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ゲームの面白さを正しく評価できる人なんていない

シンヤ☆です。ご訪問ありがとうございます。

ゲームマーケット大賞が今回で終了することを受けて、「面白いとはなんだ?」と、ちょっと物思いにふけったので、書いてみます。(期待しないでください。)


こんな経験したことありますよね?

・「このゲーム、すごく面白いよ!」と言われて遊んだら、そうでもなかった。

・前に遊んだときはすごく面白かったのに、改めて遊んだらそうでもなかった。

自分と他者には感じ方や考え方に違いがあります。これは、趣味に限らず、仕事、お付き合い、様々な場面で常日頃感じていることです。また、ほかの人から「すごく面白い(つまらない)」と先に言われることで、先入観ができてしまうこともあります。

そして、自分自身の内面ですら、昨日と今日では、ずいぶんと違うんですよね。カレーライスが食べたかった昨日と寿司が食べたい今日。その時の空腹の度合いでも、食べる順番でも、おいしさは変わっちゃう。

つまり、面白さなんていうものは、極めてあいまいなもの。それは誰でも分かっていることなんです。


誰と遊ぶか(面白さの振れ幅)

ゲームには、そのジャンルによって、「面白さの振れ幅」があります。その振れ幅は、「タイルをランダムに配置します」といったゲームのルールによってもたらされるものと、プレイヤーの性質や言動によってもたらされるものがあります。

例えば、ソロゲームや、【ナンバーナイン】や【スカラビア】などほかのプレイヤーとのインタラクションがないゲームは、「面白さの振れ幅が小さい」ゲームです。いつでも、ある程度、安心できる面白さを感じることができます。

反対に、常にほかのプレイヤーとの関係で成り立つゲームもあります。【人狼ゲーム】【レジスタンスアヴァロン】などの会話ゲームはまさしくそうです。その楽しさは、遊ぶ相手の出方に依存します。これは、「面白さの振れ幅が大きい」ゲームです。「あー、今日はイマイチだな」と思う日もあれば、いつまでも記憶に残るような名勝負になることもあります。

【スカル(髑髏と薔薇】など、心理戦がメインのゲームも、遊ぶ相手によって面白さが大きく変わるジャンルです。相手を知っているほど考える要素が増えますし、勝つ喜びも負ける悔しさも比例して大きくなります。

また、自分が面白いと思っても、一緒に遊んでいる人が面白くなさそうにしていたら、ゲームそのものが面白くないものに感じてしまいます。他にも、適正人数の問題もあります。

つまり、ゲームのジャンルによって大小あれど、ゲームの面白さを引き出すには、「遊ぶメンバー」がとても大切な要素なのです。


どの順に遊ぶか(コース料理としてのゲーム)

「さて、今日はどのゲームをどの順番で出そうかな。」

多くのゲーム会主催者たちが考えていることです。ゲームには、TPOに応じた役割があることを示しています。ここを間違えると、そのゲームの面白さを引き出すことはできません。同じような味付けのゲームを連続で遊ぶことは、あまり良い手とはいえません。

つまり、ボードゲームは、単品でその面白さを十分に味わうことは難しく、「遊ぶタイミング」も重要な要素だと考えます。


ゲームを「評価する」こととは?

「遊ぶメンバー」と「遊ぶタイミング」は、ゲームを楽しむ上でとても重要な要素であることはみんな知っています。しかしゲームの良し悪しを語るときには、当然、これらの要素は捨象します。それでも、「前は面白かった(つまらなかった)けど、今回はつまらなかった(面白かった)」という感想をもつことは現実によくあるわけです。
ゲームブロガーの記事でも、「以前はAを付けたけど、また遊んだらやっぱりBでした。」とかをたびたび見ます。よく読むと、Aをつけた時とBに直した時では、遊んだメンバー構成が違っていたり。
「〇〇ゲーム大賞を取ったゲームだから遊んだけど、△△の方が面白かった。」みたいなことが起きるのも当たり前で、そう思う人にとっては、それが事実なんだと思います。

…じゃあ、結局は人それぞれの好みなんですね、で話が終わってはつまらないので、コンテストの評価について、ちょっと書きます。

コンテストには、そのコンテスト固有の目的があるはずです。ですから、その目的に沿って、

・審査員(人数)、採点項目と採点基準をあらかじめ明示。
・一番点数が高かったゲームが大賞。
・採点結果と審査員講評を出品者に渡す。

このあたりがきちんと整理されていれば、信頼性が高くなるかな、と思います。フィギュアスケートとか、音楽系のコンクールなどの方式ですね。

余談ですが、ゲームに限らず、日本では話題にならなかったものが海外で大きく評価された、という話をよく聞きます。これは、審査しているのが別の人であることはもちろん、そもそも、コンテストで求められているものが違うからでしょうね。


おわりに

「自分が面白いと思うゲームは何だ?」を考えたとき、ジレンマとか、ジャンルとかを飛び越え、「ルールとテーマの親和性」が高いゲームに、自分が没入しやすくなることに気が付きました。これは自分の中では大発見でした。

【パンデミック】は本当に見事です。キューブが増えていくたびに「あ、南米が大変なことに…。」みたいなロールプレイができます。ポイントを稼ぐゲームではないのもテーマと合致している。【人狼ゲーム】も、夜フェイズが大好きです。自分が人狼ならワクワクできるし、村人なら一人で静かに考察する。些細なことだと、【ゴブレットゴブラーズ】は、駒が生き物になっているから、小さい駒を食べている感じでいいです。あれがゴブレットのままだったらイマイチです。

みなさんの「面白い」はどこにありますか?
この文章が、「面白い」を改めて考えるきっかけになれば幸いです。

最後までお付き合いくださりありがとうございました。 サポートいただけたら新しいゲームをどんどん作ります。