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北へ、とにかく北へ vol.36

「誰のお金だと思っているのよ」

東京
ミカのマンション

「なんで、写真がこれだけなの?
豊、アナタ、ちゃんとスピリチュアルスポット巡ってきた?

私、ちゃんと言ったはずよね。

恐山とか、キリストの墓とか、どこも行かなかったってわけ?

信じられない。なに、梵珠山?

ここしか行ってないってこと?」


さっきからミカは怒り狂っている。


「チャクラの覚醒のこと真剣に考えてる?

なんで、さっきから黙ってるのよ

なんか言いなさいよ。」


「三内丸山遺跡には行ったよ」

竹田は最終日、あとでミカになにを言われるかわからないので、市内の縄文遺跡には行っていた。

「そこが私のチャクラが覚醒しそうな場所だったってわけ?」


「わからない。
怒ってばっかで、それじゃあ話ができないよ。」


『誰のお金だと思っているのよ』

竹田はその言葉が引っ掛かった。


「あのさぁ、誰のお金って、、
俺もwebの仕事とバイトで、」

「だって、毎月アナタに10万円もあげてるじゃない。それもアナタのお金?

は?

なんで、私の頼みを真剣にやってくれないのよ

連絡も全然くれなかったし

もう信じられない」


(ミカって前からこうだったっけ、、)

いや、お金のことなんか、
この3年間言われたことがないはずだ。

ミカが変わったのか、
ロンダキの体験で竹田自身が変わったのか、

よくわからなかったが、とにかく、嫌な気持ちでたまらなくなった。

そもそも、青森へ行ったのも、ミカが頼んできたから行っただけだし、竹田の希望ではない。

しかも、ミカ自身のチャクラの覚醒の為。

竹田の為ではないのだ。

竹田は善意で青森へ行った。

そうしたら、たまたまシュウトとジュリーレッドに出逢ってしまい、地球のコアへ連れていかれただけだ。

(ちゃんとその説明をしたいのに、
いや、説明したくなかったんだっけ、、)


「なんか文句あるわけ?

こんなにアナタに色々してあげているのに

私に嫌なところでもあるわけ?

あるならハッキリ言ってよ!」


(、、、。)


あんなに好きだったミカ。

もう、本当に嫌でしかない。


「乳首が黒いところ」




すべて終わったな

と思った。


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