高学歴就職弱者という社会問題
今回は「高学歴だけど就職ができない弱者」について取り上げようと思う。
ただし、今回のテーマは就職氷河期等の景気が原因で就職できない人ではなく、「就職する能力が低い人」について取り上げる。
なお、うつ等の(狭義の)メンタル系疾患は除外して考える。
ペルソナとしてはこんな感じの人
勉強はできるが運動は苦手
コミュ障
どんくさい(つまりは頭で考えることができるが体がついてこないタイプ)
簡単に言うと頭は回るが体を動かすのが苦手な人が多い。
なお、「運動が苦手」というのは結構詰みやすい要素で、そうでないコミュ障は一線級にはいられないとしても何とかなっている率も相対的に高い。もちろん必ずではないけど。
ただし度を超えすぎたコミュ障(一緒に仕事をしてると相手を即刻病ませるレベル)は別だが。
参考記事
なぜ高学歴でも就職弱者になるのかが気になる方は参考記事を貼っておきますのでご覧ください。
不真面目な学生が持ち前のコミュ力で内定をとる一方、愚直に学ぶ控えめな学生が無い内定という悲しみ→なぜなんだろう
その通りで、詰んだ人たちが高学歴就職弱者になるわけですよ。
彼らは高卒新卒就職を狙ったほうがいいと思います。言われたことができるという事は高卒就職でこそ生きますから。
大卒でも就職が困難な「就職弱者」の5つの特徴を徹底解説【詰む前に読もう】
筆者が書いた記事です。
有名なケース
有名な例としては「官僚に〇害された息子」、「大学教授を〇害した元教え子」などが挙げられる。
安倍元総理を暗〇した容疑者も派遣社員をしていたようだが、高校時代に寡黙で友人が少なかったという同級生の証言と、トラブルを起こして辞めたという会社側の人の談話を聞く限り、就職弱者の要素があると考える。
ただし、「運動は平均以上にできた」という中学校同級生の証言はある。なので全体としては軽度なほうだろう。
ただし、官僚に〇害された息子、安倍元総理暗〇犯は中高は名門校だが厳密には高学歴とは言えない(後者は大卒ではない)
ひきこもりに高学歴就職弱者が一定数いることを証言した記事
「ひきこもり者をリモートワークで雇用している社長」に対するインタビュー記事を見つけた。
おそらく、「高学歴就職弱者」の人達が多かったのだろう。
「貧困者」と「高学歴就職弱者」の立ち位置の違い
一般の貧困者(親も貧困で非進学校出身の中高卒を想定)と高学歴就職弱者には立ち位置の違いがかなりある。
高学歴就職弱者はコミュニティに所属しにくい
貧困者には貧困者のコミュニティがある。
最初からその層に属している人は、ある意味そこでやって行ける処世術を身につけやすいと言える。
本人が優秀でも、階層移動が狭き門である理由のひとつは、育ったコミュニティの違いに対応するのがそんなに簡単ではないからである。
能力があってもメンタルが強くないとキツイ。
だが、高学歴就職弱者はエリート向けのコミュニティで育ちながらも、就職後に転落する関係上、所属コミュニティを失い、孤独になりやすい。
あとから貧困層向けのコミュニティに属するのも不可能に近い。
で、ただでさえコミュ障なのに、余計にコミュ障になるという。
子どもを産む可能性も一般の貧困者を下回ると思われる。
この項目は、就職弱者的性質があまりないとしても、年収が低くなってしまった時点で大なり小なり同じような状況に陥るんじゃないかと思っている。
制度で想定されてない
知的障害やそこまでいかずとも勉強ができない人への福祉はある程度ある。
だが、「学力が高いが仕事はできない人」はそもそも想定されていない。
就労支援施設に行ったとしても知的能力に課題がある人向けの支援しか受けられないという話もよく聞く。
高学歴就職弱者の適職
文系大卒に限ると、ライターかデータ分析系一択と考える。
ライバルが多すぎて高学歴と言えども狭き門である。
実は面接さえ突破できて実家が太ければ医学部再受験という手もあるが。
医学部の人気が若干落ち気味という話もどっかに書かれていたが、ガチで落ちた場合はこういう高学歴就職弱者たちが参入していく可能性もそれなりに高いかと(面接を突破できる場合に限る)
ネット世論に影響を与えていると思われる高学歴就職弱者
実は、ツイッター等で頻繁につぶやける人の結構な割合が高学歴就職弱者なのではないかと思っている。
(他には専業主婦、起業者。後者は実名が多い)
なぜなら、ツイッターでそれなりのことをつぶやくにはある程度の言語力が必要。つまり学力が低い就職弱者とかでは厳しい。
だから起業成功者や進学校出身者などを除いて、ツイッターでは高卒の生の話が流れてくることはあまりない。
「偏差値約60以上の高校の生徒」しかTwitterをやっておらず、そのほかはインスタなどに流れているという受験塾の方のつぶやきもありましたし。
ま、僕の高校偏差値50代なんすけどね。現国と政治経済だけはセンター8割超えで偏差値60くらいだったからまあ例外なんでしょう。
↑センターの得点を覚えている典型的な就職弱者しぐさ。就職弱者の栄光は基本的に受験で止まっているからそうなる。
ツイ廃になるのも時間が必要なので、就職弱者にぴったりと言える。
基本的にヒマだし。
ツイッター内では「難しい大学に入ることより恋愛のほうが難しい」的な感じになっているという事を指摘している方もいたけど、中身が高学歴就職弱者ならそうなるよね。
就職弱者ですなんて公言しない自由もあるわけで、そうだったとしても言ってないだけじゃないのかと。
つまり、高学歴就職弱者の属せるコミュニティはネット上にしかないともいえる。
「きもくて金のないおじさん」の中核をなすのが高学歴就職弱者
ネットで以前から言われている「きもくて金のないおじさん」(以下KKO)。
この中核をなすのも高学歴就職弱者だろう。
同じ「金が無い」でも、高卒で働いている低賃金な現場労働者(エッセンシャルワーカー)を指すことは文脈上ほぼないと考えている。
「かわいそうランキング」の絶望的な低さ
同じ弱者でも、世間からかわいそうと思ってもらえるかどうかという点において、中高卒の就職弱者よりも残念ながら目を向けてもらえにくい。
たとえば、「ホームレス」はかわいそうランキングが高めである。
だから、某youtuberの問題発言があったときに批判の声が集まった。
この対象がもしKKOであったなら、ホームレスほどは批判されなかったんじゃないかと思う。
団体があるホームレスと違い、KKOには団体が無いし。
なお、今の世の中ものを言える団体を持つことは非常に大事である。
団体の要望が100%呑み込まれることはないかわりに、無視はできない程度の立ち位置になることが多いので。
昨年のメンタルクリニック放火事件で、事件がメンタルクリニックで起こったことに対してのマスコミによる深い言及がなかったのはそれが一因である。その手の団体を怒らせると面倒くさいから触らぬ神に祟りなしという事である。
例として、AV新法は物申せる団体がAV当事者側になかったのが大きな問題だったと思われる。団体が無いとナメられると言っていい。
団体が無いKKOや就職氷河期世代弱者は、ある程度の扱いの悪さを覚悟する必要があるのかもしれない。
就職弱者が本当に危機感を抱くのは40代以降
これは就職弱者に限らず、ひきこもり等も同じだと思うが、
就職弱者は最初はネットの世界にいたり、趣味を満喫したりして時間をつぶすことができる。
でも、40くらいになったころから、いろんな意味で危機感を抱き始める。
でもどうにもならないよねという現実がそこに転がってるという。
じゃあなんで高学歴就職弱者はそんなに社会問題になってないのか
現状では高学歴就職弱者の問題はそんなに騒がれていないし社会問題になってる感もない。
それには複数の理由がある
絶対数が少ない
基本的に親ガチャ当たりの人が多いので、ひきこもれる
団体が無い(上述)ので騒がれない
恥と認識してるから本人も言いたがらない
ひきこもり問題に混入し「就職弱者」という観点では扱われない
というところだろう。
高学歴の絶対数が少なく、その中の就職弱者は更に限られる。
親ガチャ当たりなら1世代だけなら逃げ切れる感じか。
頭脳が親からの遺伝なら、親は稼いでる可能性も高いという。
(高学歴就職弱者は子供を残せない確率が高いので、親が就職弱者だから貧困という可能性も低くなる)
親がくるってしまって逃げられなかったのが例の安倍元総理〇害犯と。
絶対にいるはずだと思う、「親が養育放棄して施設行きの障害者(発達とか)」の話が一切出ていないのと同じ構図かもしれない。
絶対数が少なすぎるし、誰もそういったことがあるという事にすら思い至らないという。
(余談)亜種である中学歴就職弱者
勉強はそこそこしてきたが難関高校や大学には行けなかった就職弱者である。大東亜帝国~ニッコマあたり。
筆者もここに属する(高校も大学も偏差値50代。ただし大学中退)
これはさらに少数派であると思われる。(官僚に〇害されたのは高学歴と中学歴の中間といえるかな)
就職弱者は高学歴と境界知能近辺・教育困難校に分かれやすいので、中学歴には少なくなる。
これは筆者の高校、大学時代の同級生を見てもそうだと思う。
自分以外に就職弱者になりそうなクラスメイトはほぼいなかったと記憶している。
この層はわずかな抜け道も高学歴との勝負に負けるのでガチで詰む詰むだと思われ、僕もその一人である。
高学歴に文章能力で勝てないのはかなり自覚しているので。
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