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来場者と主催者がリスペクトしあえてるから、12万人が遊んでもトイレがキレイ。オーストラリアの年越しフェス「ウッドフォード・フォーク・フェスティバル」

グラストンベリーに感動して、いろいろ思うことを発信していたら、なんと海外フェスのプロモーションのお話をもらった。思ったことを口に出したり、言葉にしたりすることは、いいことだ。アースガーデンで書いた広告記事だけど、こちらにも掲載。

こっちの記事では「とてもきれいな日本のフェスだけど、トイレだけはゴミが溜まりがち」という点から日本の生きづらさに触れた。

しかし、この記事で紹介するフェスは「トイレがきれいで感動した」という点から、フェスの素晴らしさを伝えている。(仕込みとか、敢えて聞いたわけじゃなく、自然と話してくれたんですよ。むしろこの話から「日本のフェスはトイレにゴミが溜まるなぁ」とあの記事の着想を得たのでした)

お話を聞いたり、写真を見たりしながら、グラストンベリーと同じくらい場内のアートや装飾、幅広いコンテンツに力を入れていることが分かりました。さらにトークも充実していて、日常を変えていく実験の場としての「フェス」の可能性を感じさせてくれるなぁ、と。

アースガーデン秋で、ブース出店してくれるので興味がある人は、代々木公園に遊びに来てくださいな!

今年の年末、あなたはどこで何をしていますか?予定が無い皆さんに向けて、斜め上の提案をさせてください。

オーストラリア クイーンズランド州最大の音楽と芸術が集う祭典「ウッドフォード・フォーク・フェスティバル(以下WFF)」に遊びに行きませんか?

WFFは、12月27日〜1月1日までの6日間、コンサート、ダンス、映画祭、演劇、討論会などさまざまなイベントが開催される野外フェスティバルで、毎年12万人が訪れます。

「フォーク」フェスティバルと聞くと「フォークソングなの?」と思うかもしれませんが、ここでのフォークは「人々、民族」という意味。開催期間中は世界各国より2,000人以上のパフォーマーが集結し、20以上あるステージで、400以上のプログラムが開催。ライブ、パフォーマンス、ワークショップなどを楽しめます。

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場所は、ブリスベンの北約70キロのWoodford。ブリスベン国際空港から約1.5時間ほど。特別シャトルバスで会場まで行けますし、日帰りでもキャンプでも楽しめます。

日本の野外フェスのスケールを遥かに超える壮大な演出は、もはやフェスというより「不思議の国」。真冬の日本から、真夏のオーストラリアに移動して、カウントダウン。最高でしょう!

earth garden “秋” 2019では、WFFのPRブースが出店します。WFFに何度も足を運んだ日本人ボランティアが、その魅力を直で教えてくれるはず。今回の記事では、オーストラリア在住日本人で、WFFのボランティアを3回も体験しているYUKIさんへのインタビューまとめました。

音楽フェスというよりも「不思議の国」

――WFFをどこで知ったのですか?

ボランティアを経験した現地の友達が何人かいて、素晴らしい場所だとよく聞いていました。しかし、当時住んでいた場所が、会場からとても遠く、しばらく行くことはできませんでした。2017年に会場から1時間くらいの場所に引っ越したので、その年の年末、ボランティアで参加しました。

――ボランティア経験者から聞いた、WFFはどんなものでしたか?

私の最初のイメージは「音楽フェス」だったんです。「みんなライブを見に行くんでしょ?」って。でも、ボランティアの子たちの話は違っていました。「フェス」には収まりきらず、もはや「不思議の国」だっていうんです。実際に行ってよくわかりました。

音楽フェスは「ライブが好き!」だから行く。でも、WFFは、音楽だけじゃない。あらゆるものが存在して、来場者それぞれが自分にフィットした「好き!」を見つけられるフェスなんです。

もちろん、複数のステージでアーティストのライブが同時展開されていて、音楽フェスとして楽しめます。でも、ステージではライブだけが行われるのではない。世界中のショーやパフォーマンスが繰り広げられている。20以上あるステージで400以上のプログラムが行われているんです。

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――それだけで、一般的な音楽フェスのイメージを超えますね!

そうなんです。とにかく会場が大きい。1回では到底回りきれない広大な広さ。これまで私は3回行ってますが、それでも全然見きれない。だからこそ、12万人も人が来るのに、大きなアートをそこかしこで展開できるんです。このアートがまた素敵。昼も夜も、来場者をワクワクさせるような構造物やライティングを体験することができます。

メディテーションやヨガのプログラムも充実しています。太極拳のワークショップもありますね。

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感動するのは、初日の出の瞬間です。WFFはカウントダウンイベントなので、そこは大きなハイライトになります。チベット寺院から来たお坊さんがお経を唱え、静かにゆっくりと時間が流れる。それは平和そのものです。

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サステナブル(持続可能な)な社会を実現するためのトークイベントもありますし、陶芸や刺繍のワークショップ、子どもたちが遊べるアクティビティが集まる広大なキッズエリアもあります。

――会場にはお店もあるんですか?

お店もいっぱいあります。アジア、アフリカ、ヨーロッパ…各エリアのご飯が食べれるフードエリア。雑貨を販売するお店も充実しています。ナチュラルなテイストのアクセサリー、小物、服、無添加の日焼け止めや虫よけ、コスメ、インテリア。本屋や楽器屋さん、さらに郵便屋さんまでいるんですよ。

トイレのキレイさから分かる、WFFの愛され具合

――YUMIさんは、一般来場者ではなく、ボランティアとして参加しています。ボランティアだからこそ見えた、WFFの面白さや素晴らしさはありますか?

まさに、私はボランティア活動をしたからこそ、WFFに心を奪われたんです。はじめて参加したとき、私はトイレの清掃スタッフを担当しました。嫌だなぁとまでは思いませんでしたが、汚れる覚悟はしていったんです。

でも、実際に行ってみると、とてもキレイでした。もちろん、多少の汚れはありますが、それにしてもこれだけの人が集まるフェスで、これだけキレイなんて信じられません。

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――トイレがキレイだと、来場者も気持ちがいいですよね。

街なかのお店でも「トイレを見ればお店が分かる」と言いますが、トイレはその場所を表すものだと思います。WFFをみんなが愛しているから、来場者もトイレを丁寧に使ってくれているのだと思います。フェスティバル終了後のキャンプサイトにも、全然ゴミはありません。

言葉では伝えきれない!ぜひ来て!!

――そんな素晴らしいフェス、ぜひ体験してみたいです。具体的に、日本人から行くときの注意事項はありますか?

オーストラリアは南半球なので、年末は夏です。暑さ対策は必須ですね。スプレーミストやうちわなど、クールダウンできるようにしましょう。あとは雨が降ることもあり、大量に降れば、泥だらけになります。レインウェアはもちろん、長靴も必要です。

でも、いちばん大事なことは、オープンな心だと思います。会場には様々な人やアート、コンテンツがあります。それらを受け入れたり、臆せず挑戦できるような心。

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――オープンな心を持っていくことで、よりWFFを楽しめる、と。

そうです。WFFには、圧倒的な自然も、驚くべきアートも、賑やかな場所も、静かな場所も、様々な要素があります。ぜひ、来てほしいです。言葉で伝えるのは難しいけど…ここでしか体験できないことがあります。きっと後悔はしないはず。確実に、一生に一度の思い出になります。

Photo:©︎Woodford Folk Festival/クイーンズランド政府観光局

興味を持った方は日本語サイトにGO!!
https://woodfordfolkfestival.com/japan

Instagramはこちら
https://instagram.com/woodfordia_japan

将来的に「フェスティバルウェルビーイング」の本を書きたいと思っています。そのために、いろんなフェスに行ってみたい。いろんな音楽に触れてみたい。いろんな本を読みたい。そんな将来に向けての資金にさせていただきます。