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評伝 ロバート・モーゼス 世界都市ニューヨークの創造主【鹿島出版会】

渡邉泰彦 著
四六判/302頁/2,600円+税

ジェイン・ジェイコブズの宿敵、ロバート・モーゼス。
ふたりに共通しているのは、両者とも都市に暮らす生活者のために、より快適な都市を創造しようとしている点だ。モーゼスもまた、都市の魅力を十分認識していて、都市の疲弊、郊外への人口流出を引き戻すために、都市のインフラをいっそう充実させることに注力したのである。

ジェイン・ジェイコブズのドキュメンタリー映画(2018年4月28日より上映開始)で,市民の意見を意に介さずスラムをクリアランス,再開発を断行する「敵」として描かれるロバート・モーゼス.

しかし,モーゼスは本当にニューヨークにとって「悪」だったのか?
市民への行楽地享受のための尽力(ロングアイランド州立公園),空き地の公園や遊園地への転用,PPPの先進的試みをした一方で,目的のためには忖度し,上を出し抜いて得た,誰も手出しできない絶大な権力を振りかざした.
本書はそんなモーゼスの生涯を克明に綴ることで,読者に再評価を促す.(fkd)


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