見出し画像

1分で分かる!?24時間365日システムを守れ「セキュリティオペレーションセンター(SOC)」

はい、こんにちは。松井真也です。『ゼロトラスト用語辞典シリーズ』と題してブログを更新しております

今回、第一回目のテーマは「SOC」です。一日も休むことなく、24時間365日、情報資源の安全を守る人たちがいます。彼らの名は「セキュリティオペレーションセンター(SOC)」です。

彼らの存在なくして、企業や組織の情報システムを守ることはできません。果たして、どんな活躍をしているのでしょうか?

早速、見てみましょう!

監視×事象対応でシステムを守る

このセンターの主な仕事は、外部からの攻撃者による不正アクセスやウイルス感染、機密情報の漏洩などのセキュリティ事象をリアルタイムに検知し、その情報を管理者に通知することです。

ただ、彼らはただの監視者ではありませんよ。事象が発生した際には、迅速に対応し被害の拡大を防ぐ重要な役割も担っています。例えば、攻撃者がネットワーク境界を破ろうとしているのを、SOCは見逃さないよう、通信機器のログを解析し、敵の動きを察知します。そして、不審な動きを発見すると、ただちに対応チーム(CSIRT)に通知し、事態の収束に努めます。

このように、SOCは事故や攻撃が実際に発生した時だけでなく、それを未然に防ぐための予防策や対策も提案し、実施することで、組織全体のセキュリティを強化します。

SOCの様々な形態

単にSOCといっても、いくつかの形態があります。

大きな企業では「プライベートSOC」を設けることがあります。自社の力だけでネットワーク資源を守ろうというわけです。

一方、中小規模の企業では専門事業者による「パブリックSOC」の力を借り、遠くからでもそのサービスを受けることができます。

これにより、それぞれの企業のニーズに応じた最適な保護が実現されるのです。

SOCが向き合う技術と課題

さらに、場合によっては、自分たちで機器を設置しつつ、監視のみを外部に依頼する「ハイブリッドSOC」という方法をとることもあります。

特に「パブリックSOC」は、ネットワークの境界を監視することが多く、対外的な脅威に強いです。一方、「プライベートSOC」では、企業内部のさまざまな情報を直接監視し、より深い保護を実現しています。

うーん、企業の規模や予算、実現したセキュリティ対策、企業内のスタッフのスキルや人数など、さまざまな要素を考慮して最適な形を決めなければなりませんね。

小規模企業はどうするのか?

以上、SOCの概要を見てきましたが、SOCはどうしてもコストやリソースがかかりそうですよね?

ですから、プライベートSOCは、主に中規模から大規模の企業が導入することが多いのが現状でしょう。

さはさりながら、小規模企業においてもセキュリティは非常に重要な課題ですよね。そのため、小規模企業には、少し異なるアプローチがあります。

  1. MSSP(マネージドセキュリティサービス)の利用: 小規模企業は、自社でSOCを運営する代わりに、MSSPを利用することが多いです。MSSPは、企業に代わってSOCを置いて、セキュリティの監視、管理、対応を行います。これにより、初期投資や運用コストを抑えつつ、専門的なセキュリティサービスを受けることが可能になります。

  2. クラウドベースでの対策: クラウドサービスプロバイダが提供するセキュリティソリューションを利用することも一つの手です。多くのクラウドプラットフォームでは、侵入検知システム(IDS)、侵入防止システム(IPS)、ファイアウォール、データ暗号化など、多様なセキュリティ機能が組み込まれています。

  3. 複数の企業で連携: 特定の業界や地域で、複数の小規模企業がリソースを共有し、共同でセキュリティ対策を行う取り組みも見られます。これにより、コストを分担しつつ、効果的なセキュリティ対策を実施することができます。うん、市町村の「広域連合」(ゴミ処理や消防などで市町村が連携して対応する仕組み)みたいなものですね。

小規模企業でも、デジタルセキュリティのリスクは無視できません。規模に関わらず、企業は適切なセキュリティ対策を施すことが大事ですね!

はい、本日はここまで!SOCのお話でした。次回は、CSIRTについてお話しする予定です。

では。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?