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少人数の制作会社のWEBデザイナーになって感じた3つのメリットと3つのデメリット

・少人数の制作会社で働くのってどうなんだろう?
・初めは、大きい会社か小さい会社かどっちがいいの?

こんにちは、フリーランスWEBデザイナーのSHINOBUです。

これからWEBデザイナーになる!という方や、転職を考えている!という方にとって、就職先の会社規模は気になるポイントの一つです。

制作系ですと少人数の事務所も多く、3〜4人のところも珍しくありません。
しかし、そういった会社への入社経験がない場合、戸惑ってしまっても無理はありません。

WEBデザイナーキャリアのスタートが、ここで良いのだろうか…?とか、少数精鋭っぽいし自分に務まるのかな…と不安に思うこともあるかもしれません。

今回は、リアルな体験談をもとに、そういった不安や疑問を晴らしていきたいと思います。

「 3つのメリット 」

まず私の経験ですが、未経験の状態で社員5人のWEB制作会社に入社しました。
複数社の選考を受けていたものの、そもそも未経験だったので「選択できる立場じゃない!」と、内定をもらって即入社を決めました。

結果的にすごく良い経験ができて、今のフリーランス活動のベースは全てそこで培われました。
そういった経験の中でも、「少人数だったからこそ良かった」と思えるメリットを3つご紹介します。

3つのメリット
1. 社員同士の距離感が近い
2. 一人にかかる負担が大きい
3. 隠れられない・逃げられない

それぞれ見ていきます。


【 1. 社員同士の距離感が近い 

小さい会社は物理的にも心理的にも、社員同士が近くなりがちです。
先輩後輩の距離感が近く、入社したばかりの時なんかは周囲が気にかけてくれることも多いかもしれません。

私の場合は、つまずいていると先輩の方から「大丈夫か」と声をかけてもらうタイミングもたくさんありました。

もちろん、大きい会社で見なれない光景という訳ではありません。
しかし、小さな環境で、お互いの目が届きやすいところで仕事を進められるメリットはそれなりに感じられると思います。

何より、結束力が強まってチームワークを感じやすくなる部分もあります。


【 2. 一人にかかる負担が大きい 】

これは一見デメリットに思えますが、キャリアのスタートとして「頑張りたい!」と思っている人からしたら完全にメリットです。

というのも、キャパオーバーになりながらも必死にこなそうとする時、人は大きく成長したりします。

少人数の会社の場合、社内でしっかり役割分担がされているパターンが多いですが、繁忙期などで案件が増えてくると、どうしても先輩も手いっぱいになったりします。
そうすると、普段任されないような仕事や、触れる機械の少ない分野の作業が、自分のところに回ってきたりします。

嫌でも勉強するしかなくなり、乗り越えた時には大きく成長しています。
自分を追い込んで成長させたいという人には、合っているかもしれません。


【 3. 隠れられない・逃げられない 】

こちらもストイック系な内容になりますが…。
人数が少ないと、どうしても自分の存在感がそれなりなものになります。笑

ですので、うまくいっている時も、調子が出ていない時も、どちらにしろ目立ちます。
「なかなか貢献できていないな」という自覚がある場合、だいたい周囲も同じ感覚でいます。

うまくいっている時の満足感は大きく、貢献度が低い時の危機感も大きいというストイックな環境です。
つまり、「やらなきゃ…!」というエンジンがかかりやすい環境でもあると言えます。

こちらも、合う人には合うのではないでしょうか。


「 3つのデメリット 」

では反対に、私が感じる少人数体制のデメリットをお伝えしていきます。

3つのデメリット
1. 閉塞的な世界になりがち
2. 人間関係は自分で作る意識が必要
3. 辞めづらくなることも

こちらも、それぞれ見ていきます。


【 1. 閉塞的な世界になりがち 】

少人数かつ、入れ替わりの少ないメンバーでずっと仕事をしていると、従来のやり方が染み付いていて、新しい何かを取り入れるというスタンスが薄れがちになりです。
特に、忙しい状態が続いたりすると、従来のやり方を変えるスイッチングコストを避けてしまいます。

仕事の進め方だけでなく、トレンドを取り入れる姿勢も然りです。
WEB業界は日進月歩で新しい技術が出てきます。
一つのやり方が定着している環境にいると、知らず知らずの内に、時代遅れになっている可能性があります。

人数が少ない分、どうしても新しい情報に触れる回数が少なくなる部分もあります。
会社内の常識を「一般的な当たり前」と思わないようにしないと、ガラパゴスになってしまう可能性もあります。


【 2. 人間関係は自分で作る意識が必要 】

会社によっては、夜遅くなるのが当たり前というところもあります。
すると、必然的に、平日の毎日をほとんど同じ顔ぶれで過ごすことになります。
変わらない毎日に居心地の良さを感じる方は良いかもしれませんが、息苦しさを感じる方も少なくないかもしれません。

また、仕事に追われ忙しくなると、わざわざ社外の人間関係を作りいくのが億劫になったりします。

気づくと、限られた範囲の情報にしか触れなくなることもあるので、外部へは意識的にアクセスする必要があるかもしれません。

社外の人と話をしていると、いかに普段の自分の習慣が会社特有のものだったかということに気付かされます。
積極的に外部にアクセスして、会社にも自分自身にも新しい風を送り込むのは、すごく重要になってきます。


【 3. 辞めづらくなることも 】

少人数の会社で長く働くほど、辞める時が大変になったりします。笑
自分はステップアップのつもりでも、会社からしたら少数の大事な戦力です。
すると、やめるタイミングがつかみづらくなるパターンもよく聞きます。

ただ、自分のキャリアは会社のためのものではないので、しっかり話し合う必要があります。
そこで大事なのは、自分のキャリアについてしっかり話し合える同僚を見つけることです。
普段から、それとなくでも自分のキャリアプランを話すことができたら、ステップアップということを理解してもらいやすくなります。

もちろん、辞める前提で入社する人ばかりではありませんが、そういったキャリアの話ができる環境が作れると、周りも何かと協力してくれたりします。


「 少人数の制作会社を選ぶときに気をつけたいこと 」

これまで、メリットとデメリットの話をしてきましたが、もちろん会社によって変わってきます。

私の周囲には、少人数の会社に入って後悔している人も多くいます。
ただ、その人たちが後悔している理由は、たいてい共通しています。

共通点
1. 少人数の理由が「採用できない」
2. 案件が少ないor案件の規模が小さくて「そもそも人が必要ない」
3. 事業ドメインが独特

どれも少人数であること自体が問題なのではなく、「結果的に少人数になってしまっている」というパターンが多いです。

では、それぞれ見ていきます。


【 1. 少人数の理由が「採用できない」 】

採用に困っている会社自体は珍しくありませんが、何らかの明確な原因があり、結果的に少人数でずっと自転車操業をしている会社もけっこうあったりします。

例えば、人使いが荒かったり、社長の人柄に問題があったり、おつぼね的な人が幅を聞かせていたり。
選考のタイミングでそういった内部事情までわかるなんてことは難しいですが、そういう視点も踏まえつつ会社を見るのも重要です。


【 2. 案件が少ないor案件の規模が小さくて「そもそも人が必要ない」 】

制作事業に特化している訳ではなかったり、制作体制が整っておらず案件もあまり入ってこないため、人員をそんなに必要としていなかったというパターンもたまにあります。

そういった会社は、別の事業で儲かっていて、WEB制作事業は取ってつけたようなものであるということが多いです。

ですので、WEBデザイナーとして成長したいと考えている場合、就職先の制作事業に対するスタンスはしっかりと見極めた方が良さそうです。


【 3. 事業ドメインが独特 】

特定のジャンルを否定する訳ではありませんが、アダルト系の制作に特化している会社が、少人数で案件を回しているケースはよくあります。

作業内容に偏りがあったり、制作物が限定的であったりと、後々のステップアップを考えた際にビハインドになる可能性もありますので、よくよく検討する必要はあるかもしれません。

他には、「LPしか作らない」とか「バナーしか作らない」など、WEB制作の中でも限定的な作業に偏る可能性がある場合は、自分で他ジャンルをカバーするような意識が必要になってくるかもしれません。


「 まとめ 」

私は制作会社をやめてフリーランスになってから、広告代理店に常駐するWEBデザイナーになったので、大人数の制作体制も経験しています。

結論、人数の多い少ないで、良し悪しが決まるわけではなさそうです。
環境により学べることが変わってきます。

どんな環境にいても、成長できるかどうかは自分次第です。
大事なのは、身を置いている環境が全てだと思わないことかもしれません。
自分のいる環境を客観的に見た上で、メリットは最大限に享受し、デメリットになる部分は、自発的に行動を起こすなどしてカバーするスタンスが重要になります。

おわり

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