MTGのデッキ作りの過程を記事にしてみた。(4.マナ基盤計算プログラム)

はじめまして。しんくんです。
趣味はマジック・ザ・ギャザリングです。
最近では専ら友人とEDHを楽しんでいます。

本アカウントでは、私がデッキ作成する過程を何回かの記事に分けて投稿していきます。
今回は、その第四回になります。

前回まではこちら。

前回まででデッキを作成し、友人とのプレイ内容からフィードバックを得て改善案を検討していました。
その中で、土地の色事故率が高く、マナ基盤(土地配分)に問題がありそうだということが予想されていました。

しかし良いサイトが見つからず、計算式を作ることも難しかったため、プログラムを作成して土地配分を見直すことにしました。
この世に存在する多色土地を買えるだけ買ってデッキに入れるのが一番良いのは百も承知ですが・・・半分趣味で半分興味です。

1. プログラム案その1:総当たり計算

計算式が作れない中で実行できるプログラム案はそう多くありません。
まず検討したのは、総当たりで手札の組み合わせを作成して、初手に3色引けている組み合わせ数やnターン目までに3色引けている組み合わせ数をカウントすることで確率を求める方法です。

edhのデッキ枚数は99枚のため、手札の組み合わせは 99*98*97*・・・/1*2*3*・・・通りあります。
90ナンボはざっくり100として、4ターン目に3色揃う計算がしたければ11枚引くことになるので、とりあえず100の11乗程度の計算量になります。ピンと来ないですね。

100涯だそうです。ガイ???

実際は1*2*3・・・で割っている分もあるのでもっと少なくなりますが、そんなことを考慮するまでもなくやってられません。

総当たり案はボツとします。

2. プログラム案その2:10000回引いてみた

n枚ドローして手札内容をチェックする・・・これを10000回行って確率を算出する。
これが一番手っ取り早そうですが、もちろん正確な数字が出ません。
どの程度分散するのか分かりませんが、他のアイデアもないのでこれで作ってみて結果が当てにならなさそうなら100000回に増やせばよいと考えました。

作成したものがこちらです。


土地の配分を入力すると指定条件を満たす確率が算出されます。
今回は、

①1ターン目にラノワールのエルフをプレイするために(緑)が確保できる確率
②2ターン目に速攻付与エンチャントをプレイするために(緑)(赤)が確保できる確率
③4ターン目にヴォジャをプレイするために(緑)(赤)(白)が確保できる確率
④2ターン目までにマナエルフを引ける確率
⑤マリガン基準の確認のために、初手で3色揃う確率
⑥マリガン基準の確認のために、初手で3色揃いなおかつマナクリーチャーを引けている確率

を算出しました。
⑥が6割程度あればマリガンしやすくて安心できるのですが・・・結果はこちらです。

表1.現在

11.56%・・・あまりにも低いですね。
しかし感覚とも一致する計算結果です。プログラムはうまく動作していそうです。
カードのデッキ採用枚数は変えずに再計算を何度も繰り返したところ、毎計算ごとの誤差は±2%程度のようでした。
計算も軽量なので、何度かカチカチすれば良さそうですね。

では採用枚数を調整します。

とりあえず所持していた多色土地を全て採用して再計算しました。

表2.改善後

22.87%・・・厳しい数字です。
あと何枚多色土地やマナクリーチャーを採用すれば60%に到達するのか・・・

参考値として、37枚すべて3色土地で、20枚のマナクリーチャーを採用した場合の確率を計算しました。

表3.参考値

約38%。
60%は無理みたいですね。

3. 計算結果の分析

というかそもそも土地が3枚引ける確率が52%でした。
よく考えれば、7枚中3枚が土地というだけでもハードルが高かったですね。デッキの土地割合は約37%なので、7枚引いたときの期待値は2.6枚程になります。

しかしそれにしても、⑥3色揃いマナクリーチャーを引けている確率が感覚よりもかなり低いように思います。
土地3色引く確率が36%で2ターン目までにマナエルフを引く確率が83%で、両方を満たす23%・・・0.36×0.83=0.30なので、2ターン目までのドロー2枚を加味しても23%はかなり低い数値に見えます。

手札の中身を確認してみると、納得しました。
土地を最低3枚引いている前提なので、残り4枚にマナエルフが含まれている必要がありました。そりゃあ確率低くなりますね。

そもそも3色揃いマナクリーチャーを引けている確率というのが、マナクリーチャーにラノワールのエルフを想定したものでした。つまり色を揃えるカードとマナ加速カードを別物として考えていました。

これを考えると、マナ加速枠が多色出せることの価値は私が思っているより高かったようです。

ひとつ知見を得ましたが、ならばどうするという話です。

マリガンの妥協点を考え直す必要があります。

しかし具体的なラインを制定するのが難しいので、ひとまず2マナ以下で多色出せるマナエルフを多く採用して、1枚初手にあることをマリガン基準として遊んでみようと思います。
マナエルフを多色出せるものとそれ以外で細分化して、土地と合わせて3色出せる確率70%を超えるように調整する手もありますが、マナエルフは存在するだけ全部購入したのでもう調整がつかないです。これ以上はマナファクトを追加することになりそうです。

4. プレイしてみた感想

昨日また友人とプレイしてきました。戦績は4、5戦やって1勝でした。(何回やったか覚えていない…歳か…?)

プレイ感ですが、マリガン平均1回でスムーズに展開できました。最速3ターン目にプレイできる試合も結構ありました。
しかしマナクリーチャーのおかげで序盤の選択肢が増えたのは良いのですが、置物を置くのをさぼって巻き返される試合も多くありました。速攻エンチャントがおけるならマナクリーチャーよりも優先するのを忘れないようにしたいです。

スムーズに回るようになると、統率者ダメージが意外に現実的だということに気が付きました。
最初にヴォジャで殴った相手に対してしつこく殴り続けるなら、21点も十分狙えます。残りの相手は、十分に強化したエルフたちで40点を狙うことになります。
また、勝ち試合ではドロー枠で採用したエンチャントが活躍したのが勝因で
した。特にカルドハイムへの侵攻は非常に優秀でした。

表面も3~4枚程度の枚数にはなりますし、何より裏面が優秀です。
ヴォジャが回りだすとドロー枚数自体は稼げるのですが、どうにも土地が余ります。有効活用できるのが本当に偉かったです。

そして勝ち試合の最後に、念願のブラストダームを活躍させることができました!ラストの1撃を加えてくれただけですが、何十年ぶりに雄姿が見られて嬉しかったです。

総じて全試合で存在感を発揮し、全体除去などで返されても暇することもなく立て直してプレイできました。
脅威が見えやすいのでヘイトを買いがちだったのは性質上どうにもなりませんね。これはもう、ご愛敬ということで…

…ということで、プレイも安定しましたし、ヴォジャデッキは一旦完成かなと思います。
なんのかんのと5000円程度の出費になりましたが、かなり戦えるデッキに仕上がりました。

5. 最後に

前書きでも触れましたが、実は私は初めて趣味の記事なるものを書いてみました。記事どころか発信活動自体したことがありませんでした。
いざ書いてみると、読み手にとっての読みやすさや取り入れやすさなど気にする余力もなく、ただただ自身のデッキ制作記録を垂れ流すようなものになってしまいました。
しかしこれが意外と楽しかったです。普段言語化せずに頭の中でやっていることを記事にするというのは、新しい気づきがあるものでした。書いていて気付いたこともありますし、プログラムを組んでみたのも私の趣味が半分ですが、読む人にとって面白いかな、というところからやってみたものです。

それにしても文章量がとてつもないことになっていました。おそらくですが、記事全部で20,000文字は書いている気がします。もしかして、小説1冊分くらいは書いたのでは。

20,000字を小冊子にすると…40ページほど。
薄い本ですね。舐めてました。

しかし私にとってはとんでもない労力でした。せっかくnoteを登録してみましたが、次何か書くときは相応の熱量があるテーマが見つかったときになると思います。

こんな思いつきでマイペースに投稿した記事でしたが、思いの他たくさんの方に読んで貰えて感謝しています。スキを貰ったとか、100人が読んでくれたとか、noteから通知が来るたびに嬉しかったです。

繰り返しになりますが、ここまで読んでいただいてありがとうございました。


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