見出し画像

今の若者はハングリー精神がないんじゃなくてハングリー精神を向ける対象が変わった

『職場にも同僚にも何の
 不満もないけど将来が不安』

仕事があまりに楽だったり、
恵まれ過ぎていると、
成長を感じる事が出来ずに
社会で通用しなくなるんじゃ
ないかと不安になる。
そう言って転職する若者が
ものすごく増えているそうです。


リモートワークを多く採用して、
ほとんど出社する必要のない会社を
好むのは40代、50代の方が多くて、
若い人ほど敬遠する傾向があるそうです。
あるネット記事にそう書いてありました。
個人的には逆だと思っていました。


学生から社会人になったばかりの
方々はいろんな先輩方々から
いろんな話を聞いたり、
いろんな事を教えて
もらいたいと思っている。


それなのに、リモートワークとなると、
人と直接、接する機会がほとんどない。
しかも、人間関係を構築したり、
コミュニケーション能力を
磨く機会もない。
だからものすごく不安というのが
一番の理由なんだそうです。


ワークライフバランスや
リモートワークという言葉を
良く耳にするようになってから、
無理せずに働く、
決まった時間内だけ働く、
移動もいらない、
人と会わなくてもいい。
そんな一見、今までの問題を
解決したような、働くには最高の
環境に思えるような状況に
大きな不安を感じるように
なっている人が
多く存在しているようです。


何かが解決したり、
便利になったりすると、
それによって、また、
別の問題が発生するんですね。


以前、投資で大成功して、
何もしなくても生きていける
くらいの資産を持っているという
20代の男性から
ご連絡を頂いた事があります。


彼が僕に言ってきた言葉は
『将来がものすごく不安です』
でした。


自分の仕事は誰とも会わずに
完結してしまう事が多い。
通帳のお金はどんどん増えるけど、
孤独感も将来の不安も増していく。
そう言っていました。


仕事って、環境とか労働時間とか
待遇も大事ですが、やりがいとか、
自分の成長を感じるとか、
誰かと喜びを共有するとか、
誰かの役に立っているという実感を
感じながら、まわりの人たちと
人間関係を構築していく。
そして、そんな人たちと
美味しいお酒を飲みながら
一生、語り合えるような
思い出をつくっていく。

そっちの方がはるかに
大事なんじゃないかと思います。


『同じ話で何度も
 一緒に笑える仲間がいる』


それだけで十分、
楽しく生きていける。


ワークライフバランスとか
リモートワークだけでは
とうてい、解決しない事も
あるような気がします。


いつの時代も若者たちは
その時代に足りていないものに、
敏感に気づき、それを強く求める。


今の若者はハングリーさがない。
そう言っている方もいますが、


個人的には目に見えるモノや
お金などに対して、ハングリーに
なるのではなくて、
人と人とのつながりや
やりがい、自分の成長、
社会の役に立っているという実感、
そんな
『精神的な豊かさ』に対しては
ものすごくハングリーに
なっているような気がします。


ハングリー精神が
失われたのではなくて、
ハングリー精神を向ける
対象が変わったんだと思います。



1950年代は白黒テレビ、洗濯機、
冷蔵庫を『三種の神器』と呼び、
それを手に入れる事にみんな、
一生懸命働いた。


1960年代になると、それが、
カラーテレビ、乗用車、
クーラーに変わった。


かつての若者は
『物質的な豊かさ』
を強く求めて、それが
働くモチベーションだった。


それと同じくらい、
今の若者は
『精神的な豊かさ』
を求めているんだと思います。



今の若者にテレビや
洗濯機や冷蔵庫を買うことを
モチベーションにしなさい。
と言います?


モノが溢れている今の時代に、
若者が『モノ』に対して
貪欲にならないのは当たり前の話です。


だからこそ、待遇や報酬やモノで
動かそうと思ってもなかなか動かない。


昔、有効だったやり方は
あまり効果がないと思います。


今、若者が求めているのは
『働く意味』なんだと思います。


『意味』を発信しているところ、
意味を教えてくれる人、
意味を持って、一生懸命
働いている人のところへ
若者たちがどんどん
集まっていっているのを感じます。


『報酬』や『待遇』よりも
『意味』や『やりがい』
『自分の成長』
『誰かの役に立っているという実感』
そんなことを求めている若者が増えている。


『ものすごく素敵な時代になったなぁ』
日々、そう感じながら、
自分よりも年下の若者たちの事を
心の底からリスペクトしています。

サポートして頂くと飛び上がって喜びます。 さらにお役に立てるような記事を書くための 活動費として活用させて頂きます。