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なぜメルカリがオリジナルフォントを作ったか - Mercari Sans お披露目 - Monotype 小林章さん対談

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フォントの名前はMercari Sans


なぜメルカリがオリジナルフォントを作ったか?

1. ブランドイメージの統一を図る
2. 売れるフォント(つまりCVR向上につながる)を作る
3. より「メルカリらしさ」を出す


Mercari Sansに込めた2つの願い

1. 一貫したメルカリらしさを出す
2. 年単位先まで考えたデザインへの投資


メルカリらしいフォントとは?

メルカリは商品・お金を扱うサービスとして、
TRUST(安心・信頼) × OPEN(公平・親しみやすさ)
を大切にしている。

この2つのキーワードを体現するフォントを作ることを目指した。


どうやってメルカリらしさを出したのか?

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最初はロゴをベースにデザインした。
しかしそれだと、長い文字を組むことを考えた場合、角丸があることにより、引っ掛かりがないイメージとなる気がした(写真1番上のフォント)。

その後、先端を少し立たせたフォントを作った。
しかし刺さるようなディテールに近づいてしまったのが気になった(写真2番目のフォント)。

最終的に、角丸と先端を少し経たせたもの、2つを合わせたフォントとなった。
全体的に丸みを出しつつ、刺さるようなディテールを取り除いていった(写真3番目のフォント)。

メルカリらしさとは、「丸み・暖かさ・洗練さ・簡単さ」でしょうか(という印象を個人的に抱きました)


制作のスタンス・進め方

小林さんは、アイデアが出たらまず試してみる。
試してみないと分からないし、出たアイデアを小林さんがジャッジするような、ワンマン的な制作だと、周りの人もアイデアを提案しづらくなってしまうからだそう。
お互いクリエイティブに納得しながら、製作を進めることが出来る。

丸さを出すフォントも、先端を少し経たせたフォントも、両方とも取り入れたフォントも、とりあえず作って試してみた。

打ち合わせは、基本ビデオ会議。
お互い遠隔で作業しつつ、ライブ編集をしながら製作を進めていった。

最初は手書きでスケッチをしたが、デジタルプロダクトのメルカリは、最初からデジタルで作った方がいいなと思い、途中からデジタル制作に切り替えた。

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Q&A

Q. フォントを作る際に、よりどころとなる造詣の良しあし
A. 良し悪しというより、いろいろ試して「らしい」フォントを探す。

Q. オリジナルフォント作成のメリデメを知りたい
A. 【メリット】
  オリジナル性を出せる
  ブランドとデザインの統一感が出る
 【デメリット】
  費用が掛かる
個人的に「定量評価できない」のもデメリットになると思いました。

Q. 今後Mercari Sansをどう展開していくか
A. 今はクリエイティブチーム内で使って検証している。
 痒い所に手が届くので、現場は重宝しているし、便利に使えている。
 ウェイトが少ない、イタリックがない等の課題もあるので、アップデートしていきたい。

Q. Mercari Sansを作るにあたり、社内でどう調整したか
A. ある程度任せられていた。
 このプロジェクトもある意味「やっちゃった」。突き進めちゃった。
 都度、経営層に確認することもなかった。
 作り手が意思決定権を持っている(とても大事な事)。

Q. このプロジェクトのゴールは?
A. メルカリから出すものが、メルカリらしくある。
 きちんとメルカリとして伝わっていく。
 Mercari Sansをきちんと育てて、私たちの声を届けるツールとして使っていきたい。


最後に

個人的に、予測や先読みをするのが好きなので、
Mercari Sansが今後どう展開されていくのか、予想を立ててみました。

1. デザインチームに使われていく(Now)
2. デザイナー以外にも使われていく
3. プロダクトに反映されていく
4. オープンソース化していく
5. 世の中にどういうインパクトを出すか観測していく

デザインチームは今後もMercari Sansを使うと思います。
とはいえ、多分しばらくは印刷ものやバナー、LP等々が多いと思います。

デザイナーが使い慣れてきたら、他の社内の人達も使うようになるでしょう。
ですが、デザイナー以外はフォントにあまり興味がないので、おそらくデザイナーがかなり強く啓蒙しないといけないと思います。
ここが結構大変な気がします。

次に、プロダクトに反映されていくでしょう。

そしてオープンソースとなり、世の中にMercari Sansを使ったクリエイティブが出てくるようになると思います。

登壇者のメルカリ相樂さんに聞いたら、3年先の長期的な目線で考えているプロジェクトみたいなので、もしオープンソースになったとしても、だいぶ先になりそうですね。

貴重なお話ありがとうございました!

そしてお弁当もめちゃくちゃ美味しかったです😋

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Shinya

都内の某ベンチャーで働いているデザイナーです。ポートフォリオサイト→https://shinya-sato.com/?link=note

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デザイン系の記事を収集してまとめるマガジン。ハッシュタグ #デザイン のついた記事などをチェックしています。広告プロモーションがメインのものは、基本的にはNGの方向で運用します。
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