「百年の構想」という森づくりのビジョンが掲げられ,森林整備,間伐材の活用などが積極的に進められている.小径で長さの取れない村産材の特徴を活かしながら,棟ごとに異なる架構をつくっている.



佐川町立黒岩中央保育所=内海彩建築設計事務所

町立の保育所の移設計画. 敷地の勾配を室内に取り入れて,階層状に部屋を配置.仕上げや躯体の現し方,光の入れ方を変えることで,それぞれの階層ごとに異なる表情を見せる.縁側の柱には.町産材が用いられ.加工には園児たちが携わった.



わかたけ保育園=篠計画工房

築40年の保育園の建て替えプロジェクト.5分棟にし,そのうち2棟を木造耐火建築物とし,両端の保育室・遊戯室の内装制限を解除することで,真壁,架構現しなどの木質空間を実現している.



すばる保育園=藤村龍至/RFA+林田俊二/CFA

水田と神社の森の間に新設された鉄筋コンクリート造,平屋の保育園.S字カーブを描く平面により,大きさ・かたちの異なるふたつの園庭が生み出されている.ホール部に自由曲面シェル構造を採用することで,構造の合理性を導きつつ,北東に望む花立山と呼応する外観をつくり出した.



認定こども園 きんのほし=石原健也+デネフェス計画研究所

不定形な傾斜地に建つ子ども園の計画.敷地レベルに沿って分棟形式の保育室が建ち並ぶ.各保育室に対して勾配の異なる屋根を回転させながら,重なり合うように配置することで生まれる軒下の雨端(アマハジ)空間を介して保育室同士を連続させている.



墨田みどり保育園分園=石原健也+デネフェス計画研究所

墨田区の高架線沿いで64年続く保育園の分園園舎の計画.1階エントランスから2階まで建物内の外周を囲むように連続するスロープには,子どもたちが走り回る姿が映る.外部と園舎内を繋ぐバッファゾーンとして機能することが意図された.鉄骨の梁やデッキスラブの庇を現しとし,工場建物が多い周辺環境に合わせた外観としている.



駒岡げんきっず保育園=黒川智之建築設計事務所

横浜市鶴見区の斜面地に形成された住宅地に建つ保育園.周囲の地形に沿わせるように段状のテラスを設けることで,狭小地で十分な園庭を確保できないながらも,子どもたちが遊び回れる場所を生み出すことが意図された.




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