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#絶対メモ魔 19時に会社を出た男が、イベントカメラマンを終えるまでの物語

「イベントが始まる19時に仕事が終わるんですけど、カメラマンやってもいいですか?」

全ては、このメッセから始まった。


先日7月4日、700人を超える参加者を記録し大盛況で幕を閉じたイベント、「絶対内定×メモの魔力」

時は、そのイベントの開始前まで遡る。

私はこの日、19時まで六本木で仕事をするシフトが決まっており、開始時間に間に合わないことが確定していた。
それでも、どうしても諦めたくなくて、イベントリーダーのあざみっくすにメッセージを送ってみたところ、冒頭のような形に。

イベントカメラマン、2日前に参戦決定。


命の事前準備

ロケハンも、会場リハーサルに同席も出来ないとわかった瞬間、
会場を、脳内でイメージできるような情報を事前共有することに全力をかけた。



19時、仕事終了&最速で退社。
会社の前でタクシーに飛び乗る。

道中、あざみっくすに前もってお願いしておいた会場風景の写真を元に、会場のサイズ感と撮影位置、集合写真のイメージを膨らませる。


19時20分すぎ、
会場到着。

タクシー料金は高速代含め4600円。
「時間をお金で買うって、こういうことか…」
と、しみじみ感じる間もなく、楽屋へ直行。

いざ、会場入り!

カメラを2台準備し、おおよその設定を終え、後ろ脇の扉から会場へ。
その時撮った最初の1枚が…

光、画角、ステージと客席の高低差。
ほぼ、イメージ通り。

撮りながら会場全体の照明と、カメラマンの動線を確かめる。

後はただひたすらに、

撮る、

撮る、

撮って撮って、

撮りまくる。

ひとつのカットを撮っている間に、次のカットを撮れる場所を考え、最短距離で移動する。

イベント撮影はワンチャンスワンショット。

撮り逃したら次はない。

質問者の背後に回り込んだり、

2階席に上がってみたり。

考えられることは、何でも試してみる。

そうこうしているうちに、イベントは残り時間30分ほどに迫っていた。

そう、集合写真の時間だ。

集合写真もぶっつけ本番一発勝負。
かといって、言い訳は許されない。

客席から撮り逃したものは無いか、
もう一度ぐるっと会場を回り、舞台袖へ。

袖からも1枚。

反対側からも1枚。

もちろん、袖からしか撮れない写真も。

撮り逃し、後悔のないように。

電光石火の集合写真

暗い舞台袖の一角で三脚を組み立て、
まず目測で高さをざっくり合わせる。

「集合写真、撮りたいと思いますので〜!」

司会の声が聞こえた瞬間にセンターにダッシュ!

少しでもスムーズに撮影に移れるように、
会場がざわついている間に細かい調整を終わらせる。

「掛け声は、『絶対、メモ魔!』でお願いします〜」

『『絶対!』』

『『メモ魔!』』

パシャッ!!!

ロケハン無し。
リハーサルも、無し。

それでも、間違いなく最高の1枚。

「これにてイベントは終了です!皆さまありがとうございました!!」

司会の締めの挨拶と共に、会場はお開きとなった。


気を抜くな、締めの1枚

しかし、カメラマンの仕事はまだ終わらない。

登壇者の3人が捌けるやいなや、駆け足で舞台袖から裏に回り、控え室へ。

そう、登壇者写真を撮るためだ。

「失礼します!今日は本当にありがとうございました…!」

御三方に挨拶をしようとしたところ、箕輪さんが2人に私を紹介してくれた。

「彼、カメラマンのもーりー!普段テレビ局にいるんだけど、みの編でも色んなことやってくれてるの。」

箕輪さんが笑いながら話してくれたことで、私のアイスブレイクの必要がなくなり笑。

「御三方の写真、撮らせて頂いてもよろしいですか?」
と、スムーズに聞くことが出来た。

箕輪編集室でカメラを握って早1年。
様々なイベントの撮影に飛び込んできたが、
間違いなく、最もスピーディに、最も想像力を働かせ、最も熱量を持って撮影したイベントだったと思う。

そして、みの編のカメラマンは、レタッチするまでがイベント撮影。
撮影中にツイートできる写真の候補を絞り、終了後即アップ。

このスピード感はこの1年、沢山の現場で、みんなに磨いてもらったものだ。

イベント運営のメンバー皆が積み上げた最高の空間に、
写真という花を添えられたのは、本当に光栄に思う。


参加者と同じくらい、運営や裏方のメンバーにも熱い思いが溢れていたこのイベント。
この1日が、誰かの1年を変えるのかもしれないと思うと、ワクワクが止まらない。

…昨年の、私のように。


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