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北へ、とにかく北へ vol.33

タラコ

ロンダキはタラコだった。


シュウトとジュリーレッドと、9人の滝沢カレン(ちゃんと数えてみた)に連れてこられた部屋にそれは存在していた。


タラコはゲル状の物質に持ち上げられて、フニャフニャ浮かんでいた。

9人の滝沢カレンは、真顔のまま床に溶けていった。



「彼がロンダキだよ。タケダ挨拶して」

とシュウトに言われたが、タラコに挨拶をしたことはないので、まごまごした。

「ハーモニー使って。ロンダキは口がないから。」

竹田は念じた。

(うーーんと、、はじめまして、
竹田豊で日本人、、で32歳です。まだ緊張、いや、説明受けましたけど、、いや、竹田豊です。よろしくお願いします)

(、、、、。)

「もっと、リラックスしてください。それだと伝わりませんよ。」

(はじめまして。日本人の竹田豊です。よろしくお願いします。まだよくわかっていないですが、お会いできて光栄です。)

動かないタラコ。


すると、静かなハーモニーが聴こえた。

(、、、タケダ 温泉スキ?)


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