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絵本作家のヨシタケシンスケさん「ヘトヘトな大人を描く理由」

名物書店員の方と20名の作家の方の対談本「モヤ対談」という本を読んでいます。

絵本作家のヨシタケシンスケさんや小説家の西加奈子さんなど、好きな作家さんの対談が多く収録されており、購入しました。


まだ全部は読めてないですが、冒頭のヨシタケさんの対談がものすごく良かったです。

ヨシタケさんの絵本に出てくる親(大人)はヘトヘトな人が多い。
それは笑顔でキラキラしてる人を描くと、今楽しくない人や子育てがつらい人を傷つけてしまうからだそう。別にキラキラしてなくても良いんだよ、と。

以前、新しく親になる人に向けた冊子のイラストを頼まれたことがあったそうで、ヨシタケさんの描いた親の絵が楽しくなさそうだったので笑顔に直してくれと言われたそう。仕方なくそのときは直したそうですが、「それは違うんじゃないか」とモヤモヤが残ったそうです。

大人=笑顔でしっかりしてないといけないとか、子育て=キラキラ幸せでないといけないとか、実は笑顔が人を傷つけるということも痛感したそう。


笑顔があまり出てこないヨシタケさんの絵本は、みんな別に毎日うまくいってるわけじゃないし、大人だって完璧じゃないし、それも全然OK!というメッセージなのです。

良い意味でものすごくネガティブな人で、ネガティブが実は人を救うこともあるのだなと感じました。


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