エルデンリング メリナ考察(メインストーリー考察)その3

<解答編その2>
解答編の続きです。いよいよこの考察のクライマックスであり、一番盛り上がるところです。せっかくなので、マレニアもミケラ関係者という事で、外伝的に考察しています。マレニアさんはどうしても完結させておきたかったので。何故ならば、そこに「愛」があるからです。

<決戦王都、試練の時>
王都到着時点でメリナは本体に移動。主人公に「ミケラの大ルーンを譲渡」。これにより、「主人公は王の資格」を継承します。メリナはもう隠れる必要がありません。「正統な王」か「反逆の王」か。全てはここで見極める。

メリナが王都で単独行動をした理由は2つあります。
「使命のホワイダニット確認(マリカの意志確認)」「【主人公】への試練」

メリナは霊体時ずっと主人公に憑りついた状態でフォローしてきました。即ち、「今までの成果は神人のフォロー付き」です。しかし、これでは「王とは言えません」。単独で成し遂げてこそ王の資格を持つのです。そう、「親離れ」ですね。

もう一つ、恐らくメリナの使命は、ホワイダニットがいまいち伝わっていなかった。破砕戦争後、かなり混迷を極めておりその辺がちゃんと伝わらないままマリカが自害してしまったのではないかと。それ程に神の追撃が厳しかったのでしょう。ただ、これについては、何を確認し何を思ったのかは正直分りません。

一つだけ言える事は、メリナの王都以降の行動は、「主人公という愛の目線」が無いと絶対に意味が分からないという事です。単独での考察は意味が無いと言ったのはこの為です。例えば、王都では「メリナと主人公の目的地は同じ」であり、単独行動する必要性が存在しないとかです。

基本的にメリナが行きたい訳ではなく、「主人公を」行かせたいのです。この発想が無いとメリナの行動は本当に意味不明であり、考察が明後日の方向にいきがちです(経験者)重要なのは「愛」です。

<実は激熱だったモーゴット戦と神の回答>
なんとなくモーゴット戦を終えた人も多いと思いますが(笑)、これ超激熱です。メリナがモーゴット戦に参戦したホワイダニット。これもうたった一つなのです。
「(親として)我慢できなかった」

モーゴット戦は主人公が「王」として単独で挑まないといけない試練みたいなものです。しかし、メリナは我慢できなかった。早い話、モーゴット戦は熱い三者面談。王都学院モーゴット校長はさぞかし迷惑だったでしょう。「神人とその子孫コンビ(実質デミゴッド2体)に勝てる訳ねぇだろ、いい加減にしろ」と。モーゴット校長大暴れしてすみません(反省はしていない)

そして辿り着いた黄金樹。「ミケラの大ルーン」を継承した主人公は、「王としての資格」を間違いなく有している筈です。もう一つ、恐らくメリナが憑りついた状態だと「実質デミゴッド」になってしまい、拒絶される事を知っていたのではないかと。しかし、今は単独です。あらゆる条件をクリアしています。

・・・しかし、扉は開かなかった。理由は二つ考えられます。
「(流石に)主人公が何者かバレた」「神はもう既に全ての生命を見捨てている」

どちらにせよ主人公を(正統な)王にする道は断たれました。

<メリナの決意、神殺しに至る道>
最悪の結果を見てメリナは決心します。いえ、確信します。
「母の使命は間違いなく自分の使命であった」

もう思い残すことは何もありません。あとはただただ神殺しの律計画を遂行するのみ。その方法とは、「主人公を運命の死の継承者として覚醒させる事」です。

ハッキリ言って、「黄金樹を燃やすこと自体はそこまで重要じゃあない」。何故ならば、神が居る限り黄金樹は再生するからです。ここで重要なのは、「黄金樹を燃やした後にファムルアズラに転送される事」ですね。

正規ルートでも狂い火ルートでもファムルアズラに転送されます。何故でしょうか?少なくとも「転送される事自体にメリナは関係ない」のです。じゃあ誰が?・・・ここでも逆なんです。色々な解釈が。「行った」のではありません。「呼ばれた」のです。種火は、「呼ばれる為の儀式」なんです。

<メリナの目撃者シャブリリ、巨人山の重要なトリック>
大変見落としがちですが、シャブリリはメリナを「小娘」と呼称しました。ここで重要なポイントがあります。
「シャブリリの会話は、メリナに聞かれていない事が大前提である」
という事です。

実はこれ、超重要な目撃証言であると同時に、色々なトリックの証拠となるものです。
「メリナは巨人山で目撃可能(実体がある)」「主人公とは何故か別行動である」

はい、実在と別行動を同時に証明したシャブリリさん。あんた実は凄い人だったんだな(笑)これにより、メリナは「主人公の場所なら自由に転送可能」という事が分かるのです。恐らく血の力ですね。だから一緒に行く必要性が無い。

ゲーム的にもそうじゃないと矛盾しちゃうのですよ(笑)如何せんオープンフィールドなので、王都以降メリナに自由が無い状態だと教会とかで遭遇するメリナさんが意味不明になっちゃいます。この辺ちゃんとしているところが熱いですよね。

<種火の真実、メリナの最後>
さて、この時に何が行われていたか色々議論があると思います。一つ、非常に熱い演出を紹介したい。「メリナと主人公の目線があっている」って部分です。これが最初で最後です。最後の最後で実体で見つめ合う母と子。

一体何があったのか?僕の考察は極めてシンプルです。
「種火の正体は主人公の力そのもの」

いくつか理由がありますが最大の理由は、「メリナはデミゴッドなので最終的に討伐されないといけない」です。ここで大事なのがホワイダニットです。そうするとどうなるか?「動揺」しますよね。これ、「先代救世主マレニアの失敗パターン」そのままです。

だからこそ「眠らせた」のです。「何が起こったのか分からなくする為」です。・・・これこそ最後の母の愛です(涙)眠らせて「主人公自身」の力を覚醒させ、その力に巻き込まれる形で消滅。恐らく、覚醒の為にギリギリまでフォローしていたのと、「神殺しの力」なので抗う事ができなかった。「全てを承知で」最後の覚醒を手伝った。

「炎と共に歩む者」=主人公。炎=種火。「種火を宿し者」って訳です。細かい証拠としては、「狂い火ルートでも種火を燃やしている」って事実ですね。要するに、「黄金樹を燃やせること自体が主人公の力である」っていう証明です。狂い火ルートでは「狂い火の力」じゃないの?と思うかもしれませんが、それができるならシャブリリが自分で燃やせばいいのです(笑)「シャブリリにはできない=主人公に【しか】できない」って事なのですよ。

もう一つ証拠があります。どちらのルートでも黄金樹を燃やした後にファムルアズラに転送されますね?呼ばれたといいましたね?誰に?・・・「運命の死」です。
「種火によって覚醒した主人公は、運命の死に【主(あるじ)】として認められた」
っていう事なのですよ。だからファムルアズラなのです。

種火関連は黄金樹を燃やす事が重要ではなく、「運命の死に【呼ばれる】」事が大事なのです。これこそ主人公が神殺しに至る最後の試練であり、メリナの旅の終着点です。メリナの最後の台詞は要約するとこうなります。

(とても満足そうな顔で)「いってらっしゃい」
愛の目線が無いとこの謎は解けません。・・・かあちゃん・゚・(ノД`)・゚・。

<メリナは想いの代弁者>
主人公の行動と言うのは、実はラニとマレニアの総決算です。

ラニの死のルーン奪取とマレニアのルーン集め。全てを紡いだのがミケラであり、全ての代弁者がメリナです。

物言わぬ主人公に成り代わり、多くの想いが全てを語る。これこそが一人称の醍醐味ですね。

<余談、崩れゆく円卓の勇者たち>
ヒューグ、ローデリカ、エンヤ。最後まで「自らの意志で」円卓に残った勇者たちです。これ実はかなり熱いので余談として入れておきたい。

エンヤはそのそも指巫女なので、本来主人公を止めなければいけない立場です。しかし、「最後まで支援」しましたね?多分ですが、エンヤはラダゴン=マリカの巫女です。だから主人公が何者か概ね承知だった。だからずっと背中を押したのです。

エンヤは神の意志(指様の意志)は承知だった。だからこそもう終わらせてくれと願ったのだと思います。我ら生命の子に滅ぼされるなら本望であると。だからこそ主人公にこう促します。
エンヤ「自分が正しいと思うことを、やればいいさね」
おばあちゃん・・・ありがとう・・・。

ヒューグはヒューグで最後まで神に抗いました。そもそも円卓(聖域)で堂々と「神殺しの武器」を作り続けるヒューグ。恐らくですが、円卓の不戦の約定を命じたのは神です。神自身の約定なので、自らが否定できない。何故ならば、それを否定する事は神を否定する事と同義だからです。

これに目を付けたのがマリカですね。だから堂々と作り続けた。「自らを滅ぼす武器を作る者が最後まで自らの聖域に居座る」。これは最高の皮肉です。

エルデンリング最強の良心ことローデリカは、無垢なる気持ちでそれを支え続けました。たとえ滅びゆく運命だったとしても・・・。嫁にするならローデリカ一択です。絶対にだ。

ヒューグ、ローデリカ、エンヤ、最後まで抗った勇者たちに敬意を。

<運命の死を受け継ぎし者、神殺しの律計画>
計画のクライマックス。運命の死です。立ちはだかる者はもはやグラング=マリケスのみ。しかし、数々のデミゴットを屠ってきた勇者でもあります。

ファムルアズラって、時空が歪んでいるわ崩れかかっているわ大変な事になっています。多分ですが、これ運命の死の力です。死のエントロピーが時空すら歪ませている状況ですね。「死の渇望」という副作用と言い、この世界の核兵器に等しい存在です。これを使いこなしたなら、まあ宇宙人如きボコれますよね(笑)

グラング「褪せ人・・・まさか、お主が・・・なぜ・・・」
何に驚愕したのか?まずグラングさんなんでここに居るの?って話です。彼はケイリッドに居た筈です。恐らくですが、「運命の死が何者かに反応したから」だと思います。だからこそ彼は「ここに居る」。

そして、彼は本当はこう言いたかったのかもしれません。
「何故褪せ人如きに運命の死が・・・」
しかし、全てを悟ったグラングは最後の戦いに赴きます。もう終わらせてくれと言わんばかりに・・・。

<余談、アレキサンダー>
壺おじさん何故かファムルアズラに居ます。主人公はあくまでも呼ばれたので、アレキサンダーはどうやって行ったのか?って話になんですが、多分「正規ルート」です(笑)

そもそも主人公こそが「裏ルート」で侵入した変態なので、正規ルートが別にある筈なのです。それこそグラングどうやってケイリッドに行ったのか?って話で。なので結論「特に深い理由はない」ですね。そこは多分考えすぎです。

まあ深く考えたいなら、「主人公のみ正規ルートが塞がれていた」って事だと思います。運命の死が反応するレベルなので、ハッキリ言ってもう盛大にバレています。ただもう最後の一歩なので、バレてもいいのです。あとは正面からぶん殴るだけ。要するに、黄金樹を燃やす事で黄金律を「弱体化」させ、混乱に乗じて運命の死とコンタクトしやすいようにするのがメリナの目的です。奥義「煙に巻く(言葉通り)」ってやつですね。

<マレニアとミケラ、最後の奇跡>
マレニアさんは初期計画に祀り上げられましたが、以降の計画は知りません。ブラコンが過ぎて切り捨てられたのです。悲しい・・・。多分ですが、マレニアは初期計画すら明確には伝えられていなかったのです。兄さまが間接的に導いた。正に主人公とメリナの関係と同じです。

しかし、唯一主人公に驚嘆した(気づいた)のもマレニアです。
マレニア「貴公、その力は・・・(兄さまの・・・)」
最も近しい親族だったので・・・(涙)

不憫なブラコンですが、マレニアは最後救われていたとしたら?

マレニアを倒した後に花が咲きます。結論から言うとこれ聖樹の苗床(成功)だと思っています。マレニアの部屋の近くに同じ花が咲いているのをご存じですか?あれ兄さま(ミケラ)の苗床です。マレニアは兄さまを守る為にここに居るのです。ここは聖樹の残骸エブレフェールの最下層。聖樹の苗床中心なのです。

ミケラはモーグに捕らえられる前に既に察していた。このままでは失敗すると。「神が手を出さなかった」理由です。

成功に必要な触媒は「死」だった。「永遠を生きる者から正しく生命は産まれない=ラダゴン、マリカの子供達」という構図、一種のアンチテーゼです。そもそも黄金樹は死のルーンを切り離す事で成立しているので、「死」という要素は必要悪と言うべき存在なのです。それがない永遠の生命に聖樹は作れない・・・。

ミケラは母と同じ失敗をした事に気づいたのです。マレニアを救う方法はたった一つ。マレニア自身の正しい死をもってして聖樹と一体化させる事。マレニアが狂ってしまう前に・・・。この事実は、ミケラの大ルーンと共に密かにメリナに伝えられていたのです。

これは主人公の力(死)とミケラの力(大ルーン)を使った親子の奇跡。メリナが主人公に夢(大ルーン)を託した本当の理由。世代を超えて妹に報いたミケラは本当に妹を愛していた。と考えると本当に泣けます。マレニア狩りができなくなります。

兄さまは本当は母の計画に反発していたのかもしれません。妹を巻き込みたくないと。しかし、聖樹がうまくいかないと悟った時母の計画に従った。救うために。もしかしたらメリナはこの戦いを陰で見守っていたのかもしれません。何も言わずに・・・全ては愛です。

ちなみに、種火後に行ってしまうとメリナさんは見守れませんが、それでも大丈夫な様に作られている訳です。この辺何気に凄いですよね。まあ考察ですけど。愛のある人は種火前に行ってあげてください。

<最終決戦、死と想いは大地に還る>
マリカの姿で捕らえられていた「ラダゴン主人格」が目を覚まします。
彼はそもそも「マリカではない」ので、本来罪は無いのです。ラダゴンに切り替わり手枷が砕ける事がそれを暗喩しています。ただ、もう既に「ラダゴンの意志すらありません」。その体内に「エルデの獣」が巣くっているからです。

実はエルデの獣は、「運命の死」関連の力(黒き炎)が「弱点」です。そんなの分かるか!!鬼畜フロムめ!!でも実際にそうなのです(笑)

エルデの獣は打倒され、神ですらもう主人公を止められません。最後に主人公はラダゴンの首を体に返します。その姿はマリカになっていく・・・。これは要するに、「マリカの意志を大地に還した」って事なのですよ。

ところでこの主人公、1つだけ未達成の事項があります。「ミケラ」です(笑)あのお方、よく考えたら生きています。なのでDLCは、ミケラ討伐で決定です(超願望)

エルデンリングに死のルーンを還し、本当の大地が完成します。それこそが、「エルデの地」。要するに地球(ドイツ語:Erde)です。正に「マリカとメリナの願い」、死と多様性に溢れる生命の楽園です。

<エルデンリングは創世の物語>
最終的に主人公ってどうなると思いますか?ただの人になります。

永遠を打ち砕くとどうなるかというと、祝福自体が褪せます。ええ、そうなんです。主人公は王どころか根源を破壊する悪魔です。祝福が無い褪せ人は褪せ人ではなくただの人です(ゲシュタルト崩壊)。即ちそれは人類です。

エルデ(Erde)はドイツ語で「地球」。狭間の地はエデンの園といったところでしょう。古き神を打倒し人類の夜明けが来る。これは神話の話なのです。ラニは結果的に最後まで生き残った神となりました。人形=偶像崇拝ですね。

主人公は大罪(知恵の実=死のルーン)を犯してエデンの園を追放されたアダムとイブでしょう。エデンの園は崩壊し主人公は地球へ「帰る」。人の王として・・・。メリナの真の目的は、狭間の地の王ではなく「エルデの王」です。初代エルデ王は地球にて真の「祝福」が与えられるのです。子に破滅を願う母は居ません。与えたかったのは愛です・・・

<解説編完>
以上がメリナ関連の考察です。結局メインストーリーのほぼ全体を解説した感じになってしまいましたが、要するに「メリナ=フロム」なんですよ。「メリナの使命はプレイヤーの使命」と言った通りです。なので、部分部分の考察は不可能に近い。

やっぱりメリナ像は、そこの部分か欠けちゃうと愛が足りなくなってしまう。メリナさん焦げ臭いだの存在感薄いだの言われていますが、愛が足りない証拠です。しっかり考察すると、どれ程愛に溢れているかが分かります。

まあオープンフィールドの弊害も関連しています。メインストーリーは、殆ど王都以降に集中しています。しかし、殆どの人は1週目で王都に辿り着くのはかなり遅くなります。しかも王都以降はスルー推奨が多く、「メリナが動き出したと思ったら燃えていた」って人が続出してしまったのです。そして、ラニは長い時間を過ごすであろうリエーニエに居ますので、ラニがメインヒロインに昇格してしまったと。

凄くどうでもいいのですが、考察してヒロイン感が変わりました。
・メリナ=優しいかあちゃん
・ラニ=皆のおねえちゃん
・ローデリカ=嫁

メインヒロインは断然ローデリカなんだよなぁ。ああ・・・話が逸れた。まあ考察してみて非常に楽しかったですね!!皆も是非考察してみてください!!

メリナ考察その1
https://note.com/shiny_daphne505/n/n5a06122355f9
メリナ考察その2
https://note.com/shiny_daphne505/n/n39bebaac7882
メリナ考察その捕捉
https://note.com/shiny_daphne505/n/nfc2072caa80a

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