マガジン「北大路ハウスだより」スタート! ─ 「北大路ハウス」について

2016年6月,京都大学平田晃久研究室と京都の建築学生,新建築社で「北大路プロジェクト」をスタートさせました.

建築学生のための拠点づくりを目標とするこのプロジェクトは京都大学平田晃久研究室が中心となり,さまざまなスタディやワークショップ,専門家へのインタビューを通じて,多くの人を巻き込みながらプロジェクトが進められました.

「北大路プロジェクト」の設計プロセス.3つのフェーズからなる.
①いくつかのスタディ案の中から「ふろしき案」を選ぶフェーズ.
②ふろしき案を前提に,既存物件の減築(適法性を担保するには減築が必要だった)の仕方を決めるフェーズ.
③実際に減築を行い,その現場を見ながら最終案を決定するフェーズ.

ふろしき案コンセプト模型.木の造作を“ふろしき”のようにかけて段状の空間をつくる.

キックオフミーティングの様子

検討の過程

撤去工事の様子


そして完成したのが建築学生のためのシェアハウス「北大路ハウス」です.

2018年より入居者の募集を開始し,現在,6名が住むシェアハウスとして本格的にスタートしました.

本マガジンでは,

●専門家に場づくりやコミュニティづくりの話を聞くインタビューシリーズ「京都のちから」
●「北大路ハウス」住人による日々の生活での学びや気づき
●「北大路ハウス」で行われたイベントのレポート

などの情報を発信し,皆様に「北大路ハウス」のことを知っていただければと考えております.また,「北大路ハウス」に興味を持った方はぜひ一度来てみてください!

所在地 京都府京都市北区紫竹上梅ノ木町28(MAP
最寄駅 地下鉄烏丸線「北大路駅」徒歩10分/市バス「上堀川」下車3分



「北大路ハウス」について

解説:建築学生の結び目を目指して

京都市の木造住宅を改修し,多目的な公共スペースと一体化した,6人の学生が住むシェアハウスの計画である.新建築社の依頼で始まった本プロジェクトは,京都の建築学生の拠点となる場所をつくるものであり,平田晃久研究室が中心となって進めてきた.

個室と共有空間のあり方のスタディの中から浮かび上がった“ふろしき案”を基に,床や壁の一部を取り除き,残った部分に“ふろしき”をかけるように木の造作を挿入して共有空間をつくった.

既存建築の立体性を生かした段状に広がる空間は,普段は住人の居場所であり,レクチャーや展覧会などが行われる公共的な性格も持っている.

“ふろしき”は共有/私的な領域を区切るだけでなく,本棚のシステムを内包した壁,人が思い思いにたまる床として機能する.既存の壁との間に生まれた小さなスペースが,住人が寝起きをする個室となり,彼らの個性が表にあふれ出すことで,本棚やたまりの空間は彩られていく.

設計は使い手となる京都の建築学生を巻き込みながら行った.使われ方の議論に始まり, “ふろしき案”という大枠のコンセプト,減築箇所や個室の配置と形状など,設計上の重要な決定を学生のワークショップの場で行った.11の大学の学生が設計段階から現地に集まり議論したことは,この場所がすでに建築学生の結び目となり始めていることの現れである.

今回の改修はプロジェクトの始まりにすぎない.つくり手として,住み手として,使い手として,関わる学生が実践を続けていく,北大路プロジェクトのこれからが楽しみである.(志藤拓巳/京都大学平田晃久研究室)



北大路ハウス
所在地 京都府京都市北区紫竹上梅ノ木町28(MAP
最寄駅 地下鉄烏丸線「北大路駅」徒歩10分/市バス「上堀川」下車3分
連絡先 kitaoji.house@japan-architect.co.jp



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「北大路ハウス」は京都大学平田晃久研究室と京都の建築学生,新建築社による建築学生のためのシェアハウスです. マガジン「北大路ハウスだより」では, ●専門家に場づくりやコミュニティづくりの話を聞くインタビューシリーズ「京都のちから」 ●「北大路ハウス」住人による日々の生活での...
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