1.優勝はダブルヒガシ

　若手芸人の登竜門、ABCお笑いグランプリ。今年は、接戦を制しダブルヒガシが優勝しました。ytv漫才新人賞に続く2冠。関西のバリバリの漫才師が、勢いそのままに2つ目のタイトルを獲得したと言って良いでしょう。今年のM-1にも期待です。本当におめでとうございます。

2.全体の感想

審査員の顔ぶれも進行も例年と変わらず申し分なし。昨年度王者を始め数組がオープニングアクトを務めるのは会場もほぐれて非常に良い。他の小レースでも前年度王者がネタが一発目にネタをやって温めてくれたら良いのではと感じる。

唯一気になったことは最終決戦の審査について。
今回のファイナルステージでは令和ロマンとダブルヒガシが同点となったわけだが、1stステージでの得点が高かったダブルヒガシが優勝という形に落ち着いた。

ダブルヒガシの優勝自体には全く文句はないのだが、この決着の付け方は非常に安直だったと思う。なぜなら、二人は違うブロックを勝ち上がってきたから。

例えば、片方のブロックのレベルは高く、僅差の接戦で勝ち上がったとし、もう片方のブロックは勝った芸人以外が今ひとつだったとして得点が伸びた場合、後者が何となく優勝ということになってしまうのではないか。

逆にそのくらい圧倒的だった。というケースもあるかもしれないが、いずれにしても公正な審査には程遠いと感じ、番組の尺の都合もあり「えっ！？」とモヤモヤした。（順位制ではなく採点制であればまだ良いきがするが。）

3.各ネタ感想・審査員寸評

オープニングアクト
カベポスター：星座
さや香：スカイダイビング
見取り図：舞妓

Aブロック

1.天才ピアニスト(殺人事件)
リンゴ：ツッコミの気持ちが一体化していて、客に同じ反応があった
山内：コント設定分からせてからの一発目の大きな笑いが早かった。
二人の関係性の説明がもう少し欲しかった。友達なのか、他人なのか。
陣内：ツッコミの竹内、いつも感心する。完璧、切れ味抜群。

2.素敵じゃないか(悩み事)
兵頭：次から次へと前を超えてくる。ずっとワクワクできた。
ユースケ：柏木がやってるのがだんだん気になる。吉野のツッコミがすこしずつ先を処理していた。

3.こたけ正義感(全力少年)
このネタは先日見に行ったライブで初出しだったのですが、「スキマスイッチに直接許可を頂いたので、どこでやっても法的にOKです」と言っていたのが最高に面白かった。
陣内：「大人ですよね」という必要が無かったと思う。
う大：いいネタと思いつつ、このネタのベストな尺はもっと短いと感じた。

4.サスペンダーズ(結婚式)
田中：設定もよく展開もよかった。ちゃんとしてる人ほどやばいという基本的なあるあるベースにしていたので入りやすかった。
リンゴ：つかみまでの時間を補う被せが良かった。

勝者は素敵じゃないか
兵頭：笑いが大きくなって気持ちよく終わったとこを評価
う大：自分は3位にしたが結果は納得している。ポイントの置き方によっては素敵じゃないかが1位の部分もあった。

Bブロック

1.ダウ90000(たとえ)
8人組という異色のユニット。これだけ人数がいるのにごちゃごちゃせずにスッキリした綺麗なコントなのが本当にすごいと思う。
陣内：蓮見中心にあますことなく、ワードが全部笑いになる。ツッコミも言いたいとこで言ってくれる。素晴らしかった。
山内：淡々と波が無いイメージがあったが、賞レース用に作り込まれていた。勝ちに来ている感じがした。

2.令和ロマン(バックナンバー)
リンゴ：新人というかベテランの域。裏切り方が良い。どの角度からでも笑いが取れている。
田中：高比良はひきつけられるので入ってきやすかった。ダウは俺にない人生。高比良は入ってくる。

3.ハイツ友の会(声優学校)
う大：毒があってちょうどいい塩梅の毒。冒頭の敬語でいいよのやりとりは無くてよかったかも。
陣内：こじらせ具合が最高。いいずらいが良い所をついてきた。(リンゴフォロー：なんとなくの違和感)
ユースケ：偏見度合いがきつすぎない。薄く。(リンゴフォロー：ニュアンスの話）

4.友田オレ(どうにかできたはず)
ライブで見たことないネタで、ダントツで面白かった。歌のうまさが無駄じゃなく、笑いを増幅させている稀有な芸人。
山内：全部のフリップ外さすおもしろかったが曲が静かなので一旦沈むところが惜しかった。宣材写真の顔が非常に嫌いなタイプ。
兵頭：1年目ですごい。限られた時間なのにどっしりとしていて1個の破壊力が良かった。
(リンゴフォロー：双羽黒はその後プロレスラーに転身し不祥事を起こして引退)

勝者は令和ロマン：
陣内：一番場を征圧して楽しんでいた。貫禄すらあった。
田中：最初からずっと完璧だった。ダウは大人数でつくることを大変なのをしっているけど。(山里ふぉろー：田中さんはこういう男女苦手なので)

Cブロック

1.ストレッチーズ(キッチン)
ユースケ：オーソドックススタイルで喋りが達者、動いたときにその動きにもうすこし何かがあれば。
山内：立ち位置でシーンを表す。横だけでなく縦軸もあれば。
リンゴ：一旦つかんでからは面白かった。未来の軸まで行ったのも良かった。キッチンの発音が気になった。

2.ヨネダ2000(他人に大声を出して謝る教室)
兵頭：大好きだが感覚で言うとダウ90000が来た時の難しさがある。違う漫才を6本見たようないい漫才。
う大：シュールな設定がちゃんと受けてていた。新しいヨネダの形になりそうなきがしたが、いつもの自分たちになっていたので、もっと新しい形を魅せてもいいのかも。

3.ダブルヒガシ(職業に貴賎なし)
ユースケ：ちょうどいいくらいのあるある。ボケの一人で動くさまとツッコミの目線も良かった。
陣内：面白かったが大東が一番キャッチ顔。等身大で見れた。

4.オフローズ(幽霊)
田中：
山内：展開の数がすさまじい。時間があってパーソナルな情報があった方が面白くなったと思う。賞レース用にギュッとさせたのだと思った。

勝者はダブルヒガシ
兵頭：僅差だったが正直自分の何で決めるかの差だった
ユースケ：兵頭に同じ。オフローズと悩んだ

最終決戦

1.令和ロマン(恋愛リアリティーショー)
山内：展開もめちゃくちゃあるし、何よりうますぎる。レベルが高すぎ　る。
陣内：一人一人のキャラも浮き彫りなっていたしずっとわらいが　あった。

2.ダブルヒガシ(ラジオ)
　兵頭：採点時間もう少し欲しい

3.素敵じゃないか(押し続けてください)
山内：1本目めちゃくちゃ受けていて同じ形で行きたいところを2本目違うタイプで攻めてきた。双方の筋が通っていて個人的にとてもすき
田中：緩急が利いていた。3組全員2本目めちゃくちゃうけるというのは異常事態。

個人的にはサスペンダーズ、ダウン90000、ダブルヒガシの2本目が好きでした。

一番は友田オレ、「let me show you the まごころ」というへんな名前のコンビも組んでいて、そちらもかなり面白いのでみんなに知って欲しいです。ライブで初見で拝見した時に、端正な顔立ちなのにおもしろオーラやばすぎてネタ始まる前に笑ってしまいました。