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ハイプ・サイクル2017の黎明期にある3つのテクノロジーについて

毎年恒例のガートナー社によるハイプ・サイクルが発表されました。

テクノロジとアプリケーションの成熟度と採用率をグラフィカルに表示したものです。

あらゆるテクノロジーは以下の5つのフェーズを得て、一部受け入れられるものだけが、安定期へと駒を進めます。

1.黎明期
2.流行期
3.幻滅期
4.回復期
5.安定期

例えば2009年のハイプ・サイクルの流行期では以下のようなものが
ありました。

・クラウドコンピューティング
・インターネットTV
・ワイヤレスパワー
・3Dプリンティング
・マイクロブロギング

今では当たり前になっているものが上げられますよね(ワイヤレスパワーは除く)。

世の中を騒がしているテクノロジーのトレンドが今、どんな状況下にあるのかを視覚的に表しているグラフとなり、ここでのトレンドを抑えておくことは、未来の流れを読むことにも繋がると言えます。そこで今回は黎明期にあるいくつかのテクノロジーの中から気になった3つを簡単にご紹介したいと思います。


Smart Workspace

いつでもどこでも仕事ができる環境をした組織作りのことです。例えばIBMやマイクロソフトがWeWorkと契約して、オフィス以外の場所でも柔軟に働けるようにした仕組みなどがそうでしょう。

商業不動産サービス会社CBREの事例がわかりやすいですね。

2013年、CBREは決められたオフィスもワークスペースもない新しい営業所を開設しました。社員は、個人のニーズに最適で生産性が最も高くなると思われるスペースを、用意された15タイプの中から選べるのです。
CBREはまた、オフィスの外でもこの自由とフレキシビリティーをサポートしようと、社員がオフサイトでも好きな場所で好きな時間に働けるモバイル・テクノロジーを用意しました。そしてさらに、すべての紙の書類をデジタル化し、ペーパーレスなオフィス環境をつくり上げたのです。これで社員はいつでもどこでも必要なデータにアクセスできるというわけです。


Brain-Computer Interface

イーロン・マスクもニューロリンクというこの分野の会社を起ち上げたり、Facebookは「脳でタイピング」「皮膚で聞く」技術の開発を進めていると話題になりましたよね。

BMIは頭でイメージすることで、コンピュータを操作するという概念です。その名のとおり、キーボード、タッチパネル、音声の次のいインターフェイスは”脳”になるということでしょう。

脳で直接スマホやその他デバイス、またはwebサービスを操作させるという、まさに未来の話しですが、もうハイプ・サイクル上ではスマートワークスペースと並んで挙げられているのはすごい進歩ですよね。


Digital Twin

これは聞き慣れない方も多いのではないでしょう。デジタルツインとは実際に製造される製品や部品をバーチャル環境でテストするための技術を表します。

物理的なものと全く同じものをデジタル上に作り、それで様々なテストを効率的に行いましょう、ということですね。

モノだけではなく今は生産ラインや工場内での工員の動線シミュレーションが実現しているそうで、「点」から「線」に、更には工場フロア全体をシミュレートする「面」へと拡大していくトレンドのことです。

またWeWorkの例ですが、彼らはBIMという3Dで空間シミュレーションができる新しい建築テクノロジーを使って急速に物件を増やしているそうですね。これもDigital Twinの活用と言えるでしょう。

他にもServerless PaaS、カンバセーションユーザーインターフェイス、エッジコンピューティング、オーギュメントデータディスカバリーなど新しい用語がならんでいるので、気になる方は調べてみるのはいかがでしょうか?


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