幡谷先生の『共生の大地』を読んでいる。すごく大切なことが沢山書かれている。この本も、何度も読み返したい本である。
ありがたいと言っても、最初からありがたいのではない。本当に有難いとはどういうことか、考えるヒントをいただく。
また広瀬先生は、命というものが四つの規制の下にあるといわれたという。
それは一回性、単独性、無常性、有限性。
これも私たちは当たり前のように思っているが、あらためて考えるとこんなことを普段は意識していないと思わされる。
なぜ私たちは、満足できず不満なのか、また不安なのか。
不満と不安の中で揺れ動くのかと言えば、命が一回性で、単独性で、無常性で、有限性だからだ。
いのちが一回限りの二度とやり直しのきかない厳粛なものであるからだ。
現代によくある、タイムリープものは、もしかしたら、その厳粛性が怖くて、その厳粛性に向き合いたくない私たちの心がつくりだしているのかもしれない。
しかし実際の人生は絶対にタイムリープは出来ない。輪廻という考え方もあるが、それは同じことを繰り返すことができるという意味ではないだろう。あくまでも、私たちが迷いを経巡っているという意味での輪廻である。何度でも繰り返せるというような甘い意味ではない。
そうかんがえるときに、幡谷先生がいうように、「生死していく身」ということを深く問わねばならない。そのことが大事になって来る。どうせ一回きりだから面白おかしく刹那的に過ごそうというのも、ひとつの考えではあるが、それこそが迷いだと仏教は教えている。
(追記)
毎日『教行信証』を読みたいと思いながら、つい忙しかったりすると、読まずに寝てしまう。それを防止するために、このnoteにひたすら音声を録音したものをアップしていこうと思う。誰も聞かなくていいのである。ただここにためておけば、誰かが将来、音声で『教行信証』を聞きたいと思った時に、役立つかもしれないし、モチベーションに繋がるからだ。