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2023年度総合内科専門医試験の再現~136問~

初めまして。大阪在住の11年目の内科医です。

2023年度総合内科専門医試験を受験し、合格しました(個人別成績値:77%、全体平均値:69%、神経内科は悲惨でしたが、それ以外は平均以上です。採点結果の写真掲載します。)。
今回、私の覚えてる範囲で136問(以下に内訳を記載)を再現をしました。完全な再現ではありませんが、出題の傾向など2024年以降に受験する先生の参考になると思いますので、是非活用してください。
《腎臓:19問、血液:16問、感染症:19問、呼吸器:11問、循環器:14問、消化器:13問、総合・救急:8問、膠原病:11問、糖尿病・内分泌:14問、神経:11問》

勉強方法については、以下を繰り返し行いました。①~③は必須です。①からは、全く同じ問題も出題されてました。④、⑤は①~③を2~3周行った上で、時間があればで良いと思います。⑥は通勤の合間に行いました。
印象としては、基本を押さえてるかを問う問題が多いため、まずは②、③で基礎を叩き込んでください。その後①→④→⑤の順で希少疾患やアップデートされた知識を勉強するのが効率良いと思います。

①過去5年分のセルフトレーニング
②日本内科学会認定内科医試験・総合内科専門医試験 過去問題集 第1&2集
③QB:総合内科専門医試験 予想問題集 vol 1&2

④毎月発行の内科学会誌に掲載されている問題 3年分
⑤生涯教育のためのセルフトレーニング問題と解説 第4集
⑥year note ;Quick Check

~2023年度総合内科専門医試験の再現~


【腎臓】
・コントロール不良の糖尿病、蛋白尿3.5g以上、腎機能障害に対して腎生検を施行。腎病理写真でKimmelstiel Wilson病変あり(糖尿病性腎症)、この疾患でみられるのは?→末梢神経障害〇
・難治性高血圧患者、腹部血管雑音あり、MRAで左腎動脈狭窄高度。
この疾患に有用な検査は?→腎動脈超音波検査〇
この疾患について正しくないのは?→β遮断薬が第一選択✖
・ANCA関連血管炎の病歴(不明熱、食欲不振など)、血液、尿検査でMPO-ANCA陽性 & RPGN、腎病理の写真(壊死性半月体形成性腎炎)。治療方針を決める上で重要な検査は?→胸部単純CT〇(肺病変の有無評価必要)
・間質性肺炎、血尿および蛋白尿伴う腎機能障害。測定する検査は?→ANCA〇
・7~8mm大の尿管結石について正しいのは?→自然排石が期待できる〇(10mm未満なので)、尿酸生成抑制薬が原因となる✖。
・IgA腎症の病歴。腎予後不良因子は?→蛋白尿高値〇、腎機能障害〇、血尿✖、血圧120/60✖(血圧高値なら〇)
・HIF-PH阻害薬を使用する際に注意すべきことは?→血栓症〇
・顎下の腫脹、腎機能障害、IgG4 200台、腎病理像あり(Masson染色、PAM染色)。
病理でみられる所見は?2つ。→間質の花筵状線維化〇、著明なリンパ球や形質細胞の浸潤〇、Kimmelstiel-Wilson結節✖
治療は?→副腎皮質ステロイド〇
・IgA血管炎の経過(血尿および蛋白尿&紫斑)、腎病理でIgAの沈着。治療は?→副腎皮質ステロイド〇
・めちゃくちゃ多い情報量の経過。倦怠感あり、ポリファーマシー(その中にエルデカルシトール、サイアザイドの内服あり)、補正Ca15mg/dLくらい、画像検査で悪性腫瘍や副甲状腺腫瘤なし、PTHrp正常、ACE正常、FECa2.1(>1.0)
まず行う治療は?→生理食塩水投与〇、ビスホスホネート✖、PTH製剤✖
高Ca血症の原因は?→ミルク・アルカリ症候群〇、悪性腫瘍✖、原発性副甲状腺機能亢進症✖、サルコイドーシス✖、家族性低Ca尿性高Ca血症✖
・高Ca血症あるが無症状、エコーで副甲状腺腫瘤、CTで両腎結石あり。
高Ca血症に対する治療は?→2つ。生理食塩水投与〇、カルシトニン〇、ビスホスホネート✖、グルコース・インスリン投与✖
方針は?→腫瘤切除〇(腎結石あるため)、経過観察✖、PTH製剤✖

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