トップを目指すスポーツと学業との両立はそもそも無理ゲー。【元仮面浪人の意見】

最近、

スポーツ推薦で入ったアスリートが勉強しないのはけしからん!

という意見が新聞に載るようになりました。
しかし、筆者は

「普通に考えて両立は無理じゃね」

と思っています。
趣味の延長線上ならともかく、ガチでトップを目指すのであれば。

トップを目指すならそれなりの時間をスポーツに割くことが求められるので。
専業の実業団やプロ選手ならほぼフルタイムでやっているでしょう。
誰しも1日は24時間しかないです。

仮面浪人と体育会系学生の共通点

筆者は仮面浪人と体育会系学生の間に共通点があることに気が付きました。

「学校の勉強以外にやることが生活の大部分を占めているし、そちらのほうが重要」

ということです。仮面浪人なら受験勉強。体育会系学生ならスポーツ。

仮面浪人は学校の勉強と受験勉強を両立させることが難しいと一般には言われています。
筆者もお恥ずかしながらギリギリしか単位が取れませんでした。

仮面浪人(の受験勉強)以上にスポーツに時間と体力を取られる体育会系が競技力に悪影響を与えずに普通の学生と同程度に勉強するのはかなり厳しいでしょう。(練習時間が少な目な競技ならなんとかなるかもしれないが)
外野が口で言うのは簡単だけども。

入試段階での学力差

それに加え、難関大学の場合は入学時点でかなりの学力差がある。
スポーツ推薦などではない、普通の学生は入試を突破して入ってくる。難関大学だと上位10%以上に相当する頭脳の持ち主。
仮にスポーツに時間を取られなかったとしても、一般組を主な受講層として想定された授業にスポーツ推薦の人がついていくのは至難の業かと。

筆者が難関大学に放り込まれたらついていけない自信があります。
それと同じことでしょう(しかもスポーツをやりながらだからさらにきつい)

スポーツができることで、本来の学力と乖離した大学に入れてしまうということ。(逆に勉強はそこそこできるのに競技事情でFラン大に行く人もいる。彼らが大学の授業についていくのは比較的容易)

スポーツをやる手段としての大学進学

スポーツをやる手段を得るために大学進学しているという事情はあると思います。
やりたい人の「受け皿」として大学があるということ。
大学以外では同じような役割はほぼ実現不可能でしょう。
団体競技ならチームが欲しいし、個人競技でも環境がある。
(一方、大学側はスポーツで売名できる)
4年間やって、優秀な人はプロや実業団に進み、そうでない人はあきらめて就職する、というある種の関門でもある。
高校までは目が出ていなくてもその後活躍する人はいるけれど、
大学4年間である程度目が出なければ、もうだめだという判断は大体当たってると思います。
(女子の選手生命が超短い競技はその限りではない)
この時期の4年間はスポーツ選手にとってはその後活躍できるかどうかを占う重要な時期でもある。

米国の大学はちゃんと両立させてる
とは言われますが、実は競技によっては
「代表引退が前提」な場合があるみたいです。
トップ選手になることを前提としないならそりゃ勉強にも専念できるよねという。

トップになると頻繁に遠征しないといけない競技も

トップ選手になると世界を転戦しなければならない場合があります。
この場合は物理的に学校にいないのだから授業に出られないですね。

ガチで厳しくするなら「上位選手は中退前提」になるかも

まあ、ポーズだけで実際にはなることないとは思っていますが。
本当に厳しくするなら、上位選手は中退して実業団なりプロなりに入る制度になりそうな気がする。
(アメリカでは指名を受けて中退してプロ選手になることもよくある)


厳しくする大学が出てくると、厳しいことが広まってその大学が人気をなくすといった動きもあるかもしれない。
大学自体の卒業基準が厳しくならない限り、Fランク大学は緩いままだろうから、緩い大学は残ると思う。

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