遠距離をしている友達がいる。こっちでできた私のいちばんの友達。可愛くて優しい、わたしの数少ない、理解者。

その子とはいろんな話をする。仕事の話、将来の話、恋愛の話。
私は、その子の恋愛の話を聞くのが辛い。別に不倫をしているわけでも浮気をされているわけでもない。でも、ずっと、ほんとにずっと、「連絡が取れない」といっている。

大切な人としたい大切な話。1時間も時間をとってなんていってない、たぶんたった5分10分でもいい。それも時間をつくってくれない、話を聞いてくれないとその子はいう。
よくわからないけど、その状態でいいならそのままいたらいいし、そうじゃないならどうにかしたらいい。私が見てるぶんには、辛そうだし、「別れないの？」と聞いてみた。

「別れるのがこわい」

と、その子はいう。何が怖いの？

「自分のことを好きでいてくれるひとの存在がいなくなることが怖い」

その言葉を聞いて、なんだか泣きそうになった。

まったくわからないわけじゃない。私も自分のことを「大切に」思ってくれるひとの存在に助けられて生きてきた。彼女にとっていくら連絡を返してくれなくても、大切な話ができなくても、彼という存在は彼女の価値観を支えるものになっているんだ。

「たとえ別れても、あなたの価値は変わらないよ。」

あなたのことを好きな人、大切に思っている人はたくさんいるよ。

もちろん私もそうだよ。