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北へ、とにかく北へ vol.34

(はい、温泉はスキですけど、)

(なんで?)

(、、温かいから、、気持ちいいから?、、)

(あらそう)

ロンダキのハーモニーは不思議だ。


シュウトやジュリーレッドのハーモニーは、いかにも人間が喋っているように聴こえるのだが、タラコのせいか、性別もなにもわからない。

世良公則と大貫妙子を混ぜたような、不思議な音階を奏でる。


溶けた滝沢カレンの液体がグニョグニョ動いて、ピンクのタラコを持ち上げているのも、なんだかイヤラシイ。


(タケダ、温泉のしごとしてみない?)

(温泉のしごと?それはなんですか?)

(お湯に色つけたりするしごと。)

(お湯に色?)


「ワーオ。素晴らしいしごとですね。」

ジュリーレッドが指先で拍手した。


(えーー、まだ、やるとも言ってません。
それが、なんで素晴らしいか意味不明だし、それに、俺は明日の夜に東京帰る予定です。)

(でも、タケダ温泉すき。
色つけるしごと、きっとすき。やるといい)


(温泉は好きだけど、詳しくないし、お湯に色をつけることが、何になるのかわかりません。)

(地球のタメ、そして、時間のタメ)


「ごめん。タケダにロンダキのことちゃんと説明してなかった。」

シュウトが竹田の肩にポンっと触れた。


「ロンダキは、地球の自転の中心なんだよ。

地球が自転の速度を変えたら、それか、自転をやめちゃったら、どうなる?

1日24時間じゃなくなるし、昼と夜もなくなる。

生物も死に絶えるよ。」

「それと温泉に色をつけるのは、なんの関係が、、」

「それは、ロンダキのエネルギーの源は、生物の感情の《ゆれ》だから。

たぶん、温泉も関係するんじゃないかなぁ。

ロンダキの感性は僕たちには完全には理解できないから。

でも、タケダが、温泉のしごとの使命を背負って生まれていることは確かなんだよ。

いままで46億年間、地球を自転させてきたロンダキの感性は、計り知れないよねー。」

「地球のために、時間のために、俺が温泉に色をつける?、、」


タラコはだんまり。

タラコだんまり



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