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レミマゾラム

2,3年前に新たに登場した新しい薬です。認定医試験にも47回(2022年)に1問、48回(2023年)に1問出題されており、日本では現在全身麻酔の導入・維持にのみ保険適用されています。
プロポフォールよりも血行動態を変化させないので、リスクのある患者に選択することが多いのではないでしょうか。
今回は、そんなレミマゾラムの特徴、過去問の解説をやっていきたいと思います。

🦷過去問

47回57:レミマゾラムの特徴で正しいのはどれか。2つ選べ。
a:乳汁中へ移行する。
b:ナロキソン塩酸塩で拮抗できる。
c:GABA-B受容体に結合して効果を発揮する。
d:全身麻酔の導入には1mg/kg/hで投与する。
e:肝内のカルボシルエステラーゼで代謝される。

48回98:レミマゾラムの特徴で正しいのはどれか。2つ選べ。
a:循環抑制が弱い。
b:注入時痛がする。
c:フルマゼニルで拮抗可能である。
d:非特異性エステラーゼにより代謝される。
e:消失半減期(γ相)はプロポフォールと同程度である。

答え
47回57:ae
48回98:ac

🦷レミマゾラムの特徴

代謝:肝臓のカルボキシエステラーゼ
排泄:未変化体は尿中から検出されない(投与後24時間)
作用機序:GABA-Aのベンゾジアゼピン受容体
拮抗薬:フルマゼニル
その他:乳酸リンゲル液には完全に溶解されず、沈殿するため生食で希釈する。pH4以上では溶解度が低くなるため、アルカリ性注射液は使用しない。
循環抑制が弱く、血行動態に影響を与えにくい。

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