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「森林ノ牧場さん」という人

冬が長い北国にとって「春が来た」という言葉はその意味以上の価値を持つもので、心がウキウキしながらもソワソワして落ち着かない季節です。
青草を牛たちが食む様子やその音は酪農家にとってはかけがえのない嬉しい風景で、時間があれば牛が草を食む様子をぼーっと眺めています。

アミタから事業を引き継ぎ13年。
全くの経営素人が社長という肩書きを持ったわけですが、常に「森林ノ牧場さん」という得体の知れない架空の人を意識してやってきている気がします。

それまでは「他者からどう見られているか」という意識が強く、それ故に「出来ないことを出来ない」と言えずに結局失敗して周りに迷惑をかけまくるダメサラリーマンでした。

森林ノ牧場の社長になってからというのは
「周りからどう見られているか」ではなく
「森林ノ牧場さん」という人が僕のことを見ていて、
怒ってくれたり認めてくれたりして、
山川という人を育て続けてくれているような気がしています。

「俺はいいけどYAZAWAがなんていうかな」
という感じ。

「森林ノ牧場さん」という人は
森林ノ牧場のファンだったり、
酪農関係者で森林ノ牧場のことを知ってくれる人だったり、
森林ノ牧場の乳製品の取引先様やそのスタッフさんだったり、
これまで関わって応援してくれた友人や仲間や家族だったり、
森林ノ牧場に関わる色んな人の期待でありその期待を越えようとする何かを総称したものなのかもしれません。

森林ノ牧場さんだったらこんなことはやらない
森林ノ牧場さんだったらこうするだろう
そこに「俺がやりたいこと」のバランスをとったところで一つひとつの決断をしているように思います。
どこまでいっても山川の森林ノ牧場ではなくて、森林ノ牧場の山川なのです。

一緒に働く仲間も増え拠点も増える中で、
森林ノ牧場の仲間として意識すること、あるべき姿、期待されることなど「森林ノ牧場さん」のことを言葉にして一枚のカードにまとめました。
厳しくも暖かい「森林ノ牧場さん」が僕らをこれからも育ててくれますように。


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