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学校では習わない「広背筋」

靴はニューバランス派の薬師寺です。

皆さんはどんな靴履いてます??


靴選び迷ったら安藤さんのコラムみて下さい⬇⬇


今回は、「広背筋」に絞ったテーマ。

YouTubeの方でも広背筋について取り上げましたが、、

この紹介している内容はほんの一部なので、「広背筋」の細かい臨床で大切なポイントや評価についてのコラムをPhysio365でお話します。


広背筋の評価方法①

※まずは上記の動画をご覧ください⬆⬆


広背筋の臨床で行う評価についてです。

まず、広背筋は背部に付着する広い筋肉のため体幹機能・下肢機能・上肢機能の全てに関与するため評価が欠かせない部位になります。


<広背筋テスト>

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まずは代表的な広背筋の伸張テスト。

前腕をくっつけた状態で肘が鼻の高さまで上がらない場合が陽性です。


臨床では、上がる上がらない以前に前腕が胸の前側でくっつけることが出来ない方も多くいます。


広背筋はもちろんですが、肩甲上腕関節後方の組織の柔軟性という部分も評価できるので1つの評価の指標として使用するのも効果的です。


<広背筋テスト②>

スクリーンショット 2020-01-28 22.33.09

広背筋テスト。その2です。


手の平を合わせて、肘関節伸展した状態で、体幹を回旋します。

上肢を前方で合わせることで、トリックモーションの防止や広背筋を伸張するポジションに持ってきた状態で検査が出来るため、客観的にも主観的にも左右差がはっきりと分かりやすくなります。


例えば、、

上記の画像の様に体幹の左回旋をした際に、制限があれば右の広背筋の短縮が予想できるというわけです。


広背筋の評価方法②


※まずは上記の動画をご覧下さい⬆⬆


<前屈時の指の位置関係の評価>

スクリーンショット 2020-01-28 21.10.24

まずは、、

上肢を脱力した状態で前屈動作を行います。


前屈動作において評価出来るポイントは、、

「バックラインの柔軟性」を評価します。


このバックラインの柔軟性を評価する際に、当然ですが左右差が生じることがよくあり、その左右差というのも手指の左右の位置関係を見て評価を行います。


バックラインを評価するわけなので、、

前屈動作を行った際に、手が上方に位置している側の広背筋が短縮しているという仮設を立てることが可能です。


ほら。超単純ですよね??


<上肢の向きで仮設する>

スクリーンショット 2020-01-28 21.10.40

では、2つ目です。


病院に来られる患者さんを診ていて共通していることありますよね。


腕を挙げて下さいって言えば、、

大抵の人は手掌が正面を向く状態で上肢を挙上します。


この肩関節を常に内旋した状態で使い続けている人が、非常に医療機関には多いです。


肩関節を内旋位の状態で使い続けるデメリットとして、、

肩甲骨外転アライメントや胸椎の過度な屈曲アライメントになることで、巻き肩や猫背姿勢になり、どんどん肩関節が動きにくく、体幹機能としても低下しやすい状態の負の連鎖が生じてきます。


このため、、

まず問診をする段階や患者さんと初対面の時に、、


肩関節が内旋した状態だったり、手の平が内向きになっている状態の方であれば問診で情報収縮する以前から広背筋が短縮しているという仮設を立てることが可能になります。


<肩関節外転運動のパターン>

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広背筋の作用をもう一度思い出してみましょう。

肩関節の伸展・内転・内旋の作用です。


つまり、、

外転動作の際に、肩関節の内転運動を行う広背筋は制限因子となりやすいわけです。


そして、、

肩関節を外転する際に、肘関節の屈曲が生じて外転動作を行う人や最終域で制限がある方に関しては、広背筋が制限因子となっていることが考えられます。


<上肢挙上の手指の位置関係>

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上肢挙上した際の手指の左右差を評価します。


これも前屈した時と同様に上肢を挙上した際の手指の高さを比較します。

挙上した際に短縮している側が高さとしては低くなる特徴があります。


これに関しては、、

広背筋はもちろんですが、腋窩部分の前鋸筋なども制限因子として考えられるので実際に触診をしたり他の評価を重ねたりして評価することが必要になってきます。


腰痛と広背筋の関係性

腰痛と広背筋ですが、、

広背筋は胸腰筋膜の一部でもあり、他の組織との連結もあるため腰痛にも関与している組織です。

画像7


胸腰筋膜としては、、

広背筋も胸腰筋膜を返して腹部前面筋群とも関与があるため、腹部の内腹斜筋や腹直筋の癒着などがあれば、背部の胸腰筋膜や広背筋が伸張される形になり、腰痛に繋がってくるとも言われています。


特に大切な繋がりとしては、、

広背筋と大殿筋の繋がり。


アナトミートレーンの書籍でも紹介されている様に、

広背筋と大殿筋はファンクショナルラインというカラダの後面で対角線のラインとして連結しています。


この広背筋と大殿筋の連結を使ったエクササイズも下記の動画で紹介しているので参考にしてみて下さい⬇⬇


肩関節疾患と広背筋

肩関節疾患と広背筋が関与するのは起始停止の関係性を考えても理解できると思います。


特に、、

広背筋の作用の中でも、内旋・内転の作用が肩関節の動きの制限に関与しやすいポイントになってきます。


肩関節内旋した状態であれば、肩甲帯周囲のスタビリティーとしての機能を果たすことで出来ず、脊柱も屈曲したアライメントしか取れない状態になってしまします。
肩関節内転作用も広背筋にはあるわけなので、広背筋の柔軟性が低下していたり、前鋸筋との癒着があったりしていると、当然ですが肩関節挙上や外転動作など肩関節を90度以上挙上しなければいけない動作の際に制限因子となるわけです。


股関節と広背筋

人間の身体で軸になる筋肉として…

広背筋・大腰筋・ハムストリングスが軸になる筋肉。


この3つの筋肉は全て捉える関係性によっては拮抗関係になるため主動作筋と拮抗筋という関係性になっているわけです。


広背筋はバックラインで、ハムストリングスと拮抗関係になる筋肉。


そのため、、

広背筋が固まっていたりすると、ハムストリングスが荷重した時に動きのポイントになる部分ですが、作用ぜずに大腿四頭筋や外側のTFL・ITBなどを過剰に使用した動作パターンになったりもします。


広背筋の運動療法


※前鋸筋と書いてますが、広背筋も関係します⬆⬆


ライタープロフィール

スクリーンショット 2018-08-15 07.31.04

薬師寺 偲

・理学療法士
・PHIピラティスインストラクター
・愛媛リハビリ道場運営
・コンディショニングsalon運営
・野球フィジカルトレーナー
・Physio365ライター

理学療法士のYouTube大学⬇⬇


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