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マーケティングにおけるキャンペーンや広告の効果測定のための5つの観点(後編)

効果測定のための5つの観点再掲

前回のnoteでは、効果測定の観点として次の5つを挙げて最初の3つを紹介しました。

1.目的をどうするか

2.どうやって測るのか

3.次にどうするかを考えるためにはどんなことを知るといいのか

4.その分析を誰がやるのか

5.限られた時間とリソースの中でどこまでやるか

今回は後編として、残り2つについてのお話をします。

前編はこちらです

4.その分析を誰がやるのか

データ分析の専門家(達)

前半で見てきたように、効果測定をきちっと行うためには相当なデータ分析を行わないとなりません。

それも、効果測定だからと数値での定量的だけでなく、定性的な分析も視野に入れていなければならず、この両方に長けている人はまれであることを考えると、データ分析の専門家チームが必要になりそうです。

しかし、このようなチームが組める程データ分析に力を入れている企業はあまりありません。どちらか1人でも片手間ではなくきっちと手がかけられる人もあまりいないでしょう。

とはいえ効果測定をやろうとしてから人を探すのでは遅すぎますし、先回りして仕事があるかもわからないのに人を抱えておくわけにもいかないのは悩ましいところです。

外部のデータ分析サービスを利用する

社内にできる人がいない、あるいは足りなければ外部の分析者の手を借りる方法もあります。

ただし社内にデータ分析を理解している人がいて適切に指示を出しマネジメントできないと、丸投げになったりあるべき分析がされなかったりと問題が起こります。

媒体や代理店に任せる

出稿した媒体や代理店に効果測定を任せている企業は多いでしょう。

しかしうまくいかなかった場合にきちんとデータを出してくれない可能性も十分に考えられるので、自社内に適切にその結果を読むことができ、問題点を指摘できる人がいることが前提です。

PMやマーケターが自分でやる

企画したPMやマーケター自身が効果測定を行うこともある、というよりは他の選択肢が取れずそうならざる企業が大半でしょう。これはこれで分析が意思決定に直結するのでとても早く動けるメリットがあります。

しかし、この場合もやはりうまくいかなかった場合に自分の都合の良い数字を出してしまうのを誰にも止められないことや、本業が忙しくなるとどうしても効果測定がおざなりになるという問題があります。

5.限られた時間とリソースの中でどこまでやるか

最低限やるべきことはどこまでか

あらゆる分析を時間とリソースをかけて行う、というのが理想なのはもちろんなのですが、実際には時間も金もスキルも足りません。

なのでできる範囲でできるだけのことをやる、となるわけですがどこまでは最低限やっておくのがよいかを考えると、

・何をするために効果測定をするのか

・増えた分をどう測るか

・コストをどう測るか

この3点は必ず行う必要があるかと思います。

ところが、このたった3行のことでもちょっと調べればわかるということはなくて

・とりあえずデータをいじくり始めて時間だけを浪費してしまう

・「キャンペーンがなかったらどうだったか」を測るは実は大変な問題

・データを集めてくるにも事前の準備しないとだめだったと後で気づく

といったまたいろいろな問題が発生します。つまり、最低限とはいえ言うほど簡単ではありません

ちなみに、これ以外にも「上司が企画したキャンペーンの効果測定を指示されたがひどい結果が出てどう報告したらいいのか」といった悩みも発生しますが効果測定とはまた別の話になります。

まとめ

今回は「観点」だけをまとめてみましたが、これら1つ1つは真面目に考えてみると実に大きな問題です。

日々の仕事の中で「まぁこれぐらいでいいだろう」と行っていることも、改めて考えてみると随分簡単に考えすぎていたのかなと反省していますし、観点ももっとたくさんあることでしょう。

もちろんすべてのことがわかるわけもないのですが、

わからないことをわからないこととして進める

のと

わからないことを無理にでもわかったことにして進める

では大きな違いがあるのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

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