つよい意志をもつこと

しばらく家と職場の往復ばかりを繰り返していた。
ひさしぶりに用事があって終業後河原町にでかけ、用事が終わったあとにひとり、飲み歩いた。

二、三軒まわったあと、数か月ぶりの店を覗いてみると、
店主のOくんとお客さんがひとり。
お客さんは大柄ですこしのっそりしていて、瞬時にして
「これは相手にしてわるくない」
と判断。

さきの店に続いて、ウィスキーのロックを頼む。
Oくんはグラスに氷をいれて、マドラースプーンで丁寧にくるくるとまわし、一旦水を捨ててからウィスキーを注いでくれる。

ゆったりとした口調のOくんがお客さんのBさんを
「彼、マリちゃんの近所に住んでるねんて」と紹介してくれて、ひとしきりその地域周辺の話をしたあと、
「そういやマリさん、もうあれ書いてないの」
「ああ、『勝手に新聞』ね。もう何年も書いてないわー」
「えー、あれ、俺好きやったのに。また書いてよ」
「じゃー、Oくんのために、また書くわ」

とここで、置いてけぼりもおもしろくなかろうと
Bさんに説明。
「『勝手に新聞』というのを勝手に作って、こことちかくのバー『どん底』限定で配ってたんですよ」
「自分をネタにした赤裸々な話で、めっちゃおもしろいねん」
とOくんが後押し。
Bさんは興味を示して
「え、自分をネタにですか?ようそんなんできますね。ちなみに、どんなのですか」
「え~っと、いろいろありすぎて、覚えてないわ」
「ひとつだけでも」
「酔っぱらってるし、浮かんでこない」
「そこを、ひとつだけでも」

「え~っとじゃあ、これは新聞に書いてない話だけれども。
2,3年くらい前の夏かなあ。どうしてもしたい夜があって、
『きょうは、する』という強い意志を持って飲みにでたんだけど、いい相手が見つからんくて、自転車に乗って帰っていたら、烏丸のところでいい感じのひとが、これも自転車です~っとやってきて「こんばんは」って。
運送関係で働いている30歳で、奥さん相手にはたたないとかって。
で、自転車でゆっくり走りながら話してたら、そういうことになって
〇〇町のちかくの公園で、したけど、ちゃんとたったわ~」

「え、〇〇町のちかくの公園て、まさかあの××のむかいの、」
と、ご近所さんでその場所を知ってるBさんは鼻血だし、
「な、なるほど、つよい意志、ね」
と男ふたりは感心した。

「あと、知り合いのひととタイミングがあって、高知で合流して飲むことになったんだけど、夜行バスで早朝着いてそのひとが迎えに来てくれてて、
そのひとのホテルの部屋行って朝からして、
昼は観光に行ってそのあとして、お昼寝したあと晩御飯食べにいく前にして、
晩御飯食べたあとにして、そのひととは、それまで何回かしたことあったけど
『さいきん性欲が落ちて』と愚痴ってたの。普通じゃん?と思ってたけれど
そのときはじめて、そのひとの『普通』を知ってなるほど、と思ったなあ」

「いやいや、それはマリさんが色っぽくてその気になるからでしょ」
と男二人はおだててくれたけれど、そういえばたしかにその人もそういうことを言っていたな。それから、わたしに体力があるし、体が柔らかいから長いこと脚広げてても大丈夫、とも。

そのときは、なぜその話をじぶんが出したか忘れていたけれど、
「つよい意志」関連でだしたのだった。
2回目にしたとき、そのひとから舐めてイかされたのだけれど、そのあと
「舐めてイかせるぞ、という強い意志をもって挑んだ」
と聞かされ、なるほど、強い意志は大事だな、と思ったことでした。

そしてその夜も、「誰かいい相手を見つけるぞ」というつよい意志をもって臨んでいたので、めでたくBさんと一緒に帰ったのでした。

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いぇ~いいぇ~い
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しのぎん

こんにちは!京都に生息する篠木マリです。大学生のときに元やくざの在日韓国人と結婚して親から勘当、別れて復学、負わされた借金返済、授業料、生活費を稼ぐためにSM嬢。それからもいろいろと経験していまがあります。それらをもとにした、あるいは妄想の虚々実々を発信していきたいと思います。

えろいすえっさむ

エロは普遍です。無理せずエロを楽しみたい方にお楽しみいただければ。
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