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深夜ラジオリスナー的日本昔ばなし

 むかしむかし、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでおりました。
 ある日、おじいさんは山へしばかりに、おばあさんは川へせんたくに行きました。
 おばあさんが川でせんたくをしていると、ドンブラコ、ドンブラコと、カルロス・ゴーンが隠れた音響ケースぐらい大きな桃が流れてきました。
「おや、これは良いおみやげになるわ」
 おばあさんは桃をひろいあげて、家に持ち帰りました。
 高嶋ちさ子が割ったDSのように桃を真っ二つに切ると、そこから元気の良い赤ちゃんが飛び出してきました。Youtuberに転身した松居一代のように生き生きとした男の子です。
「これはきっと、神さまがくださったにちがいない」
 桃から子供が生まれるなんて、本来ありえないことです。線路内立ち入りの写真をブログにアップする松本伊代のように天然な二人はその不可解さに気がつかず、大喜びしました。

 桃から生まれた男の子を、おじいさんとおばあさんは桃太郎と名付けました。
 桃太郎はまえだまえだのお兄ちゃんのようにスクスクと育ち、やがて山田勝己のように一途で強い男の子になりました。

 ある日、桃太郎が言いました。
「ぼく、鬼ヶ島へ行って、わるい鬼を退治します」
「じゃあこのきびだんごを持って行きなさい」
 おばあさんが包みを渡してくれました。受け取ろうとすると、「800円ね」と言われました。川越シェフが提供していた水と同じ価格です。
 しぶしぶ800円を支払って、桃太郎は鬼ヶ島へ出かけました。
 旅の途中で、イヌに出会いました。
「桃太郎さん、どこへ行くのですか?」
「鬼ヶ島へ、鬼退治に行くんだ」
「それでは、お腰に付けたきび団子を1つ下さいな。おともしますよ」
 イヌはきび団子をもらい、桃太郎のおともになりました。おともというのは、千原ジュニアにとってのタケトのような存在です。袴田吉彦にとってのアパホテルのような存在です。

 それから桃太郎はイヌ、サル、キジの仲間を手に入れました。木下優樹菜が事務所総出で来ても戦えるメンツになりました。そしてついに鬼ヶ島へやってきました。

 鬼ヶ島では、鬼たちが近くの村からぬすんだ宝物やごちそうをならべて、酒盛りの真っ最中です。小池百合子都知事が「密です」という距離感で宴会をしています。
 とても大柄で怖そうな鬼たちを見て、仲間のイヌ、サル、キジは島田紳介に叱られた東京03のように萎縮しています。

 桃太郎もNONSTYLE井上のように逃げようか考えますが、心の中のスーパーマラドーナ武智が「逃げちゃいけない」とアドバイスしてくれて、立ち向かう決心ができました。

 そして豊田真由子議員のように叫んで仲間たちを鼓舞します。

「ちーがーうーだーろー」

 そうです、私たちは勝たないといけないのです。仲間たちの顔つきは一気に変わり、戦闘モードです。キレた時のボビー・オロゴンのような緊張感が現場に流れます。

「みんな、ぬかるなよ。それ、かかれ!」

 イヌは鬼のおしりにかみつき、サルは鬼のせなかをひっかき、キジはくちばしで鬼の目をつつきました。

 そして桃太郎も、刀をふり回して大あばれです。鬼をどんどん倒していく様子は、藤井聡太七段のようであります。

 とうとう鬼の親分は市川海老蔵のようにボコボコにされ、
「まいったぁ、まいったぁ。こうさんだ、助けてくれぇ」
と、手をついてあやまりました。ビッグダディのような高速土下座でした。

 桃太郎とイヌとサルとキジは、鬼から取り上げた宝物を荷車につんで、元気よく家に帰りました。沢田研二がライブに来たら怒って帰ってしまうほど、鬼ヶ島はすっからかんになりました。

 おじいさんとおばあさんは、桃太郎の無事な姿を見て大喜びです。
 にゃんこスター破局のように予定調和的な展開ではありますが、三人と三匹は、宝物のおかげでしあわせにくらしましたとさ。

 めでたしめでたし。

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