個人的2020年ベストアニメソングアルバム

世間では「個人的今年の楽曲10選」的な取り組みが流行しているかと思いますが、自分は2006年から「個人的今年の楽曲で作るベストアルバム」というプレイリストを勝手に作る習慣があったので、今年も勝手にやりました。
CD1枚分(80分以内)に収まるように、曲順もいい感じになるように作ることにしています。
今年リリースされたアニメ系の楽曲で縛っていますが、コンテンツやアーティストの被りをあまり気にしていないので被りまくっています。

サブスク未解禁楽曲もありますが、Spotifyプレイリストを貼っておきます。

1. 共鳴性白染自由主義

Blanc Bunny Bandit <栗花落夜風 (CV: 楠木ともり)・吉廻千代 (CV: 高橋未奈美)・黒川亜理紗 (CV: 安井咲希)・百武もなか (CV: 田中貴子)>

作詞・作曲・編曲:やぎぬまかな

出典:バンめし♪

・初めてこの曲を聴いたのは昨年7月のバンめし♪1stライブでの初披露だったのですが(CDリリースは今年)、開演早々に目まぐるしいこの展開を聴かされ、脳がかき乱されたのを覚えています

・2020年もコンスタントに楽曲をリリースしてきたバンめし♪ですが、Blanc Bunny Bandit の根源にあるテーマを最も強く表現しているのは、依然としてこの楽曲だと思います

2. Black Reverie

アンティーカ <月岡恋鐘 (CV: 礒部花凜)・白瀬咲耶 (CV: 八巻アンナ)・田中摩美々 (CV: 菅沼千紗)・三峰結華 (CV: 成海瑠奈)・幽谷霧子 (CV: 結名美月)>

作詞:真崎エリカ
作曲・編曲:本多友紀 (Arte Refact)

出典:アイドルマスター シャイニーカラーズ

・当初からメタル寄りの楽曲で固めてきているアンティーカですが、更にディープな方向性に突入していて笑顔です…

・荘厳なイントロからブラストビートで始まるのがロケットスタートすぎて無限に笑顔になります…

・カップリングの「純白トロイメライ」も変拍子の嵐で、笑顔すぎるシングルに仕上がっております…

・これからのアンティーカ楽曲の展開にも期待が高まりすぎます

3. 無敵級*ビリーバー

中須かすみ (CV.相良茉優) from 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会

作詞:Ayaka Miyake
作曲:DECO*27
編曲:Rockwell

出典:ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会

・アイドルポップという趣の楽曲が多かった中須かすみちゃんの楽曲群に、新しい風が吹き込んだのを感じました

・当時、虹ヶ咲は楽曲は追っていたもののキャラクターの掘り下げが十分にできていなかったので、中須かすみちゃんのエモーショナルな面を初めて摂取できたような気がします

・そしてアニメでもっと中須かすみちゃんのことを好きになってしまい…

4. 恋のうた (feat. 由崎司)

Yunomi
(ボーカル:由崎司 (CV: 鬼頭明里))

作詞・作曲・編曲:Yunomi

出典:トニカクカワイイ (アニメOPテーマ)

・Yunomiさんは和風Future Bass系トラックメイカーとして存じ上げていたのですが、どんな楽曲がくるのかと情報解禁時から期待していました

・ゆったりと同じメロディをリフレインする序盤から一転、ボーカロイドが歌うような早口のたたみかけときらびやかな音が詰まったバックトラックによる盛り上がり方があまりに衝撃すぎました。流石です…

・他でもこの界隈ではYUC'eさんが「宇崎ちゃんは遊びたい!」EDテーマ「ココロノック」を提供していたりという動きがあったので、2021年はもっと盛り上がってほしいなぁと

5. 恋と呼ぶには

和氣あず未

作詞・作曲・編曲:hisakuni

出典:和氣あず未 2ndシングル「Hurry Love / 恋と呼ぶには」

・今年1月にCDデビューした和氣あず未さんですが、今年リリースした3枚のシングルに4曲ずつを収録、来年発売の1stアルバムにも全て新曲の10曲を収録と、かなりのハイペースで曲をリリースされています

・その中でも、2nd両A面シングル2曲目のこの「恋と呼ぶには」印象的で、キャッチーかつ中毒性もあるサウンドが大好きです

・やはり飽和気味な感もある女性声優アーティスト界ですが、楽曲リリースサイクルという面でひとつの差別化ができている和氣さんが、2021年もどんな方向性で攻めてくるのかが楽しみです

6. Märchen Star

近江彼方 (CV.鬼頭明里)

作詞:Ryota Saito
作曲:Ryota Saito、Diz
編曲:Diz

出典:ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会

・近江彼方ちゃん楽曲はこれまでもゆったりと幻想的な方向性でしたが、3曲目にしてこの路線を極めてきたなぁと思わせるものでした

・だんだん眠くなるというよりはもうすでに夢の中にいるかのような心地の3拍子のリズムとメロディが大好きです

・鬼頭さんによると、この楽曲ができた経緯に触れているスクスタのキズナエピソードが素晴らしいという話なのですが、今頑張ってキズナLvを上げてエピソードを解禁している途中なので、2021年には、ちゃんと、読みます…

7. Butterfly

近江彼方 (CV.鬼頭明里)

作詞:Ayaka Miyake
作曲・編曲:Em.me

出典:ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会(アニメ挿入歌)

・「Märchen Star」までは一貫していたものがあった近江彼方ちゃん楽曲ですが、アニメ新曲では一転、まさかのゴリゴリのKawaii Future Bass系の音となっていて…良い意味で完全に裏切られました…

・個人的にEDM系で一番好きなジャンルがFuture Bassなので(前述のYunomiさんもその流れで聴いていました)、こんな好みドストライクの曲が近江彼方ちゃんのキャラクターソングとして聴けるなんて…この上ない幸せです…ライブで音を浴びたすぎます…

・作曲編曲のEm.meさんって何者?と思って検索したのですが、全然他のお仕事が引っかからないんですよね…こんな時流に乗った楽曲が書けるのに同人でもインディーズでも何もしていない新人さんというのも今どき考えにくいので、どなたかの別名義かと思ってるのですが…(妄想)

8. Driving My Way

黒埼ちとせ (CV: 佐倉薫)・松永涼 (CV: 千菅春香)・木村夏樹 (CV: 安野希世乃)

作詞:AJURIKA
作曲:山本真央樹
編曲:山本真央樹・小栢伸五

出典:アイドルマスター シンデレラガールズ

・これまでもアイマスにドラム演奏・楽曲提供歴があった山本真央樹さんを主軸に作られた楽曲。編曲や演奏に氏が所属するフュージョンバンドDEZOLVEメンバーが関与しており、実質DEZOLVE楽曲です(素)

・山本真央樹さんによるブログ記事に経緯が非常に詳しく書いてあるのでご覧ください

・本当にDEZOLVEのアルバムに入っていても違和感のないぐらいにはフュージョンしていて大好きすぎます…個人的に一番好きなのは「Distance to the Light」を思わせるような開放感が味わえるラスサビ前です…

9. 23時の春雷少女

鬼頭明里

作詞・作曲:田淵智也
編曲:やしきん・成田ハネダ (パスピエ)

出典:鬼頭明里 1stアルバム「STYLE」

・1stアルバムプロモーションの中核を成した楽曲で、MVも制作されています

・今更田淵さんの楽曲のキャッチーさにあらためて言及するのも…という感じではありますが、それでもやはり、鬼頭さんのキュートとクールを併せ持つ歌声との親和性があまりに高すぎました

・アルバムやライブセトリは序盤・終盤の曲が印象的になりやすいと思うのですが、アルバムでも1stツアーでも中盤に配置されながら存在感を放っていたのも、この曲ならではの力を感じています

10. Beautiful Moonlight

歌:QU4RTZ <中須かすみ (CV: 相良茉優)、近江彼方 (CV: 鬼頭明里)、エマ・ヴェルデ (CV: 指出毬亜)、天王寺璃奈 (CV: 田中ちえ美)>

作詞:Ayaka Miyake
作曲:ygarshy
編曲:PASSiON KiNG

出典:ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会

・これまた虹ヶ咲なのですが、こちらはユニット楽曲です

・割とお気に入りキャラクターが固まっていてすごく気になっていたQU4RTZ(クォーツ)ですが、シングルB面のBeautiful Moonlightの音のお洒落さとキャラクターイメージとのギャップに惚れています

・9月の配信ライブでパフォーマンスを見ることはできましたが、是非リアルライブでこの楽曲に没入したいです…

11. キミのラプソディー

Mashumairesh!! <ほわん (CV: 遠野ひかる)、マシマヒメコ (CV: 夏吉ゆうこ)、デルミン (CV: 和多田美咲)、ルフユ (CV: 山根 綺)>

作詞・作曲:Wiggy
編曲:三谷秀甫

出典:SHOW BY ROCK!!ましゅまいれっしゅ!!(アニメEDテーマ)

・SB69が新ユニットをフィーチャーするというのは、これまでのアニメ視聴者としては正直戸惑いもありましたが、丁寧なキャラクター描写と耳心地の良い楽曲で、すぐにましゅましゅのことも好きになれました

・その中でもとりわけ、この「キミのラプソディー」がお気に入りです

・キャストが生演奏するというライブはまだ見れておらず…2021年は現地でも配信でもいいので、一度は見ておきたいですね…

12. タルトなキモチ

フルーツタルト <桜衣乃 (CV: 新田ひより)、関野ロコ (CV: 久保田梨沙)、貫井はゆ (CV: 白石晴香)、前原仁菜 (CV: 近藤玲奈)、緑へも (CV: 守屋亨香)>

作詞:安藤紗々
作曲・編曲:神田ジョン

出典:おちこぼれフルーツタルト(アニメ挿入歌)

・原作をずっと読んでいた「おちこぼれフルーツタルト」ですが、アニメでの大きな興味のひとつとして、作中で繰り返し歌われていたこの「タルトなキモチ」がどういう楽曲に仕上がるのかということでした

・やはりアニメでもアイドル離れした振る舞いが多く見られた彼女たちですが(?)、そんなフルーツタルトが歌うタルトなキモチは真っ直ぐでエモーショナルな曲と歌詞でできていました

・コミカルだけどどこか心にじんとくるテレビアニメの後味の良さは、このタルトなキモチをはじめとした楽曲群による力が大きかったと思います

13. いつだって僕らは

ノクチル <浅倉透 (CV: 和久井優)、樋口円香 (CV: 土屋李央)、福丸小糸 (CV: 田嶌紗蘭)、市川雛菜 (CV: 岡咲美保)>

作詞・作曲・編曲:秋浦智裕(onetrap)

出典:アイドルマスター シャイニーカラーズ

・今年3月に公開されたノクチルですが、シナリオが公開されるやいなや、幼馴染4人それぞれの間にある関係性にドハマリしてしまい…

・そんなノクチルの1stシングルはどんな路線で来るのか正直想像がつきませんでしたが、蓋を開けてみると意外なほどに正統派ともいえるロックでした

・正直最初はそこまで刺さらなかったのですが、徐々に公開されていくシナリオで補強されていく彼女たちの関係性を感じていると、この曲もどんどん好きになってしまっていました

・世界が用意した枠にははまれない4人が、いかにして4人でこれから世界を切り開いていくのかという楽曲だと、思っています…

14. We Remember

KiRaRe <式宮舞菜 (CV: 牧野天音)、月坂紗由 (CV: 鬼頭明里)、市杵島瑞葉 (CV: 田澤茉純)、柊かえ (CV: 立花芽恵夢)、本城香澄 (CV: 岩橋由佳)、長谷川みい(CV: 空見ゆき)>

作詞:田淵智也
作曲・編曲:伊藤翼

出典:Re:ステージ!

・昨年テレビアニメという一大イベントを迎えたRe:ステージ!ですが、今年は4月からの各ユニットワンマンライブが中止となってから、コンテンツの動きが停滞してしまった1年でした。これまで比較的コンスタントに楽曲リリースを続けていましたが、今年はじめてのリリースは12月のミニアルバム発売を待たねばなりませんでした

・そんなRe:ステージ!メインユニットのKiRaReの新曲は、去年の「Don't think, スマイル!」「Overtu:Re」などの過去楽曲の総括的な作風からは舵を切ってきた印象です

・ユニットやコンテンツが成熟してきたタイミングで一度立ち止まらざるを得なくなりましたが、ただ単に会うことすらままならなくなったこの世界からの再スタートをこのWe Rememberで切っているのだと感じています

15. 追憶のアリア

Blanc Bunny Bandit
(ボーカル:吉廻千代 (CV: 高橋未奈美))

作詞・作曲・編曲: 辻林美穂

出典:バンめし♪

・生まれ育った地の伝統を受け入れきれていなかった吉廻千代(よしざこちよ)ちゃんが、その伝統を自分なりに理解しようとするという、バンめし♪の物語上非常に重要な立ち位置にある楽曲です

・以前までの吉廻千代ちゃん楽曲と同じく生音志向のバンドサウンドですが、今回はストリングスも入って清らかなサウンドになっています。聴いていて本当に気持ちいいです…

・吉廻千代ちゃんらしい内省的な、けれども伝統を前向きに捉えられるようになった彼女の心情が伝わってくる歌詞が、言葉そのものとしても、物語の解釈としても、心に染み入ってきます。

・楽曲制作の辻林美穂さんによるブログも是非ご覧ください。昨年「まちカドまぞく」OPテーマ「町かどタンジェント」に非常に感銘を受けていたのですが、今後も辻林さんのお仕事にどこかのコンテンツで出会えることを期待しています。

・また、この楽曲のリリース1週間後に、バンめし♪の舞台モデルとなった郡上八幡を訪れました。この楽曲でもモチーフとなっている、彼女たちが生きる地の「水」を肌で感じることができ、この楽曲を聴く上でも深みが生まれるようになりました。

16. キミのとなりで

鬼頭明里

作詞:こだまさおり
作曲・編曲:伊藤翼

出典:安達としまむら(アニメEDテーマ)

・鬼頭さんのラジオで「安達としまむら」EDテーマの担当発表とこの楽曲のショートサイズが解禁されたのですが、あまりに歌詞が安達すぎてしばらく震えが止まりませんでした…

・初めてフルサイズを聴いたのが鬼頭さんツアー千秋楽のオンライン配信で、やはり徹底して歌詞が安達を表現しすぎていて涙が止まりませんでした…。やはりこだまさおりさんは素晴らしいお仕事を、されます…

・MVには安達としまむらの登場人物をイメージした女子高生2人が出演しており、登場するモチーフ(卓球、傘、ドーナツ、…)も何もかもが作品由来というこだわりよう…これは鬼頭さんの発案とのことです…

・作曲編曲は、鬼頭さん(とアーティスト担当プロデューサー)がRe:ステージ!で長い付き合いのある伊藤翼さん。1stアルバムで曲提供がなかったのが意外だったのですが、満を持してドロップされた伊藤翼さんならではのシンフォニックなロックは、ハードめな楽曲が多かったアーティスト鬼頭明里の新展開をも予感させるものでした

・アニメのメインキャストが主題歌を担当することは、多少の政治の香りが感じられてあまり得意じゃなかったのが正直なところなのですが、キャストが主題歌を歌うことの意味を知ったような気がします。鬼頭明里さんと安達としまむらの両方のファンとして、非常に思い出深い楽曲になりました。

<おわりに>

2020年に間に合わせようとしたら駆け足になってしまい、言葉足らずになっている感もありますが…

かなりコンテンツやアーティストに偏りが出ていますが、実際に聴いていた音楽も、近年は以前よりも偏りが出てしまっています。(というか、全部女性声優さん歌唱なんですよね…そういう縛りは設けていないのに…)

ですが、自分の好きなジャンルならばメタルでもフュージョンでもフューチャーベースでもなんでもサブスクですぐdigれてしまうような時代なので、あえてアニメ系楽曲で広く浅く聴くよりも、自分の好きなコンテンツやアーティストがリリースした大好きな楽曲を狭く深く聴くほうが幸せかなと思う1年でした。

2021年も心が躍るような楽曲に出会えますように。

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