見出し画像

新NISA(資産運用)をはじめようと思う#12-投資信託の交付目論見表の見方(年間騰落率編)

NISAを始めて丸々一カ月が経過した。
始めるにあたり色々勉強したし、始めてからもちょくちょくと知識のアップデートをしている。
そういう中で投資信託商品の交付目論見表も細かく見るようになってきた。

交付目論見表とは、

・その投資信託商品がどのようなコンセプトで構成されたものなのか
・どのような実績なのか
などが記載されていて、商品を購入する際のリスクやリターンの見込を判断する為の、とっても重要な資料だ。
だが専門的な資料なだけに意味の分からない用語がたくさんある。
その中で気になるワードとして年間騰落率というものがあったので、今回は年間騰落率とは?という観点でまとめてみる。

年間騰落率とは?

交付目論見表を見ると、
「年間騰落率とは、各月末における直近1年間の騰落率をいいます。」
との説明が書いてある。

分かってしまえば、書いてあることが100%でそれ以上でもそれ以下でもないのだけれど、
最初にこれを見てもなんのことかは理解できなかった。
まず、そもそも騰落率という言葉が分からない。

ChatGPT(3.5)に聞いてみると、下記のような答えが返ってくる。

Q:「投資信託における騰落率とは?」
A:「投資信託における「騰落率」は、基準価額の変動率を指します。基準価額は、投資信託の1口あたりの価格であり、騰落率はこの価格がどれだけ変動したかを示す指標です。具体的には、ある期間内に基準価額がどれだけ上昇または下落したかをパーセンテージで表します。
騰落率は、投資信託のパフォーマンスを把握するために利用されます。騰落率がプラスの場合、基準価額が上昇していることを示し、マーケットやファンドの運用が好調である可能性があります。逆に、マイナスの場合は基準価額が下落していることを示し、運用が苦戦している可能性があります。
投資家は、騰落率を分析して、特定の投資信託がどれだけのリスクとリターンをもたらすかを評価する際に活用します。騰落率は一定期間内の相対的な変動を示すため、短期的なトレードや長期的な投資戦略の判断材料として考慮されます。」


なるほど、さすがChatGPT
過不足なく簡潔な説明をしてくれる。

ずばり
騰落率=基準価額の変動率
ということ。


ここで基準価額、というものをおさらいしておこう。
投資信託は通常、10,000口分の値段を基準価額として表している。
そして、1口1円でスタートするのが通常だ。
つまりスタート時の基準価額は10,000円である。

その後、運用成績が良ければ基準価額は上がるし、運用成績が悪ければ基準価額は下がる。
例えばeMAXIS Slim 全世界株式(通称オルカン)の現時点(3/1)の基準価額は23,208円。
スタート時から比較すると価値が2.3倍以上になっている、ということだ。
スタート時にこの投資信託商品を購入した人は、今は資産が2.3倍!!!ウラヤマシス


さて、基準価額のおさらいができたところで騰落率の話題に戻ると、
ChatGPTは、
騰落率とは「ある期間内に基準価額がどれだけ上昇または下落したかをパーセンテージで表します」と言っている。
つまり、スタート時点から現時点までの騰落率は?
となったら、
騰落率=(スタート時点から現時点までの差額)÷スタート時点の基準価額×100
   =(23208-10000)÷10000×100=132%
ということになる。


でも、通常はもっと細かい期間内で定期的に騰落率をチェックし、今後の動きを予測する。
その時よく使用される基準が年間騰落率。

で、もう一度、交付目論見表を確認してみると、
「年間騰落率とは、各月末における直近1年間の騰落率をいいます。」
とある。

これはどういうことかというと、
ある特定の月末時点の基準価額が1年間でどれだけ変動のあった結果なのか?
言い換えると、1年間でどれだけ変動したか?
ということ。

文章で書くと分かりづらいので、具体的に表してみよう。

例えばオルカンの2024年2末の年間騰落率を求めてみる。
まず、2024年2月29日の基準価額は23,162円
そして1年前の2023年2月28日の基準価額は17,131円
その差額は(23162-17131)=6031
1年間で6031円も基準価額が値上がったということだ。
これを変動率という観点で見るためには下記の計算式となる。

2024年2末の年間騰落率=(23162-17131)÷17131×100=35.2%
つまり2024年2末の年間騰落率=35.2%

これは1年間で35.2%も基準価額が値上がりしている、ということを指している。

ちなみに2023年2末の年間騰落率は8.6%だ。
たった1年間で騰落率が8%から35.2%に跳ね上がってる!ということがはっきりと分かる。

まとめ

このように騰落率という基準で具体的な数値として投資信託商品の実績を見ることで、
自分が購入しようとしている(もしくは保管している)投資信託が将来どのように動くのかを予測する手助けとなる。
それは、その投資信託商品が信頼のできるものなのかどうかを判断する大きな材料になるだろう。
(もちろん、なぜ跳ね上がっているのか、という分析は別途必要ではあるが。。。)
逆にこのような具体的な判断基準を持たずに当てずっぽうに投資信託商品を購入するのはただのギャンブルだと思う。

数字のマジック

とまあ、こんな感じで今回は年間騰落率というものを調べてみた。
だが、数字というのは一見客観的で普遍的なモノだと思いがちだが、切り抜く場所や基準によっていくらでも見え方が変わるものだ。
だから恣意的に成績を良く見せることも可能だし、成績を悪く見せることも可能なので、出来るだけ公正な評価基準を持つことが大切だと思う。
そんな中でも年間騰落率という基準は確立された標準的な基準なのでおおいに参考になると思う。


ちなみに「eMAXIS」系の商品については、スタート時から現時点までの全日数分の基準価額をcsvデータとしてダウンロードでき、自分なりの基準で過去実績を計算したりして評価することも可能なので、自分なりの分析を行うことでより一層理解が深まると思うのでオススメだ。
興味があれば是非。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?