柳本しほり

【右脳めし】廃墟のラルモと奇跡の旅|柳本しほり(シンガーソングライター)

演劇ユニット「ザレ×ゴト」の第16回公演『廃墟のラルモ』(3/31千秋楽)を観てきました。

元ショッピングセンターの廃墟を占拠する若者たちと、その廃墟を訪れる人達との出会いと交流を描いたハートフルコメディです。

プロフェッショナルによる手作り

昨年末と今回と、久しぶりに観劇の機会がありました。たぶん、20年ぶりくらい。
20年前にはわからなかった演劇の良さが、わかってきました。

一言で言うと「プロフェショナルの手による、優れた手作り感」です。

演劇は映画やTVと異なり、ライブのお芝居です。
観客の目の前で、演者とスタッフがリアルタイムに創り出す物語世界。
そこには、映画やTVでは感じられない、人の手による「手作り感」があります。

失敗した演技をカットするなんてできませんから、噛んだセリフはそのまま観客の耳に入ります。
観客は一瞬、我に返りますが、プロフェッショナルによる優れたお芝居であれば、すぐに物語世界へと帰っていけます。

演者と同じ空間を共有し、会話がそのまま耳に入ってくるからでしょうか。
登場人物たちが生み出す人間くささや暖かさは、観客の心にスッと入ってきます。
ハートフルコメディというジャンルは、演劇に最も適しているのかもしれません。

物語のクライマックス、舞台にはアコースティックギターと女性ボーカルが織りなす暖かくも切ないBGMが流れました。

その時は「知らない曲だけど、良い選曲だなあ」と思ったいたら、終演後、この舞台のために作られた挿入歌だったことがわかります。

「廃墟のラルモ」挿入歌『奇跡の旅』

歌い手は、シンガーソングライターの柳本しほりさん。

オフィシャルサイトには、こんなプロフィールが掲載されています。

1月2日東京生まれ。東京育ち。
高校1年生の冬に部活が嫌になり辞め、ギターを始めると同時に弾き語りをするようになる。始めて3か月でYouTubeにカバー曲の動画を載せると、再生回数が増えたり、寄せられるコメントが嬉しかったりで次々とカバー曲を投稿するようになる。そのうちに自分の気持ちを歌いたくなり、何となくオリジナル曲も歌い始める。
大学に入学後、出会った友人に作曲を頼まれ披露すると、「路上ライブやろうよ!」と背中を押され、ずっとやってみたかったが一人ではこわくて出来なかった路上ライブを不定期に開催するようになる。2013年秋から、都内のライブハウスでも歌うようになり活動を開始する。

現在は作曲と歌唱の勉強をしながら、主にライブハウスで活動中。
切なくてやさぐれた曲を作るのが大好き。
(ポジティブな曲は無理して作ってるという噂も。)

舞台の終演後、彼女によるライブがありました。
歌ったのはもちろん、「廃墟のラルモ」挿入歌『奇跡の旅』です。

舞台のBGMではなくライブの演奏ですから、歌に集中して聴くことができます。
あらためて、良い歌だなあと思いました。

物販で「奇跡の旅」のCDを売っているというので、すぐに買いに行きました。
タイトル画像にも使ったコレです。

コレを見て、どう思いました?

パッケージがしょぼい、って思いました?
それとも、手作り感がいい感じ、って思いました?

ぼくは後者。
ついさっき作ったかのような、できたてホヤホヤ感がイイです。

しかも、買ったその場で、名前(画像ではモザイクかけてます)とサイン&メッセージまでいただきました。
CDショップでもAmazonでもデジタル配信でもYoutubeでも味わえない、リアルでライブで手作りならではのギフトですね。

「奇跡の旅」は出会いから始まる

このギフトを受け取るまでの旅は、こんな感じでした。

昨年、ゲーム業界の交流会に参加。声優で女優の柴田遥加さんと出会う→柴田さんから舞台出演のお知らせがあった『サンドイッチの作り方』を観劇。とても感動して、次回作もお知らせをお願いする→『廃墟のラルモ』公演のお知らせをいただいて観劇。柳本しほりさんの『奇跡の旅』を聴く。

業界の交流会に参加してなかったら、そこで柴田さんと出会っていなかったら、この曲とも出会っていなかったかもしれません。

こうした出会いを経験する度に、出会いって奇跡だなあ、と思うのです。

「廃墟のラルモ」出演者の皆さん

<追記>
今回、柴田遥加さんが「奇跡の旅」とのつなぎ役みたいな書き方になってしまったのは、ぼくの未熟な文筆力のせいです。ごめんなさい。
終演後に柴田さんと撮った写真は、『廃墟のラルモ』の感動と共に、思い出の一枚となりました。大切にします。

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