「94人」の話 その2:比良坂夜露

「問題だらけの主人公。6年目も自由過ぎる。」

はじめに

この「『94人』の話」は、筆者が現在心血を注いで遊んでいるゲーム「アリス・ギア・アイギス」(以下アリスギア)に実装されているキャラクターについての使用感などなどの話を書いていくものです。
基本的な部分はイベントで頒布中の同人誌にも記載していますが、こちらにはページ数の都合で削除した細かい話や筆者独自の評価軸で見た話も含まれるので、最終的に同人誌とかなり違う内容になっています。

ちなみに「94人」の部分は書いている時点での実装キャラクター総人数のため、書いている最中に増えればここも増えます。
よろしくお願いします。

評価基準

・基本的には「☆4キャラ+☆4専用ギア一式+エニグママップ全解放」の状態で判断
・総合評価はエニグマ実装済みキャラが6段階、未実装キャラが5段階
・アクトレスとコラボキャラの性能比較は基本的には行わない
=アクトレスの総合評価とコラボキャラの総合評価は「★の数が同じでも同値ではない」
・控えのアクトレスのパッシブや、チーム構成レベルでのスキル支援については考慮しない
(ex:控えのペレグリーネからのブーストバフ、桃歌のパッシブ『セットリスト』など)

全体的に

アリスギアには「属性」と言うシステムがある。ざっくり言えば「電撃、重力、焼夷、冷撃の四つの属性が互いに弱点を突き合う」と言うものである。
そして、プレイヤーが操作するキャラクターに「無属性」のものは現状存在しない。敵には一部あるが……
なので、本来アリスギアにおいて「一人でのゴリ押し」と言う遊び方はあまり推奨されない。どこかで必ず「属性相性」の壁にぶつかるからだ。この原理原則はサービス開始から5年経った現在も変わっておらず、エニグマがアクトレス全てに実装されている2023年1月末時点ですらその制約を破ることが出来るのは「一定レベル以上の育成を終えたアクトレス」のみであり、普通に遊んでいるとその領域は少し頑張らないと届かない。

……はずなのだが。夜露にだけはそれが「初めから」通用しない。

アリスギア最強のDOT「浸食」をサービス開始時点から持っている彼女には、事実上属性相性が機能しない。本来ゲームにおける主人公格と言うのは「ゲームの在り方を体現する」側面を持っているはずなのだが、何故かアリスギアの場合は「主人公が率先して(何なら先頭に立って)ゲームの在り方をぶち壊しにする」と言う構図でここまで来ている(もう一人の主人公たる楓もアプローチこそ違うが同様である)。恐ろしい話だ。
確かに、システムに従って新要素を追加していくだけだと最終的には「どん詰まり」や「果てしないインフレ」に到達してしまうのは今までのゲームの歴史が証明しているところなので、そう言う意味で「ゲームシステムそのものに抗い続ける」ポジションに主人公がいる構造と言うのは一つの回答として「あり」なのかも知れない。
事実、アリスギアはサービス6年目に突入している。

と言うわけで、
「主人公なのに例外だらけ」な夜露の強さの秘密に迫っていこう。
「性能評価」の時間だ。


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