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「欲望こそが真実!」と叫んだのは7歳の男の子。のお話し。

愛媛県松山市にある小さな港町三津浜。
観光する様なスポットがあるわけでもないこの町は、よく地元ローカルテレビに取り上げられ、三津浜商店街はカメラを首からぶらさげたカメラ女子や、『みつはマップ』を見ながらうろうろと目的を求めながら散策する人たちが絶えない。
ところが三津浜商店街から一本南の辻に入ると、人・人はほとんど消え失せ、猫たちが自由にのんびり構える姿が見られる通りになる。

その通りに世界の雑貨屋・茶舗 de la música (チャポデラムジカ)はあって、その店内には子供たちもびっつり!リアル『銭天堂』があるのだ。

今日はその銭天堂に来てくれたトモくんのお話し。

私は子供の不意にでた言葉を拾い、「そうだな」と思う事には素直に従う。
彼らはこだわりはあるけれど柔軟で、閃きが早く経験値が少ない分、行動が早い。
犬猫募金も「それはやらなくちゃ!」と全員が言い、駄菓子を買ったお釣りを募金する。
大人のSNSのいいねだけ押す事に対し彼らはYesとNOがはっきりしていて決断と行動が早いのだ。

トモくんがある日私に呟いた。
「指輪キャンディ仕入れてよ。」
近所に2軒の駄菓子卸店があり、そこへ足を運んで仕入れていたので、そこにある駄菓子しか店頭に並べていなかった。
『指輪キャンディかぁ』
『あったなぁ…指輪キャンディ。しかも好きやったなぁ…』
早速ネットで駄菓子卸店を検索し、指輪キャンディを仕入れた。

指輪キャンディは瞬く間に売れていった。
そしてそれを購入するのが、まさかの男子の多さ‼︎
時々、気に入った男の子(小2)に「キャンさんがはめてあげるね〜」つって。つって。ソフトセクハラを仕掛けてたりもしちゃって♡

今日はいよいよトモくんが念願の指輪キャンディを買いに来た。
ストロベリー味
オレンジ味
ブルーベリー味
コーラ味

トモくんはコーラ味を選んだ。

近辺のスーパーにも売っていない駄菓子を初めてネットで購入してみた。
子供らはそのラインナップに「なにこれ!なにこれ!」ときらきらし始め、『食べたことのない駄菓子を買う』冒険をする子が増えた。

『ひき飴』に目が止まったトモくん。
彼は私にこう伝えてきた。
「この飴はね〜、色によって嫌いな野菜が好きになっちゃう野菜なんだよ〜!って伝えてから買わすといいんだよ〜」

リアル『銭天堂』の受け売りらしいが、なっ!なるほどっ‼︎と感動しまくった私は早速店に入ってきた小さな女の子にそれを伝えた。
するとその小話に「わぁ〜♪おもしろい〜♪」と食いついたのはお母さんたちだった。
メルヘンを失った大人たちは子供の信じるメルヘンになにかを思い出さされるようだ。

「こんなにお菓子食べてたら虫歯になっちゃうよ」とトモくんがが子供っぽいこと言うので「子供に駄菓子を買わせて虫歯にしちゃうのが私の仕事なんだよ。ウシシww」と大人が何のひねりもない、自分でも「ナンジャソリャ…」みたいな、なかった事にしてほしい返しに彼は、元気玉を発する時に出すような大きな声ではっきりとこう言った。

「欲望こそが真実っっ‼︎」

元気玉を発したことのない私は

「へ?」

と返すのが精一杯。
そして彼が帰っていった9時間後も悩んでいる。
「どういう意味なん…?」

シクシクシクシクシクシクシクシク…。

どなたか哲学者様…。
訳してくださいませデス(´༎ຶོρ༎ຶོ`)


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