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【社長インタビュー第一弾!】日本の就活を本気で変えることを目指す社長に起業志望の学生が取材!

今回インタビューさせていただいた社長のプロフィール

高村一光
good luck株式会社 代表取締役
会社HP↓

高村一光

こんにちは!
しお@27卒です!社長インタビュー第一弾ということでgood luck株式会社代表取締役、高村一光さんに取材させていただきました!とても自分にとって学びと気づきがある時間になりました!


プロフィールと事業内容

ーまずは簡単な自己紹介とご自身の事業内容についてお聞かせください

今はgood luck株式会社という新卒採用の支援と大学生のキャリア支援の会社をやっています。元々のキャリアとしては、 九州の大学を卒業してからパーソルキャリアという人材系の大手企業に入社し、そこでdodaという求人広告を使った採用コンサルタントとして約3年働きました。 その後、グループ会社のベネッセアイキャリアというベネッセとパーソルが一緒になって作った会社で1年半働いて、その後独立して今に至ります。

独立した理由は、複業で始めた自分の事業に集中するためです。日本の就職活動や新卒採用のあり方に課題を感じて始めた『仕事塾』というコミュニティがあって、そのコミュニティを大きくしようと思いました。もっとより良いマッチングとか、より自分の適正や特性が活かせるような働き方ができるんじゃないかな、世の中の日本の新卒採用とか就活を変えたいなと思い、今このような会社をやっています。
改めてよろしくお願いいたします。

ーよろしくお願いいたします。そのような課題感をもって解決するために事業を行ってると思いますが、経済性とのバランスの取り方が気になります。ビジネスモデルについても教えていただきたいです。

ビジネスモデルは一般的な受託会社とほとんど同じで、新卒採用活動における企業向けのコンサルティング活動がメインのビジネスです。
大学生向けに関しては、費用はいただいていません。一般的にはコミュニティの中にいる大学生が企業とマッチングしたら、そこで成果報酬という形の人材紹介がメインだと思うんですけど、僕らはやってません。

起業のきっかけ

ー次に起業のきっかけについて知りたいです。自分の話なのですが、起業したいという気持ちがずっとありまして、でもそのきっかけや、やりたいことへの気づきがなくて、そこを実際に起業した人に聞きたいなと思っていました。

起業のきっかけはないの?

ーないです、、

じゃあ、こういう課題感があってとか、こういうことに興味があってとかは?

ーあります。だけど、それを自分がやらなくてもいいのではないか、既存のサービスで解決できちゃう気がして。

なるほどね。自分がやる意義みたいなところがないってことですか。

それはおそらくですけど、マーケットの解像度が荒いのかなって思います。つまり誰を助けたいのかをもっと突き詰めることが必要かなって。
僕は事業として大学生のキャリア支援から始めたんですけど、大学生のキャリア支援を自分がするってなった時に最初に考えたのは原体験なんです。
原体験ほど解像度が高いものはないので、原体験からまずはビジネスを起こす人、きっかけを得る人ってのは結構多いと思います。僕の場合は大学が地方の私立大学で、その地方では有名だったんですけど、いざ蓋開けてみれば全然有名じゃなかった。その学歴フィルターに衝撃を受けた経験があるんですよ。

なので、この学歴だけの評価基準ってちょっとおかしいよなという若干の違和感を持っていました。そしていざ社会人になってみると働く人が楽しそうじゃないということに直面したり、意外と社会には年収が低い人たちがいっぱいいるなどといろんな気づきがありました。
統計から言うと、社会人3年目までの新卒の人たちで仕事を楽しんでいる人の割合は、何%ぐらいだと思いますか?企業に10人いて何人が仕事が楽しいって言ってると思います?自分で選んだ会社から内定をもらった人の中でです。

ー半分くらいですかね。

そう思うじゃないですか。なんなら僕は8割ぐらいだと思ってて、楽しかったし、でも実際は35%しかいないんですよ。だから約3人に1人ぐらいしか楽しめてないってやばいって思ったんですよ。そもそも新卒採用の世界や就職後の世界って、3年3割離職問題ってのがあります。これは新卒で入った企業を3年間で辞める人が3割いるという問題です。確かに3年いたら、何かいろんな事情があって辞めるとかもあるんで然るべきですけど、重要になってくるのがこの問題は30年間はずっと横ばいで変わってないことです。これだけ働き方が変わってるのに、昔から今までこの3年以内に3割辞めちゃうって変わってないということなんです。
もう1つ問題なのが、若手の離職理由の1位って自分に仕事が合わなかったっていう理由であることです。
これは就活中に分かるべきことだと思います。配属先が分からないとか、配属部署がわからないとかです。僕だってその人材会社に入った時に希望していた配属にならなかった経験をしました。
自分のきっかけである学歴が大事なんだと面食らった経験は火種です。そこから、データだったりとか世の中の状況とかマーケットの理解が進んでいって、だんだんと火になって大炎になっていきます。そこを踏まえて、自分の原体験、違和感はやっぱり正しかったと思って、よし自分のような人を助けるために起業しようと思いました。

それでいくと、なんか違和感を持ったことは、違和感リストみたいなの作っておくとめっちゃいいかもしれません。

ー違和感リスト?

うん、おかしいって思った内容があって、でもそれを解決するほどの解像度がない状態だとなんとなくの違和感しかないんですよ。
起業は自分がやる意義みたいなところを見つけないといけなくて、意義付け意味付けみたいなところがめちゃくちゃ大事になります。
なので、自分がやる意味みたいなところを見つけていってもいいかもしれないです。

ーそうですね。そういう学歴主義だという課題は就活生を中心にみんなが持ってる課題だとは思うんですけど、 それをもっと解像度あげていかないと、自分もただ違和感を感じただけで終わっちゃうんだなって思いました。


【ポイント】

  • 学歴が評価基準であることに違和感を持ったことがきっかけ

  • 自分が感じた違和感は火種・経験、データ、世の中の状況からマーケットの理解が進むと課題の解像度が上がる。即ち自分がやる意味がわかってくる

起業を志してからの最初の一歩

ー起業のきっかけのお話ありがとうございました。 そのような違和感を感じて課題を解決しようと決意されてから、まず第1歩としてどういう行動をしたのかが気になりました。起業しようと思ってから最初にしたことについて教えてください。

前提として、自分は結構リスクヘッジ型の起業かなと思っていて、 起業のためにノリと勢いで会社辞めましたとかはしていません。なので、最初にやったことはファン作りみたいなことでした。
自分の方向性はわかっていて、学歴っていうところを解決したいなと思っていたんですけど、手段が分かってなかったんですね。
どう解決するかがわかってなかったんで。少なくともそこの領域に該当する人たちのユーザー調査っていう市場調査みたいなことをして、解像度を上げに行ったっていうのが1つ目です。
その解像度あげる時に、大学生向けのサービスを作ろうと思い大学生とヒアリングをするっていう時間をもらったんですよ。 それをヒアリングするのはこっちの都合じゃないですか。なので大学生にとっては何かメリットを提供しようと思って、僕も何か役に立てることないか毎回聞きながらキャリア相談に乗ったりとかしてたんですよ。すると、だんだんとファンに なってきてくれて、こういう学生もいるんですけど繋げていいですかとか紹介されるようになってきたんです。
最初は市場調査の目的で僕のために始めたんですけど、いつの間にか完全にボランティア面談で、学生のためにやってるってことに気づいて、これって ユーザーを満足させれてるんだっていう風に思いました。
まとめると、最初はそのマーケットに該当する人たちに対するヒアリング調査から始めましたね。

ー事前にまず相手のことを知るべきなんですね


【ポイント】

  • まずはヒアリング調査

  • その結果、ファンづくりにつながった

最初は起業が目的だった

ーここで1つお聞きしたかったのが、起業したいという気持ちが最初にあったのか、それともその課題を解決したいという気持ちが最初にあったのかです。
私はその前者で、課題を解決したいから起業するっていう順序よりかは、起業したいから何か課題はないかなっていう順序でいつも思考しており、これでいいのか不安になっていて。

僕も起業が先にありました。手段が目的化していました。。僕は親族が全員経営者系だったんです。だからそもそも経営者以外の道を知らなかったという前提があるのと、就活で初めてちゃんとしたサラリーマンと会ってサラリーマンは違うなと思って、元々就職する予定だったのですが、5年経ったら起業しようと思ってました。起業すること自体が目的になってました。だから僕は多分不動産に行ってたら不動産のビジネスでやってたと思います。

つまり、起業を絶対にやるって決めていれば、起業っていう手段はもう見つかってるということです。じゃあ何のために起業するのか、何のために事業を起こすのかっていう目的探しの旅になる。目的や事業というのはシンプルに困ってる人を助けることなので、まずは困ってる人を探せばいいんです。その次に、これって社会的な貢献度はあるんだっけというその人を助けることによる社会貢献度合いを考えます。いわゆるSDGsとかね。でもその辺はまだ難しいし、僕もやっぱ考えてなかったです。シンプルに、目の前の人も助けられない人がSDCsとか言ってんじゃねえよってずっと思ってましたから。
目の前の困ってる人を見つけられない人はまず見つけないといけないし、目の前で困ってる人を助けられない人は大きなことを語る資格はないと 思ってたので。シンプルに自分のような学歴で悩んだ経験がある人たちを 助けられたらいいなって思って。これが目的になります。

今、ビジネスをやることがもう手段としてあって、でも目的がない。目的というのは、ビジネスである以上誰の何の悩みをどう解決するかです。これを考えて、解像度を高めていったら、まずwho(誰)から見つければいいということが分かる。身近にいる人からまず考えてみて、大学生の同級生だったりとか高校生の友達だったりとか親族とか、あとは宮城っていう土地だったりとか。実際にこういう人たちの声を聞いたことがある、私もこう思ったっていう風にまず私まで言語化することが結構大事だと思います。

ーやっぱり自分が主語にないと解像度が上がらずイメージできないし行動に移せないのかなっていうのはいつも思ってたので納得しました。


【ポイント】

  • 起業という手段は見つかってるなら目的を探すべき

  • 事業の目的とは困ってる人を助けること

  • まずはwhoの部分を見つける

モチベーション維持のために何してる?

ー次にモチベーション維持のために何かしていることはあるかお聞きしたいです。

結構これはいっぱいあって、まず1つは絶対にビジョンを描くこと。ビジョンと言ったら難しいですけど、使命感ですね。これがあると、何のために会社をやっているのかという目的をすごく意識する。
最初こそ起業することが目的だったけど、起業したら起業は手段になります。何のために起業してるのかという目的の部分をすごく明確にするようになって、やっぱりどこの誰を助けるために起業したということを意識します。 それこそ自分のような地方私立大学の学生たちが学歴だけで悩んでいるから、学生に対する新たな評価基準が生まれたらいいなと思い活動しています。何のためにこの会社をやっているのかっていう目的を見定め続けることです。

あとは定期的に負のエネルギーを得るということが結構モチベーション維持になっています。こんな自分に絶対にもう2度となりたくない、もう2度としたくないような経験からわいてくるその時に戻りたくないという気持ちを定期的に思い出すようにしています。
自分の中の負を見つめて、負のエネルギーを担保にするみたいなイメージです。

ーなんだか意外でした。とてもポジティブ思考な方だと感じていたので後者のイメージがあまりなくて

未来志向が強い起業家は多いです。こういう風に成し遂げたいとか、このために起業したという気持ちはもちろんあるし、こちらの方が絶対的に強いです。でも、負のエネルギーは常に得られるモチベーションなんです。

ーマイナスな気持ちや経験もモチベーションに変わるんですね。常に未来を向いてモチベーションを保つことが難しく感じていたのでとても参考になりました!


【ポイント】

  • モチベーション維持の一番の方法は目的を見定め続けること

  • 負のエネルギーは常に得られるモチベーション

起業に必要な三つの○○力

ー起業するためのマインドやスキルはありますか?

スキルというか〇〇力っていうところが明確にあります。目標設計力、行動計画力、実行力という3つが大事です。日本で生きてるとなかなか自分で目標を定めることをまずしてこないと思います。 与えられたテスト期間や範囲があったりと目標が定められています。自ら目標を立てるという経験があまりない人が多いと思ってます。しかも目標を立てられたとして、行動に落とすという計画力を持つ人もなかなか少ないです。
例を出すと、夏休みの宿題を計画的に終わらせられる人が少ないことです。人は自由を与えられた時にめちゃくちゃ悩みます。それは、自由という莫大な時間を使い切れないからです。基本的には自らの意思が介在してない時間を大半で過ごしています。学生の1日で考えると、半分か3分の1は寝て、そしてもうその残りの半分か3分の2以上を学校に費やしてるわけです。学校にいる時間の方が家族といる時間より長いとも言います。 そのような人がいきなり夏休みに1日中フルで時間を与えられた時に計画的な行動ができるはずがないと思います。
目標をちゃんと設計すること、いつまでに何をするか、 それを達成するための行動計画を立てること、そしてあとはちゃんとやるという3つの力が起業に必要なんじゃないかなと思ってます。

ーありがとうございます。確かに自力で目標を立てるという経験が小さい頃には少なかったです。まず意識的に目標も持って目標設計力を身に着けようと思いました。


【ポイント】

  • 起業するには、目標設計力、行動計画力、実行力が必要

今後のビジョン

ー次に今後のビジョンについて教えてください。

今後のビジョンは、大学生を勝たせ続けるということです。 やってる意味みたいなことなんです。そして、大学生に職歴を作るような活動をどんどんやっていって、大学生が学歴に代わる職歴を持つようになれば、日本の就活が変わると思ってます。より適正な就活になっていくと思います。だから、日本の就活に新たな基準を作りたいというのが僕の今の目標です。

起業家志望の若者にメッセージ

ー最後に起業志望の若者に向けてのメッセージをお願いします!

最初は起業が目的でもいいです。起業がやりたいでいいと思います。シンプルに社長という存在がかっこいいです。だから、起業するって決めたんだったら、その起業を何のためにするとか、誰の何をどう解決するかということは明確にしないといけないです。だから、まず身の回りの人や違和感に気づくことです。なぜこうなってるんだろうとか、なぜうちのエリアの電車賃がこんなに高いんだろうとか、「なぜ」という好奇心がないとビジネスはなかなか起こせなかったりします。友達が悩んでいて、なんで悩んでるんだろうとかです。
自分が若干もやっとした違和感を感じたら、今なんで自分は違和感を感じたんだろうとか、そういうことにちゃんと気づいて違和感リストみたいなのを作っておくと、それがいつかビジネスの火種になります。
まずは身の回りで自分がこうしたいけどできてないという自分自身のモヤモヤ、違和感に向き合うことからスタートした方がいいと思います。

ーありがとうございます。自分でもその違和感に気づくというフェーズと、その違和感のなぜを探求していくっていうところが全然足りてなかったなって感じました。実践していきます!

インタビューを終えて

今回のインタビューを通して、自分は何に悩んでいて行き詰まっているのかという自分の位置を確認することができました。違和感や課題を感じているけどマーケットの理解が足りていないから漠然としていて、だから行動に移せていないのではないかということに気づきました。まず、今後は感じた課題の解像度を上げるためにリサーチするという具体的なアクションを起こしていこうと思います!
今の自分と同じように起業が目的になっていた経験を持つ方のお話はイメージがしやすくてとても参考になったし、勇気づけられました!
また、自分も学歴を基準とする就活には大学一年生ながら疑問を感じていたので、学生に職歴を作るというビジョンにはとても共感しました。
高村一光さん、この度はインタビューをお受けいただきありがとうございました!

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