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本当にすごい人ほど、専門用語はほとんど使わない理由

ソクラテスの言葉に
『大工に話すときは大工の言葉を使え』
というものがあります。





『コミュニケーションは
 受け手の言葉を
 使わなければ成立しない』


『人は経験にない言葉で
 話しかけられても理解出来ない』


ある本にそう書いてありました。


お互いが理解している
専門家どうしなら
むしろ、専門用語を
うまく使った方が良いと思います。



ただ、相手が専門外や
まったくの素人の方
だろうと構わず専門用語や
横文字を平気で多用している場面を
たまに見かけることがあります。


『○○さんをアサインしておきますね』

『それ、オーソライズしてますか?』

『急ぎなんでASAPでお願いします』


『KPI出来てます?』

『アジェンダ送っときます』


もはや、わざと難しくして、
相手を困らせようとしている
ようにしか思えません(笑)


『あなた外国人?』

と思ってしまいます(笑)


ただ、当然、使っている
本人には悪気はないと思いますし、
普段、業界内や身内の間で
普通に使っている言葉
なんだと思います。


ただ、相手が変われば、
使う言葉も変えるべきです。


日本人と話す時と
外国人と話す時とでは
使う言葉が違う。
相手が理解できる言語を
使うのは当たり前の話です。


人は会話の中に分からない
言葉が登場すると、
その言葉の事が気になって、
そのあとの話に集中
できなくなってしまうものです。
それが三つ、四つと続くと、
もはや、話の内容なんて、上の空です。
まったく聞こえなくなってしまう。


それだけならまだしも、
最悪の場合、


『この人は人のことを
 何も考えない人だな』


と思われてしまいかねない。


せっかく準備した資料も
千載一遇のチャンスも
無駄になってしまうかもしれません。



日本語が分からない
外国人に一生懸命、
日本語で伝えようと
しているのとまったく同じです。


それに気づいている
専門家の方は意外に少ない。


少ないからこそ、
難しい事を分かりやすく説明
出来るようなるだけで、
簡単にすぐにめちゃくちゃ
選ばれるようになると思います。



お客さんは難しい言葉を
たくさん知っている人を
求めているんじゃなくて、
素人の自分にも分かりやすく
説明してくれる人を
必死で探しているんだと思います。



実際、そういう人が
選ばれていると思います。
そんな人に出会った時は
『見つけた~!』と
感動したりします。




勉強してきた事、難しい言葉を
そのまま相手に伝えるのは
誰にだって出来ます。
ただ、難しい事を例え話を
使うなどして、分かりやすく説明したり、
難しい言葉をやさしい言葉に変換
出来るようになるには、
それなりの知識や経験、
相手を思いやる気持ちが
必要になってきます。



『やさしい言葉で
 分かりやすく説明できる』



それこそが
大きな武器なんだと思います。
明確な『差別化』の
ひとつなんだと思います。



本当にすごい人ほど、
専門用語はほとんど
使わないことに気づきます。



どうしても使わないと
いけない場面では
必ず補足として、
説明をしてくれます。


当然、専門家どうしの
場合は、専門用語を
多用しているはずです。
その方が圧倒的に
理解しやすいからです。



そうやって、相手によって、
言葉を変える事が出来るのは、
思いやりを持って、
相手の事をちゃんと
見ている証拠なんだと思います。




難しい事を難しく
話すのは誰にだって出来ます。


『自分の常識と
 相手の常識は違う』


それをしっかりと理解して
難しい事をやさしく
説明してくれる
『通訳』のような
役割を果たしてくれる人が
今、強く求められていると思います。


ただ、その根底は
『相手を思いやる気持ち』
があるかないかなんだと思います。


これだけテクノロジーが
進化した時代ですが、
本当に必要なのはやっぱり、
『思いやり』
なんじゃないですかね。



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