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アメリカで足を折る その1

9月2日に学校のレポートの締め切りがあり、何とか提出を終えた。ホッとして家に帰るとなんだか遊びたくなり、子供たちと庭でサッカーをやることに。靴を履くのが面倒だったのでサンダルのままサッカーを始めた。子供は4歳と8歳の男の子。

まあ、サッカーというかボール遊びのようなものだ。と思ってやりはじめて30秒、気の緩みがあったのか右足を芝生に取られ、その上に全体重がのっていくことに。スローモーションで時間は過ぎながら、「これはだめだ。足が折れちゃう。」と思っても右足は絡まって動かない。徐々に耐え切れなくなった右足首は「ブチッ」と音を立てて曲がっていった。この間コンマ何秒だと思うけど、はっきりと覚えている。43年生きてきて、初めての音、痛みだった。足首から下がだらんと垂れ下がり、歩こうにもグラグラして、痛みで歩けなかった。ただ、骨は折れていない、靭帯が切れたと思った。

息子二人が「パパ、大丈夫?」ときくので、「パパ、ダメ。本当にダメ。」というと弱っている父親を初めてみるので、「え?あのパパが?」という感じで盛り上がっていた。二人の肩を貸そうとしてくれるけど、もちろんよっかかれない。

四つん這いのままリビングに戻り、家内を呼ぶ。「やっちゃった。Urgent careに連れって」。普段は「大丈夫。何とかなる。」という雰囲気をまとっている私からダイレクトにUrgent careに連れていってという依頼があったため、家内も緊急性を理解する。車を出すときに近所の人から何があったのときかれて、家内が足をくじいちゃったみたいと伝える。じゃあここに行けばいいよと近所のUrgent Careを教えてくれる。近所の人は本当にみんな優しい。

Urgent Careに到着。受付の人が車まで車いすをもってきてくれる。

「どうしたの?」「足をくじいてしまって。多分靭帯が切れています。」「骨なの?靭帯なの?どっち?」

あの時のブチッという音が耳に残っている。その音からするに靭帯が切れたと確信していた。「靭帯です。」と伝えると、「あーじゃあERだね。骨ならここで何とかできるけど、靭帯ならER。ごめんね。」といって帰って行ってしまった。靭帯なら手術が必要かもしれないけど、Urgent Careじゃできないからというのが理由。そういうことならと気持ちを切り替えてERに向かう。

ERに着くと、受付の人が車椅子で迎えに来てくれた。「あー足首ね、はいはい」といった感じで手馴れている。30分くらいまったあとで、先生がきた。「靭帯が切れていると思います」と伝えると、「うーん、そうかなぁ。まあちょっと待って」とレントゲンを撮る。「骨、折れてるね。ここと、こことあとここもじゃない。ほら、3か所。」と言っていた。

その2に続く。



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