コンプレックスは続くよどこまでも
突然だけど、豊胸したいと思っていた時期がある。
人は自分にないものに憧れる。
ユニクロを愛する草のような私だけど、アフロアメリカンというかアフリカ系の女性の肉体が強そうな感じが大好きだ。ローリンヒルからビヨンセ。大きな胸と張ったお尻。薄い体の私にはないそれら。リルキムからカーディB。
そんな彼女たちみたいな格好がしたかった。だけど体型に全く合わない。お尻も薄いし。で、豊胸・・なんてことを考えていた。
しかし、手術は高い。そして何よりかなり痛いらしい。調べれば調べるほど、入れた後がかなり痛いとでてくる。タトゥーが絶対できない理由が「痛そう」なビビりな私に、その胸の痛みに耐える根性はない。私の豊胸手術への憧れ、痛みという門の前でとまっていた。
イタリアで暮らすと、日本より胸に関する扱いが雑だ。(もっと雑だなと思ったのはロンドン。ノーブラ率が高いと思ったんだけどどうなんだろう?)
イタリアの水着は大体がペラペラでワイヤーもパッドも入っていない。下着だって元の形を生かす系でパッドの薄いものが多い。いやもちろん寄せてあげるのもあるんだけど。
ヨーロッパの人は大体が胸が大きいからか、小さい胸を大きく見せるための努力が感じられない。(全然関係ないけど、日本の下着店でブラジャーにありとあらゆる肉を寄せて集めてくれて、大きくしてくれるサービスがあるんだけど。あの肉って家に帰る頃には元の場所にもどっているよね?)
で、豊胸だ。
実際にはしなかった。けど、ちょっとだけ大きくなった。それは妊娠後期〜出産後だ。授乳をしている間胸が大きくなった。
ちょうど夏だったので、「わー胸があるとビキニってこんな感じなんだ」って楽しんだ。でも、授乳あるあるなんだけど、授乳期の胸は乳がたまるとカチカチになる。青筋がたつくらいのカチカチぶりで可愛くもなんともない。これは乳製造器官ですよと思いしらされた。
そのプチ胸大きい期も、授乳が終わると元に戻った。それと同時に豊胸してみたい熱もどこかに行ってしまった。なんだったんだろうあの熱は。
一瞬大きくなったあとだったので、「え?こんなに胸無かった?」って思うほどに元に戻った。
胸の有る無しで、似合う服が変わるなーって思ったりしながら薄い体の人用の服に落ち着いて今に至る。
痛みに強くて豊胸手術に耐えられるだけの強さと経済力があったらまた別の世界線にいるんだろうな。
まぁ1つのコンプレックスを解消してもまた次のコンプレックスが出てくるんだな、と学びました。だって胸がちょっと大きくなっても世界は変わらなかったから。
歯列矯正をしようと思ったら、鼻を高くしたほうが早いよと言われた話に興味のある人います?
おわり
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